“even though”は「たとえ〜であっても」や「〜にもかかわらず」を意味して、接続詞の形で使われる英語の表現です。

“even though”などの接続詞は、日本語訳だけを見ても、実際の使われ方を見ないとピンと来ないですよね。

さらに、”even though”には”even if”や”as though”などの、よく似たややこしい表現もあります。

そこでこの記事では、”even though”の意味と使い方を例文を交えながら解説し、さらには”even if”や”as though”などのややこしい表現も解説します。

この記事を読み終わる頃には、”even though”の実際の使い方や、”even if”や”as though”などの意味と表現に触れて、適切に使い分けができるようになっているのでぜひ最後まで読んでください。

”even though”の意味と使い方とは?

”even though”の意味と使い方とは?

”even though”は「たとえ〜であっても」や「〜にもかかわらず」を意味して、接続詞の形で使われます。

日本語訳の意味だけを見てもピンと来ないと思いますので、例文を見てみましょう。

【例文】

  • Even though she was tired, she stayed up late to finish her work.
    彼女は疲れていたにもかかわらず、遅くまで起きて仕事を終えました。
  • They would enjoy the game even though their team was losing badly.
    たとえチームが大差で負けていたとしても、彼らは試合を楽しんでいただろう。
  • He kept playing the piano even though his fingers hurt.
    彼は指を痛めていたにもかかわらず、ピアノを弾き続けました。

例文を見てみると、“even though”を使って接続した文章に対して、もう一方の文章が反対の行動や結果を意味しているのがわかりますね。

例文と照らし合わせると、「疲れていた→なのに遅くまで起きて仕事をした」「大差で負けていた→なのに試合を楽しんだ」「指を痛めていた→なのにピアノを弾き続けた」といった感じですね。

“even though”を使ってメインの文章とは反対の事実を提示することで、メインの文章が表す行動や結果の「意外さ」や「驚き」を表して使われるイメージです。

even thoughと似た表現も紹介

英文を読んでいると、以下で解説する”even if”や”as though”など、上述した”even though”によく似た表現も見かけますよね。

本項ではこうした”even though”とよく似た、ややこしい表現も紹介して、適切に使い分けられるように解説します。

”even if”の意味

“even if”は「たとえ〜でも」を意味する接続詞の英語表現です。

上述した”even though”と品詞も意味も同じに見えますし、”even”が使われているので綴り(スペル)も似ていてややこしいですよね。

“even if”と”even though”は、文章での使われ方に明らかな違いがあるので、「使い方の違い」で区別して覚えると良いですよ。

上述した”even though”は「実際に起きている事実」を説明するときに使うのに対して

”even if”は「仮定」や「もしも」の話に対して使います。”even if”の方は仮定法を連想させる”if”から、「仮定の話だな」と判断しやすいですね。

わかりやすいように、以下の例文を見比べてみましょう。

Aさん
Even if she fails, she will try again.
訳)たとえ失敗しても、彼女は再挑戦するでしょう。(仮定)
Aさん
Even though she failed, she tried again.
訳)失敗したにもかかわらず、彼女は再挑戦しました。(事実)

上の例文2つを見比べるとわかりやすいですね。

”even if”の方は「たとえ失敗しても…」と、「仮定」で話しているのに対し

”even though”の方は「失敗した。(事実)けど再挑戦した。」と、「事実」を話しています。

ですから、”even though”と”even if”は、品詞が同じで、綴り(スペル)や日本語訳は似ているものの、「実際の英文での使い方」に注目すれば、混乱を防いで覚えやすいですよ。

【例文】

  • Even if he works all night, he won’t be able to finish the report.
    たとえ彼が徹夜しても、レポートは書き終わらないだろう。
  • I’ll support her decision even if I don’t completely agree with her choice.
    たとえ全てに賛成していなくても、私は彼女の決断を支持します。
  • Even if we leave now, we’ll likely arrive late due to the heavy traffic.
    たとえ今出発しても、渋滞のせいで遅れそうです。

as though

“even though”と似た表現のひとつに”as though”も挙げられます。

”as though”は「〜であるかのように」の意味で使われます。

例えば、”He behaves as though he knows everything.”という英文は「彼はまるで何でも知っているかのように振る舞う。」という意味になるわけですね。

【例文】

  • They laughed as though they hadn’t a care in the world.
    彼らはまるで何の心配もないかのように笑っていた。
  • She smiled as though nothing had happened.
    彼女はまるで何もなかったかのように微笑んだ。

よく似てる!”although”と”though”の違い

よく似てる!”although”と”though”の違い

”even though”や”as though”など、”though”を使って反対の意味(逆説の意味)を表現するのを、英語の文章を読んでいるとよく見かけます。

そんな”though”によく似た、意味も同じ表現として”although”があります。

よく似た綴り(スペル)で意味も同じな”though”と”although”ですが、以下のような違いがあります。

  • フォーマルとカジュアル
  • 文章での位置

順番に見ていきましょう。

フォーマルとカジュアル

”although”と”though”では、どちらを使うかによって「フォーマルなニュアンス」と「カジュアルなニュアンス」の、どちらで伝わるかに違いがあります。

”although”は”though”に比べて、少しフォーマルなニュアンスで伝わります。

ビジネスシーンや書き言葉など、丁寧なニュアンスで伝えたい場合には”although”の方が好んで使われるわけですね。

対して”though”は、”although”に比べてカジュアルなニュアンスで伝わります。

友達同士の日常会話など、話し言葉で特に使われます。

「”although”はフォーマル、”though”はカジュアル」と覚えておきましょう。

文章での位置

”although”と”though”とでは、文章で使われる位置にも違いがあります。

”although”も”though”も、文章の頭や文章の途中で使われるのは変わりありません。

ただし、”though”は”although”と違って、文章の最後に置かれて使われることがあります。

Aさん
例:He didn’t study much. He still passed the exam, though.
訳)彼はあまり勉強しなかったが、それでも彼は試験に合格しました。

イメージとしては、「勉強しなかった」ことと「試験に合格した」ことといった、文章のメインの意図を先に伝えてしまって、後から”though”を付け足すことで、文章同士の意味を繋ぐような感覚ですね。

以上のことから、”although”と”though”とでは、「フォーマルさとカジュアルさ」と「文章での位置」に違いがあると言えるわけですね。

まとめ

この記事では、”even though”の意味や使い方、そして”even if”や”as though”などのややこしい表現も例文を交えながら解説しました。

ここまでお読みのあなたは、”even though”の実際の使い方や、”even if”や”as though”などの意味と表現に触れて、適切に使い分けができるだけの知識が身についているでしょう。

この記事でお伝えした内容が、あなたの英語の表現力をより豊かにできれば幸いです。