「レッドベルベットケーキ」というケーキは聞いたことはありますか?アメリカに行くと、ケーキ屋やベーカリ―に並ぶケーキのカラフルさに毎度驚かされますが、その中でもその赤さで目を引くケーキが「レッドベルベットケーキ」です。
今回は、そんな赤くてかわいらしい見た目の「レッドベルベットケーキ」について紹介。どんな時に食べるのか、日本で食べたい場合はどんなレシピで作れるのかなどを紹介していきます。
「レッドベルベットケーキ」とはどんなケーキ?
レッドベルベットケーキは、英語で“Red velvet cake”と書き、文字通り鮮やかな赤色のスポンジ生地と、白いクリームチーズフロスティングが特徴的なアメリカの伝統的なケーキです。
レッドベルベットケーキは、19世紀末ごろにアメリカ合衆国で生まれたとされています。その起源には諸説ありますが、19世紀末から20世紀初頭にかけて、アメリカ南部で人気が高まったと考えられています。 ケーキの鮮やかな赤色は、当時の製粉所で使用されていたアルミニウムを含む赤い色素によるものとされています。
20世紀初頭には、高級感を出すために、クリームチーズやバターミルクをケーキの周りに使用したレシピが考案され、現在のレッドベルベットケーキの特徴が形成されました。
「レッドベルベット」という名称は、ケーキの滑らかでしっとりとした食感がベルベットの布地に似ていることから付けられたとされています。
「レッドベルベットケーキ」はアメリカではどんな場面で食べられる?
レッドベルベットケーキは、アメリカでは特別な場面やお祝いごとでよく食べられるケーキです。例えば、 レッドベルベットケーキはその鮮やかな赤い色から、バレンタインデーの定番スイーツとして人気です。愛を象徴する色として、カップルや家族で一緒に楽しむことが多いです。また、誕生日や記念日にも食べる人がいます。もちろん、特別な日のデザートとしてもよく登場します。しっとりした生地とクリームチーズフロスティングの組み合わせが、特別な気分を盛り上げてくれます。
また、季節としてはクリスマスや秋のシーズンにもピッタリのスイーツです。レッドベルベットケーキは、その鮮やかな赤色がクリスマスのシーズンや秋のイベントでもぴったりです。ホリデーシーズンのパーティーや家族の集まりでよく見かけます。
また、ウェディングや結婚式のケーキとしても非常に人気があります。特に、結婚式でテーマカラーとして赤を選ぶカップルに好まれています。もちろん、ガーデンパーティー、祝賀会、会社のイベントなどでも出されることがあります。
アメリカ南部の伝統的なデザート
レッドベルベットケーキは、アメリカ南部の伝統的なケーキです。南部の家庭では日常的なデザートとして食べられることもあり、南部の地域の家庭やレストランでは、このケーキをよく見かけます。
日本では「レッドベルベットケーキ」はお店で食べられる?
近年、日本でもその見栄えの良さからレッドベルベットケーキの認知度が高まり、人気を博しています。東京では、原宿にあるカップケーキ専門店「LOLA’S Cupcakes」では、レッドベルベットが看板商品となってます。
また、日本では通販サイトや専門店でレッドベルベットケーキを目にする機会も増えています。
「レッドベルベットケーキ」の赤い色は何で出来ている?
