“kind of”というフレーズは、日常会話をよく聞いていると文章のなかに頻繁に使われているのが分かります。カジュアルな会話の中では特に頻繁に使うことがあります。また、「種類」という意味での”kind”としても使えるので、それぞれの意味を理解して使えばかなりネイティブに近い英会話ができるでしょう。

今回は、そんな”kind of”の意味と使い方を例文を用いて紹介していきます。

“kind”にはどういう意味がある?

まずは、”kind”という単語単体だとどのような意味があるのでしょうか。

名詞としての”kind”には、「種類」「タイプ」があります。この”kind”が、今回のkind of”の表現にメインとして関係していきます。例えば”what kind of” “a kind of”などいった表現方法でフレーズが作られていきます。

また、形容詞としての”kind”には「優しい」という意味があります。例えば、”He is kind.”「彼は優しい。」と性格が「優しい」を言いたい場合に使います。上に挙げた名詞としての”kind”とは意味がことなりますが、「優しい」という表現で”be kind of you”という表現があり、そこでも”kind of”が使われます。

種類、タイプを表す”kind of”

種類、タイプを表す"kind of"

まず、はじめに種類やタイプを表現する場合の”kind of”を紹介します。これが”kind of”で一番使われる表現です。”of”は「~の種類」の「~の」という前置詞です。

よく、英会話で「あなたはどんな食べ物が好きですか?」「あなたはどんな映画が好きですか?」といった質問をします。そんなときに”kind of”が便利です。

Aさん
What kind of food do you like?
訳)あなたはどんな食べ物がすきですか?
Bさん
I like Japanese food such as sushi and yakitori.
訳)寿司や焼き鳥など日本食が好きです。

「種類」が複数ある場合には”kinds of”と複数形の”s”を付けます。

Aさん
There are many kinds of birds in this park.
訳)この公園には沢山の種類の鳥がいます。

また、”some kind of” “any kind of”という表現もあります。

“some kind of”は「いくつかの種類の~」という意味です。

Aさん
“I don’t like some kind of vegetables.
訳)いくつかの種類の野菜が好きじゃないんだ。

“any kind of”は肯定形では「どんな種類の~も」、否定形では「どの種類の~も無い」という意味です。

Aさん
I don’t eat any kind of meat.
訳)私はどんな種類の肉も食べません。

「好み」を表す”kind of”

“kind of”は、「~の好みの」という意味もあります。「種類」「タイプ」という意味をベースに、この”kind”に、直前に所有格がはいることで、「~の好きなもの」「~にっぴったりのもの」といった好みや得意なことを意味するフレーズになります。

Aさん
So what do you think about him?
訳)では、あの人についてはどう思いますか?
Bさん
Actually he is my kind of person! I want to work with him!
訳)実は彼は私好みの人です!彼を働きたいです!

“my kind of person”で「私好みの人」という意味です。「好み」といっても恋愛的な意味はありません。もちろん、恋愛の場でも「タイプの人」として使うこともできます。

Aさん
I brough Indian food today. Do you like Indian food?
訳)今日はインド料理を持ってきたわ。インド料理は好き?
Bさん
Yay! Indian food is my kind of food. Thank you!
訳)イエイ!インド料理は私好みの食べ物です。ありがとうございます!

「なんか」「ちょっと」という意味の”kind of”

「なんか」「ちょっと」という意味の"kind of"

こちらは、「種類」「好み」といった意味とは異なる意味で使われる”kind of”です。少しカジュアルなフレーズですが、「なんか」「ちょっと」という会話の中の婉曲表現として”kind of”が使われます。

日本語でも、「なんか」「ちょっと」と文章の中になんとなく使う方は少なくないと思います。なんとなくぼかして伝えたいとき、はっきり伝えるのは避けたいつき、すこし間を置くために何となく発してしまう「なんか」「ちょっと」を英語で”kind of”として使うことができます。

Aさん
It’s kind of strange that he left without saying goodbye.
訳)彼がサヨナラも言わないで去ってったのはなんかおかしいよね。
Bさん
Well, he was mad because his boss kind of made fun of his family.
訳)彼のボスが家族のことをばかにしたようなことをしたから、彼が怒っちゃったんだ。

英語圏でも、なんとなくこのフレーズを使う人は多いです。必ずしもこの言葉を使わなくても良い文章でも、なんとなくこのフレーズを会話のなかにさらっと口癖で使ってしまう人も多いです。

Aさん
Why did she do that?
訳)彼女は何であんなことをしたの?
Bさん
Well, she is kind of stupid.
訳)うーん、彼女はちょっとお馬鹿なんだよ。

【スラング】”kind of”を短く言うと”kinda”

“kind of”を短く言うと”kinda”になります。こちらはスラング的な表現になります。文字上でも口頭でも使われます。

Aさん
You are kinda my type.
訳)きみはなんていうか僕のタイプなんだよね。

この表現はかなりカジュアルに聞こえるので、使う相手には注意しましょう。

Aさん
The party was kinda crazy. People were drunk and dancing so hard!
パーティはなんか狂ってたよ。人々は凄い飲んで踊ってたよ!

“sort of”と”kind of”の違い

ちなみに、”kind of”の類似語に”sort of”があります。これらのフレーズに違いはあるのでしょうか?

これらは、どちらも「~の種類の」という意味です。同様に、「ちょっと」「なんか」と言う意味でも使われます。

頻度としては、“kind of”は、アメリカでよく使われ、”sort of”はイギリスで使われることが多いです。また、“sort of”は、ざっくりとした種類を表すことができ、あまり細かい程度にこだわらない場合に使います。

Aさん
Do you like Natto?
訳)納豆は好き?
Bさん
Sort of. I like eating it as long as it’s in Sushi.
訳)まあ、好きだよ。寿司の中にあるのなら好きだよ。

また、“sort of”は”kind of”よりもフォーマルな場所で使いやすいです。

まとめ

“kind of”を覚えればよりナチュラルな英会話に近づけます。

“kind of”は、「種類」「タイプ」などという意味の他に「なんか」「ちょっと」という会話をスムーズな流れにするフレーズとしても使われます。

会話の中でさらっと使えるとかなりネイティブに近づくことができるので、例文を参考にして使いこなせるとよいでしょう。

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