みなさんは、英語で自分の感情を上手に表現できるでしょうか?
「happy」「sad」などの基本的な単語は知っていても、実際の会話になると微妙なニュアンスの違いがわからなかったり、ぴったりの言葉が思い浮かばなかったりすることもあるかもしれませんね。
しかし、「自分がどう感じているか」を伝えることは、相手との距離を縮めたり誤解を防いだり、より深い信頼関係を築いたりするために欠かせないコミュニケーションのひとつです。
そこでこの記事では、英語で感情を自然に伝えるための表現をわかりやすくご紹介します。
ネイティブがよく使う表現や言い回しを取り入れながら解説するので、こちらを参考に自分の気持ちをより豊かに伝えられる英語力を身につけましょう!
英語で感情を伝える基本パターン
英語で感情を伝えるには、いくつかの定番フレーズパターンがあります。
以下の4つの基本形を覚えることで、さまざまな感情をスムーズに表現できるようになります。
I’m + 感情の形容詞
もっともよく使われる形です。be動詞(am /is /are)に感情を表す形容詞を組み合わせます。
例文:
- I’m happy.(うれしい)
- I’m angry.(怒っている)
I feel + 感情の形容詞
「I’m〜」よりも少し柔らかく、感情を強調したいときに使えます。
例文:
- I feel sad.(悲しい)
- I feel excited.(ワクワクしている)
That makes me + 感情の形容詞
「〜によって〇〇と感じた」と、ある出来事が原因で感情を引き起こしたことを伝えたい時に使う構文です。
例文:
- That made me upset.(それで気分が悪くなった)
- Her comment made me nervous.(彼女の一言で緊張した)
It’s + 形容詞 + to 動詞 / that 節
「〜することは〇〇だ」という意味で、一般的な感想を述べる時に使います。
フォーマルな場面や文章でよく使われるパターンです。
例文:
- It’s sad to hear that.(それを聞いて悲しい)
- It’s exciting that we won the game.(試合に勝てたのはワクワクする)
感情別|よく使う英語表現と言い換えバリエーション
英語には感情ごとにたくさんの言い回しがあります。
ここでは、主な感情ごとに代表的な表現を8つご紹介します。
喜び・嬉しさを表す表現
喜びを表す表現は、主に以下の5つです。
- happy
- glad
- pleased
- delighted
- over the moon
happy
自分の嬉しい気持ちを表すには「happy」がもっとも伝わりやすいでしょう。「幸せ」というニュアンスが含まれる表現です。
あなたに会えて嬉しい(幸せ)!
glad
単純に「よかった」や「嬉しい」と表現するときにぴったりです。
あなたが無事に到着して嬉しいです。
pleased
「happy」と近い意味を持ちますが、「happy」や「glad」に比べるとやや堅めの表現です。
お会いできて嬉しいです。
delighted
「delighted」も堅めの表現ですが「pleased」よりもさらに嬉しい時に使います。
私はあなたのニュースをとても嬉しく思います。
over the moon
「最高にうれしい」という意味のカジュアルな言い回しです。イギリス英語圏で特によく使われる表現です。
仕事が決まって最高にうれしかったよ!
喜びを表す感嘆詞
日本語でも「やった!」「わーい!」といった感嘆詞を使って気持ちを表現するように、英語にも喜びを伝える短いフレーズがあります。
感情が高まったときには、こうした一言フレーズを使うことでより自然な英語になりますよ。
また、「I can’t believe it!(信じられない!)」のような表現も、言い方次第で喜び・驚き・呆れなど、さまざまな感情を表現できます。文脈や声のトーンによって意味が変わる、便利なフレーズです。
- Wow!(わー!)
→ 驚き・感動・喜びなどのリアクション。 - How nice!(いいね!)
→ 相手の行動や状況を聞いて「素敵だね」と共感するとき。 - How wonderful!(すごいね!)
→ 「最高だね!」という気持ちを表す、少しフォーマルな響き。 - That’s awesome!(すごいね!)
→ カジュアルな表現で若者の間で特によく使われる。 - Amazing!(素晴らしい!)
→ 驚きと感動を込めた褒め言葉。
例文:
やった!試験に合格した!
すごい!仕事決まったの?
怒り・いら立ちを表す表現
怒りを表す表現は、主に以下の5つです。
- angry
- upset
- mad
- irritated
- furious
angry
単に「怒っている」というのには「angry」がぴったりです。
彼の行動には腹が立った。
upset
とても複雑な単語ですが、怒りと共に悲しみや動揺を感じているような、複雑な怒りを表現するのに適しているでしょう。
彼氏の浮気に気づいた時には、すごく動揺しました。
mad
「mad」は「crazy」の意味でもあるのですが、とても怒っているときや呆れとともにイライラしているような時に使います。
彼女は理由もなく私に怒っている。
irritated
「イライラしている」と言いたい時にぴったりの表現です。
大きな声で話す人がいるとイライラします。
furious
本当に激怒して手もつけられないほどの怒りを表します。
私の帰宅がとても遅かったので、母は激怒しました。
怒りを表す感嘆詞
怒った気持ちがこみ上げたときには、短く強い言葉で感情を表すのが英語の特徴です。
スラングのような強めの表現もありますが、ここでは日常会話で使える比較的ソフトな怒りの感嘆詞をご紹介します。
- Damn it!(ちくしょう!)