レッドベルベットケーキを食べてみても、赤いスポンジ部分が思ったよりも優しい風味で、何が材料として使われているかその味では分かりにくいです。そのレッドベルベットケーキの鮮やかな赤色は、いくつかの要素によって生まれます。
まず、昔のレッドベルベットケーキは、ココアパウダーの種類と反応により赤い色をしていました。昔のココアパウダーは現在よりも酸性度が高く、重曹(ベーキングソーダ)と反応することで赤色に変化していました。これにより、ケーキ生地に自然な赤みが加わっていたとされています。
現在のレシピでは、酸性の材料との組み合わせによって赤色になることがあります。レシピによっては、酢やバターミルクなどの酸性の材料を使用し、これらがココアパウダーと反応して赤色を強調していました。
また、ビーツや食紅の使用により赤色を表現します。 現代では、ココアパウダーの製法が変わり、赤色が出にくくなったため、ビーツや人工食紅を加えることで、鮮やかな色合いを再現しています。これらの要素が組み合わさり、レッドベルベットケーキの特徴的な赤色が生まれます。
レッドベルベットケーキのレシピ
日本ではレッドベルベットケーキを食べる機会はほとんどありませんが、家でも作ることは可能です。以下は、レッドベルベットケーキの基本的な作り方です。
材料(20cmのケーキ1台分)
ケーキの生地:
- 薄力粉:200g
- ココアパウダー:大さじ1.5〜2
- ベーキングパウダー:小さじ1
- ベーキングソーダ:小さじ1
- 塩:小さじ1/2 tsp
- バター(常温に戻す):115g
- 砂糖:200g
- 卵:2個
- バターミルク(または牛乳+レモン汁を混ぜたもの):240ml
- 植物油(サラダ油など):120ml
- 食用赤色着色料:小さじ1〜2(お好みで)
- バニラエッセンス:小さじ1
- 白酢(またはリンゴ酢):小さじ1
フロスティング:
- クリームチーズ(室温に戻す):225g
- バター(室温に戻す):115g
- 粉糖:200g
- バニラエッセンス:小さじ1
作り方
1. ケーキの準備
- オーブンを175℃に予熱します。ケーキ型にバターを塗り、薄力粉をふっておきます(またはクッキングシートを敷いておく)。
- ボウルに薄力粉、ココアパウダー、ベーキングパウダー、ベーキングソーダ、塩をふるいにかけて混ぜます。
- 別の大きなボウルで、バターと砂糖をハンドミキサーでクリーム状になるまで混ぜます。卵を1個ずつ加え、その都度よく混ぜます。
- バターミルク(または牛乳とレモン汁を混ぜたもの)、油、バニラエッセンスを加えて混ぜ合わせます。
- 先ほどの乾いた材料を少しずつ加え、均一になるように混ぜます。
- 食用赤色着色料を加えてよく混ぜ、色を均一にします。白酢を加えて混ぜます。酢は生地をふんわりさせる役割を果たします。
- 生地をケーキ型に流し込み、均等になるように整えます。
- 予熱したオーブンで約25〜30分焼きます。竹串を刺してみて、生地がくっついてこなければ焼き上がりです。
2. フロスティング
- クリームチーズとバターをボウルに入れ、滑らかになるまで混ぜます。
- 粉糖を少しずつ加えて、滑らかなクリーム状になるまで混ぜます。
- バニラエッセンスを加えてさらに混ぜます。
3. ケーキの仕上げ
- ケーキが冷めたら、ケーキを2段にカットします(お好みで)。
- ケーキの上にクリームチーズフロスティングを塗り、均等に広げます。
- フロスティングをたっぷり塗ったら、ケーキを完成させます。
ポイント
- ケーキの色は赤色の着色料によって調整できますが、あまり多く入れすぎないようにしましょう。
- バターミルクがない場合は、牛乳にレモン汁を加えて代用できます。
- フロスティングのクリームチーズとバターはしっかり室温に戻してから使うと、なめらかな仕上がりになります。
訳)昨日お母さんが美味しいレッドベルベットケーキを作ってくれた。まだ残っているけど、一切れいかが?
「レッドベルベットケーキ」は、見た目にもハッピーになるスイーツ
「レッドベルベットケーキ」は、赤い色と爽やかなクリームチーズのフロスティングが魅力のアメリカ南部発祥のスイーツです。
日本ではまだあまり馴染みのないスイーツですが、近年ではその見た目の華やかさから提供するお店も増えてきました。材料は日本でも手に入るものなので、気になったらぜひ作ってみて下さい。
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