ビジネスに不可欠な要素にインテグリティがあります。インテグリティは英語integrityからきていますが、どのような意味を持っているかご存知ですか?
記事では、英語integrityについて意味と使い方を解説します。少し難しい表現になりますが、この機会に誠実や完全な状態を表すインテグリティを学びましょう。
インテグリティの英語integrityの意味
インテグリティという言葉は、英語integrityからきており、いくつかの意味を持っています。まずは、integrityの基本的な意味を紹介します。
integrityの読み方と語源
integrityは数えられない名詞・不可算名詞であり、カタカナ語でインテグリティのような発音をします。語源はラテン語integritas、この言葉には「無傷であること」といった意味があります。まず、全体的に傷がなく完全であるニュアンスを押さえましょう。
integrityが持つ3つの意味
integrityにはメインとして、以下3つの意味があります。
個人・企業の誠実さ
完全性
研究の誠実さ
integrityの語源「無傷であること」という意味が、欠けていない=完全性であるとともに、人の持つ誠実さとしても使われるようになりました。
では詳細は、次から詳しく紹介しましょう。
誠実の英語2選
個人や企業の誠実さを英語integrityが表現します。誠実であることとは、真面目で真心を持って他人または物事に対することであり、誠実な人柄、誠実な行動などと使われます。後半ではさらに、もう一つの表現sincerityも紹介しましょう。
integrityで「誠実・正直」
嘘をつかなかったり、何かをごまかしたりしないことを「誠実・正直」といいますが、英語にするとintegrityになります。自分に対して、そして他人に対して大切な要素であり、integrityが人間関係、信頼関係を築くために求められます。
integrityの使い方
訳)誠実な人間になりたいです。
訳)彼女は誠実さに欠け、正直ではありません。
訳)誠実さは、良好な関係を築く上でもっとも重要な価値観のひとつです。
訳)私はこの農家の生産に対する誠実さを感じるので、彼からお米を買い続けています。
integrityの類語
いくつか類語をみてみれば、integrityの意味をさらに理解できます。以下が、integrityの類語です。
decency 礼儀正しさ
goodness 善良・親切
honesty 正直さ
morality 道徳
probity 高潔さ
rectitude 清廉潔白
righteousness 公正
rightness 正義・公正
uprightness 真っ直ぐさ
sincerityで「誠実・誠意・正直」
名詞sincerityにも「誠実・誠意・正直」の意味があります。integrityは正直であり、強い道徳的信念を持つことであり、sincerityは特に言うことに誠実で正直であることを意味します。
英文のメールや文書の終わりに使う定番の表現”Sincerely”や”Yours sincerely”がありますが、sincerityとsincerelyは関連する用語です。
訳)彼女って人によって態度を変えるから、私としては彼女の誠実さを疑っちゃうの。
ビジネスにおけるIntegrity
さて、ここからはビジネスシーンで使用されるintegrityを紹介します。
ビジネスにおけるdata integrity
data integrityとは、日本語の「データ整合性」です。
データ整合性はデータセキュリティを確保するためのステップであり、データの正確性と信頼性を確保、データベース内のデータの健全性を維持することです。これは、integrityの持つ意味「完全性」が使用されています。
ビジネスにおけるbusiness integrity
特にビジネスシーンで使われる、business integrityというフレーズがあり「ビジネス誠実性」の意味で使用されます。ビジネス誠実性とは、高い倫理観・道徳的枠組みに沿って、ビジネスを実施する行為を指します。
訳)ビジネス誠実性とは、道徳的・倫理的な枠組みに従ってビジネス慣行を実行する行為である。
ある企業の言うbusiness integrityを以下、紹介します。
「私たちのビジョンは、企業が誠実さを持って行動し、汚職に関与さず、汚職を助長せず、汚職を是認しない、公正で汚職のない世界を実現することです」
このように明確に述べ、実行することが誠実さを訴え、信頼を保証することにつながります。
ethics and integrityの意味
上の例文でethicalという単語が登場しました。
現代のビジネスでは、こちらも必須のキーワードです。business ethicsというフレーズがあり、これは企業の運営と意思決定の指針となる道徳原則です。これらの原則には、公正さ、誠実さ、透明性、社会と環境に対する企業の責任が含まれます。
ここでは、ethics and integrityという表現についてみていきましょう。
ethics and integrityで「倫理と誠実」
ethics and integrityで「倫理と誠実」とするように、2つの言葉はお互いに関係あり、またビジネスにおいて重要な要素と考えられています。
ここで、イギリス・ロンドンに1981年に初めての店舗をオープンさせたNeal’s Yard Remedies(ニールズヤード)を紹介します。Neal’s Yardといえば、肌・心・体をホリスティックにケアする製品を提供するブランドです。
We aim to build strong, respectful, long-term relationships with our suppliers, resulting in a robust and resilient supply chain.
訳)当社は倫理的でオーガニックな健康と美容を扱う企業であり、事情全体を通じて人権を尊重することが当社の企業理念の中心にあります。
当社はサプライヤーと強固で敬意のある長期的な関係を構築し、ロバストで回復力のあるサプライチェーンを構築することを目指しています。
at the heart of our company ethosで「当社の企業理念の中心」です。ビジネスにおいて、人権を尊重することを理念の中心に置くと断言する企業には誠実さを感じられます。
引用:Neal’s Yard
academic integrityの意味
ここまで、個人やビジネスなどあらゆるところでの誠実さがintegrityで表現されることを紹介しました。最後はacademic integrityの解説です。
academic integrityで「研究の誠実さ・学術的誠実性」
academic integrityは「研究の誠実さ」「学術的誠実性」などを表す表現です。海外の大学でも学習に不可欠とされる価値観を指しています。
訳)学術的誠実性には、信頼・誠実・公平・責任・尊重・勇気といった6つの重要な側面があります。
このように、学問の分野でもintegrityは重要な価値観として使用されているのです。
まとめ
誠実な人との付き合いだけでなく、現代はビジネスにおいてもいかに真面目に誠実なポリシーを持っているか、それを行動にしているかがさらに重要になってきました。そんな会話を外国人とできるように、ぜひintegrityを使えるようにしていきましょう。
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