今回は「英語を話せるようになりたい!」という思いからアメリカに留学し、その後は日本で英語を使った仕事に従事している方のレポートです。
留学や英語学習に興味がある方はぜひ読んで参考にしてみてください!
私が留学しようと思った理由
私は大学2年生でアメリカに留学しました。小学生の頃から留学しようと決めていましたが、経済的な問題や、多少は会話ができるようになってから渡米したいという思いから、大学に入ってから留学しました。大学は、留学制度がきちんと整っているところを選びました。
そもそもなぜ、私が留学しようと思ったのかですが、それは、母の影響を受けたからです。
母は高校を卒業してからすぐにアメリカに行き、約6年間そこで生活しました。その間にも大学に行き、現地にてアルバイトの経験もあるため英語は普通に話すことが出来ます。母はそのアメリカ留学を活かして今英会話教室を開いていて、私はその英会話教室に、小学校2年生~中学校を卒業するまで通っていました。
最初は嫌々で通っていたのですが、そのうち母が英語を話している姿に憧れるようになり、小さいながらに、「英語を話せたら会話が楽しくなりそう。外国人と友達になれそう。」なんて考え始めていました。
教室で英語を話して仕事している母の姿は私に大きな影響を与え、「英語が話せるようになりたい!」という気持ちはどんどん大きくなっていきました。そのどんどん膨らむ気持ちから、小学校の間にローマ字、中学校では筆記体を勉強して自分で英語を学んでいきました。
英語を継続して勉強していきたいという考えから、高校は外国語コースに入学して英語の勉強に熱中し、大学は留学制度の整っている大学に進学しました。その大学の留学プログラムを使って大学2年生の時にアメリカに行きました。もちろん母のように英語が話せるようになりたいと思ったのも理由ですし、現地で英語をみっちり勉強してスキルを上げることで“英語が話せるということが自分の武器になる”と考えたからです。
アメリカの語学学校での授業内容
レベル分けテストとクラス
アメリカに到着して3日後、レベル分けのテストがありました。1~6までのレベルに分けられていて、私はレベル5のクラスに入ることになりました。一緒にアメリカに来た友人はみんな別のクラスになってしまいました。上のクラスになってくると韓国人やブラジル人などばかりで、日本人は一人もいなくてとにかく授業内容についていくのに必死だったのを覚えています。
クラスはリーディング、ライティング、カンバセーション、グラマーの4つに分かれています。1コマ50分ずつで、月曜日~金曜日、朝10時~15時まで授業がありました。8週間ごとに学期が変わり、学期が変わる前には期末テストがあります。そのテストが合格ラインに入っていれば1つ上のレベルに上がれるというシステムになっています。
リーディング
リーディングの授業では長文を読んでストーリーを理解していくということよりも、短文を読んでその中に出てくる難しい英単語の意味の推測、文章を読みやすくするための区切り方を勉強しました。それらをすることで新しい単語を頭に入れることができたり、速いスピードで文章を読むことができたりしました。
ライティング
ライティングは先生からテーマをもらい、そのテーマに沿ってエッセイを書きます。3つの小見出しに分けて構成作りをしました。1. Hook 2. Body 3. Summarizationの3つの構成になります。Hookというのは、読者を惹きつける文章作りをするパートになります。「Summarization」というのは書いた文章を簡単に要約するパートです。慣れてきたらBodyを更に3つに分けてエッセイを書く練習もしました。
カンバセーション
カンバセーションのクラスでは、動画を見て自分の意見を簡潔に述べる練習、グループディスカッションをして自分たちの意見をまとめる練習、人前でスピーチをする練習もしました。相手に自分の思っていることをしっかり伝える力がとても身に付きました。
グラマー