→ 強いイライラや怒り、失敗したときに使うやや荒い表現。 - Shut up! / Shut your mouth!(黙れ!)
→ 相手に強く黙ってほしい時の命令表現。 - No way!(まさか!)
→ 驚き・怒り・否定などいろんな感情に使える万能リアクション。 - Ughhh…(あーもう!)
→ イライラやうんざりした気持ちを吐き出すときの表現。
例文:
ちくしょう!また鍵忘れた!
あーもう、この渋滞イライラする!
※注意:怒りの感嘆詞には強い印象を与える表現も多いため、使い方や場面に気をつけましょう。慣れるまでは控えめにするのが無難です。
悲しみ・落ち込みを表す表現
悲しみを表す表現は、主に以下の4つです。
- sad
- unhappy
- disappointed
- grief
sad
悲しいと言いたいときに一番便利なのは「sad」です。
夏休みが終わる時に悲しかったです。
unhappy
幸せではないというニュアンスを含む悲しみを表す言葉で、「(~に対して)不満だ」と訳した方がしっくり来ます。
その子供は不満そうです。
disappointed
「がっかり」「残念」と落ち込む様子を含む悲しみを表します。
あなたにがっかりしました。
grief
「grief」は名詞であり、深い悲しみを表す単語です。多くの場合、誰かの死などを伴います。
彼女の悲しみは見て取れました。
悲しみを表す感嘆詞
悲しい気持ちを表すときは、英語ではやや控えめな感嘆詞が使われる傾向があります。
感情を声のトーンや表情とセットで表現することが多いので、口調も大切です。
感嘆詞のニュアンスは声のトーンや表情で大きく変わります。実際の会話では「ため息交じりに言う」などの演出も効果的です。
- How sad!(悲しいね)
→ 他人の不幸やつらい話を聞いたときに使う共感の表現。 - That’s disappointing.(がっかりだね)
→ 期待外れの結果に対するやや丁寧な言い方。 - Oh well…(あーあ)
→ 諦めや軽い残念さを表すカジュアルな一言。 - Oh dear…(あらら…)
→ 驚き・心配・がっかりなどに幅広く使える、やさしい響きの表現。
例文:
ああ、財布なくしちゃった…
悲しいね。彼、先週引っ越しちゃったんだよ。
驚き・びっくりしたときの英語表現
驚きを表す表現は、主に以下の4つです。
- surprised
- shocked
- stunned
- unbelievable
surprised
予期しないことが起こった時に使う、軽い驚きを表すフレーズです。
勉強せずにテストに受かったなんて驚きだ。
shocked
予想外の出来事に対して、強い驚きやショックを表します。ネガティブな文脈で使われることが多い表現です。
その事故の話を聞いてショックを受けたよ。
stunned
驚きすぎて一瞬言葉を失うような状態を表す単語です。良い意味でも悪い意味でも使います。
この場所の美しさに圧倒されて言葉を失った。
unbelievable
ポジティブ/ネガティブのどちらでも「信じられない」と言いたいときに使える表現です。
本当に試合に勝ったなんて信じられない!
驚きを表す感嘆詞
特にびっくりしたときには声が自然と出てしまうもの。「うわっ!」「えっ!」など、驚きを表す以下の感嘆詞も日常会話の中でよく使いますよ。
- Whoa!(うわっ!)
→ 急な驚きや感動、危険を感じたときに出る自然な一言。 - Oh my gosh!(うそでしょ!)
→ 驚き・ショックをやや大げさに伝える丁寧な表現。 - Unbelievable!(信じられない!)
→ 良い意味でも悪い意味でも「本当に!?」と驚くときに使える。 - no way(うそ!)
→ びっくりした時や信じられない話を聞いた時に使うカジュアルな表現。
例文:
うわっ、すごかったね!
うそ!宝くじ当たっちゃった!
恐怖を感じたときの英語表現
恐怖を表す表現は、主に以下の4つです。
- scared
- frightened
- horrified
- terrified
scared
ちょっとした怖さや不安を感じている時に使う、日常的でカジュアルな表現です。
クモが怖いんです。
frightened
「scared」よりやや強く、突然の恐怖や驚きによる怖さに使います。ややフォーマル寄りの表現です。
彼女は大きな音にびっくりして怖がっていました。
horrified
何かに対して強い恐怖や嫌悪を感じたときに使います。
その交通事故を目の当たりにしてゾッとした。
terrified
「とても怖い」状態。身動きが取れないほどの恐怖を感じている時に使用します。
彼は飛行機に乗るのがものすごく怖かった。
恐怖を表す感嘆詞
恐怖を感じたときや嫌なことが起こりそうで怖いときなど、思わず口から出てしまうフレーズは以下のとおりです。
- Ahhh!(キャー!)
→ 驚きや恐怖、嬉しさで叫ぶときに出る声。 - Yikes!(ひゃっ!/うわっ!)