グラマーのクラスでは、Be動詞や冠詞などの基本的なことはやらずに関係代名詞の応用や接続詞の応用、仮定法など、難しいものを勉強しました。分厚いワークブックを授業の中で一緒に解いていくという流れで、ひたすら問題を解きました。新しい分野に入るときは先生のレクチャーが入り、新しく習う文法のルールを説明してくれます。
1つの分野が終わるごとに復習として小テストがありました。文法は一度ルールを頭に入れたらどんどん問題を解いていくことが大事ですので、授業の中では膨大な数の問題を解きました。
アメリカ留学中の1日のスケジュール
07:00 起床
08:00 朝食 毎朝カフェテリアに行き、朝食をとりました。
10:00 授業開始 リーディングとライティングを同じ先生から同じ教室で受けました。
11:50 お昼休み 再びカフェテリアに行き、昼食をとりました。
12:50 授業開始 午後はグラマーとカンバセーションの授業です。
14:00 課題の時間 授業が終わったら友人たちと図書館に向かいます。
19:00 夕食とお風呂 一旦解散して、それぞれ少し自由に過ごします。
20:30 課題の時間 再び図書館に集合して課題のスタートです。
23:00 帰宅 課題の量によりますが、だいたいこのくらいの時間に部屋に戻りました。
23:30 就寝
帰国後の就職活動と英語学習
就職活動に向けて
私は就職活動を控えていたので、TOEICの点数を上げるのに必死でした。
あまり多くの参考書に手を付けることはせず、本屋さんで気に入った参考書を4冊くらい使い込みました。
大学では生徒のために年に4回程TOEICのテストが実施されていました。私はTOEICがあるたびに受けました。参考書での勉強で知識を身に付けていくことも点数アップに繋がりましたが、何回も受けてテスト様式を理解していくことでも点数を上げることができました。
また、英検準1級にも挑戦するためその勉強も同時進行させていました。英検準1級にはレベルの高い英単語もたくさん出てきますので、それらの単語の暗記と、最終問題として出てくるライティングの練習もしました。このライティングはアメリカで学んだライティング方法を大いに活用しました。
その他の勉強方法
TOEICや英検の勉強以外には、洋画を見ることで英語を勉強していました。
それは日本に帰ってから英語を聞く機会が減ったからです。いくら英単語や文法などが抜けていなくても、リスニングの力はどんどん落ちていってしまったのを感じ、毎週日曜日、映画を日本語字幕で見るようにしていました。最初は学園ものなど、自分の私生活に馴染みのあるシーンが多い映画を選びました。
慣れてきたら英語字幕に変えて映画を見るようにしました。分からない単語が出てきたときは一度止めて自分で辞書を使って調べます。そのようなやり方だったので、1本の映画を見終わるのに4時間以上かかったこともあります。帰国してからも英語を手放すことはなかったです。
社会人になってから
現在私は社会人になり、”外国人専門の不動産会社”に勤務しています。ここの会社では英語を使うことが必須でしたので、この先も英語を使っていくことで自分の英語のスキルを落とさずに済むと考えこの会社を選び面接を受けました。
会社入ってからは社宅の管理を任されるようになりました。海外から来日する駐在員たちのためにお部屋を探して契約し、レンタル家具家電もお手配します。駐在員が入居した後にお部屋の中で何か問題があればメールか電話にてご連絡を頂き、早急に対応します。
もちろんその駐在員たちとの連絡は英語のみになりますので、英語力はとても鍛えられます。メールも全て英語でのやり取りになりますし、電話での会話も英語です。特に電話しているときに英語を理解するのが大変な時があって、駐在員によって発音に特徴がある人がいるので聞き取りにくいときもあります。
英語での連絡は駐在員だけでなく、取引先の会社様とも英語でのやり取りになります。クライアント様とは電話することがなくメールのみの連絡になりますが、ネイティヴですので文の意味を理解するのに時間がかかるときもたくさんあります。分からない単語などはその都度ネットで調べて書き留めるようにしています。
このように、メールのやり取りでは単語力や文法力、できるだけクリアな文章を作るスキルを身に付け、電話での会話はヒアリングの力を身に付けることができています。
留学にかかった費用
私は日本で自分が通っていた大学の提携校に留学しましたので、日本の学費を払えばアメリカの大学の学費は払わなくていいというシステムでした。学費は4ヶ月で100万円程かかっていますが、100万円を日本の大学に支払ったのでアメリカの大学に学費は払っていません。
あとは、渡米する前に更に50万円程支払いましたが、それにはアメリカの大学の施設費や公共料金、カフェテリア使用量、教科書代などが入っています。ですから自分たちで食料を買うことはほとんどなかったです。外食をしたときのみでした。航空券は往復で、空港税や燃油サーチャージ代も含めて22万円程でした。
アメリカでの生活費は自分の貯金で賄いました。旅行費や外食代、トイレットペーパーやシャンプーなどの日用雑貨、ショッピング代などです。それは1か月で約20万円でした。私は節約して生活していたのでそのくらいで済みましたが、一緒に渡米した友達の中にはもっとかかっている子もいました。旅行にたくさん行ってよくショッピングにも行っていた子です。
トータルで約200万円が留学費としてかかりました。4ヶ月しか行っていないので割と高めの金額だとは思いますが、その中には保険料も入っていますのでとても安全に留学することができました。ちなみにパスポート作成代は別途1万円かかりました。
英語学習のためのおススメ映画
ここで、私がアメリカから帰国してから見ていた映画をご紹介します。『青い珊瑚礁』という映画です。最初母に薦めてもらったのがこの映画を見るきっかけでした。この映画の主人公は若い男女二人で、船で遭難してしまいある島に行きついたところからラブストーリーが始まります。
どうしてこの映画が英語の勉強材料になるのか?それは彼らが話す言葉はとても短文で頭に入りやすく、難しい英語は使っていないなからです。また発音もクリアなのでとても聞きやすく、ヒアリングの練習にもなります。まずはこのような簡単な映画から見ることをおススメします。
まとめ
小さい頃から「英語を話せるようになりたい!」と強く思い、必死に勉強してきました。ローマ字も筆記体も自分で描けるようにしました。だけど高校に入って周りにネイティヴがいる環境でスクールライフを送るようになって気が付いたのが、話すスキルが身についていないということでした。
日本人は文法や単語ばかり勉強する傾向にありますが、実践しないと間違えを恐れてしまって話す勇気が薄れて行ってしまいます。話せるようになるためにはどんどん積極的に話していくことが大事だと思いました。そして渡米することでアメリカの文化を少しでも勉強することができました。これは実際に現地に行かないと知ることのできない世界です。
“アメリカ人は知らない人にでもニコッとしてくれる”というのは本当でした。フランクな人が多いアメリカという国に、より惹き込まれていきました。そんなフランクな人たちと触れあうことでもっと英語を上達させたいと思えるようになり、帰国してからも英語の勉強は続けました。
学生が終わってからもそのまま英語の勉強を継続させたいという気持ちから、今の会社に積極的にアピールをしたことで採用して頂けたのは何かのご縁だとは思いますが、自分のこれまでの英語学習の事や留学のこと、帰国してからの英語学習への取り組みを一通り話し、私のこれまでの努力を会社側に認めてもらえた気がしてとても嬉しかったです。
学生が終わってしまって今でも自分の鍛えた武器を持って採用試験に臨み、会社で英語を使い続けられていることを今はとても誇りに思っています。「外国人専門の不動産会社で働いているよ!」と言った時に、「英語話せるの!?」と聞かれるのが最近ではとても嬉しいです。
知らない地へ勉強しに行くことは不安がたくさん募り、なかなか勇気の出ないことかもしれませんが、もし留学をしようか迷っている人がいたらぜひ一歩を踏み出して留学して欲しいです!留学という経験によって、自分のスキルだけでなく人間性までもが磨かれることを私は保証します。