→ ちょっと怖い・気まずい・驚いた時の軽いリアクション。 - Oh no!(やばい…)
→ 何か悪いことが起きたときに使える表現。 - Eek!(きゃー!)
→ 怖いものや虫などを見たときのリアクション。
例文:
キャー!枕の上にクモがいる!
うわっ!危なかった…。
緊張・心配しているときの英語表現
緊張や心配を表すときに使える形容詞は、主に以下の4つです。
- nervous
- anxious
- worried
- uneasy
nervous
緊張している状態を表すカジュアルな表現です。特に発表や面接など、人前に出る場面でよく使われます。
面接のことで、すごく緊張しています。
anxious
心配や不安で落ち着かない状態。ややフォーマルで、体調や将来のことなど、より深刻な不安に使われます。
試験前、彼は不安そうだった。
worried
日常的な「心配している」という意味で、広く使われる表現です。身近な人のことを気にかける場面でもよく使います。
友達のことが心配なんだ。
uneasy
直感的な不安など、なんとなく心がザワザワして落ち着かないときに使う表現です。
結果がなんとなく不安なんです。
心配を表す感嘆詞
気がかりな気持ちや不安を口に出すときに、次のような感嘆詞が使われます。
- Umm…(あの…)
→ 何かを言い出す前のためらいや戸惑いを表します。 - Oh no…(ああ…)
→ 何か良くないことが起こったときの「やばい…」「まさか…」というリアクション。 - Gosh…(はあ…)
→ 驚き・困惑・心配などをやや控えめに表す言葉。
例文:
あの…この電車、本当に合ってるの?
はあ…彼、大丈夫だといいけど。
安心・落ち着き・満足を表す英語表現
安心したり、リラックスして落ち着いたとき、また満足しているときに使われる形容詞は、主に以下の4つです。
- relieved
- at ease
- calm
- satisfied
relieved
緊張や不安から解放されて「安心した」「ホッとした」状態を表します。
いい知らせを聞いてほっとした。
at ease
リラックスして緊張していない様子。「be at ease」で「気が楽である」という形でもよく使われます。
仲の良い友達といると気が楽だよ。
calm
感情が乱れていない状態で、緊張や混乱の中でも冷静でいることを表します。
プレッシャーの中でも彼女は落ち着いて見えた。
satisfied
「満たされた」「納得している」状態を表す言葉で、自分の期待や要求が十分にかなったときに使います。
このレストランのサービスには本当に満足しています。
安心・満足を表す感嘆詞
安心してホッとため息をつくときに使えるフレーズが以下のとおり。
- Phew!(ふぅ、よかった)
→ 危機を乗り越えたときや、安心したときのため息。 - Ahh…(あ〜、落ち着く)
→ 緊張が解けてホッとした気持ちやリラックスしたときに使う表現。 - Thank goodness.(助かった…)
→ 何か悪いことが起きずに済んだときに使います。
例文:
ふう、危なかった。
結婚式の前に雨がやんで助かったよ。
愛情・好意を表す英語表現
人や物への好意や愛情を表す英語表現は、主に以下の4つです。
- love / in love
- fond of~
- care about
- affectionate
love / in love
「love」は、愛や深い好意を示す言葉です。「in love」になると、恋愛感情のニュアンスが強くなります。
彼らは本当にラブラブだね。
fond of~
「好き」の中でも、やわらかく優しい好意を表します。人にも物にも使えます。
彼は本当に犬が好きなんだ。
care about
「気にかけている」「大事にしている」という思いやりを含んだ表現です。
彼女は生徒たちのことをとても大切にしている。
affectionate
スキンシップや言葉などで愛情をしっかり表現する様子を指します。家庭的な場面などでよく使われます。
彼女は子どもたちにとても愛情深い。
愛情・好意を表す感嘆詞
赤ちゃんや動物を見て「わ~かわいい!」なんて言ってしまうときがありますよね。そんなときには以下の感嘆詞を使って表現しましょう。
- Aww!(かわいい〜!/いいなあ)
→ 優しさや愛らしさを感じたときの定番リアクション。 - Wow, how sweet!(なんて素敵なの!)
→ 感動や喜びをストレートに伝えるカジュアルなフレーズ。 - That’s adorable!(それかわいすぎ!)
→ 特に「小さくて可愛いもの」に対してよく使われます。
例文:
あのカップル、かわいすぎ!
なんて素敵なの!彼、理由もなく彼女に花を持ってきたんだって。
上手に感情表現するのが英会話上達の鍵!
感情というのは複雑なものですから、今回ご紹介した感情以外にも表現したい感情が出てくるでしょう。ですが、ひとまずはこの基本的な部分をマスターして練習してみてはいかがでしょうか。
特に英語ではしっかり自分の思っていることを表現できなければ、うまくコミュニケーションできないこともあります。
なかなか会話が続かないという場合、英語力よりも感情の表現が足りていないこともあるかもしれません。
さまざまな感情を表す表現を覚えれば、きっと英会話をもっと楽しめるようになるはず!
「この感情はなんて言うのかな?」なんて思ったら、辞書を引いて調べてみてくださいね。