英語の未来完了形は、高校英語で習う英文法項目です。
未来形と完了形を応用して使うので、「難しい!」と感じている方も多いでしょう。
しかし、未来形と完了形をひとつひとつ組み合わせて考えれば、適切に、上手に未来完了形を身につけられますよ。
この記事では、そんな未来完了形について例文を交えてお伝えします。
例文を交えることで、丸暗記ではなく体感的な学びになることが期待できるからです。
この記事を読み終わる頃には、未来形と完了形を組み合わせた応用技術である「未来完了形」について理解が深まっているので、ぜひ最後まで読んでください。
未来完了形の意味と使い方
未来完了形は、「未来の状態を予測して言う」時によく使われる表現です。
例えば、「明日の9時半には空港に着いているだろう」とか「2年後には工事が完了しているだろう」という未来予測ですね。
「未来のある時点で、(動作・状態が)完了している」という予測を表していることがわかりますね。
未来完了形の肯定文
未来完了形は、以下の形で表現されます。
「S(主語) will have 過去分詞 〜 by/when 未来の時間(tomorrowなど)」
現在完了形の「S(主語) have 過去分詞」に、未来形を表す”will”と、期限を表す「〜(未来の時間)までに」を加えたイメージですね。
【例文】
- He will have finished reading this book by next week.
彼は来週までにこの本を読み終えているでしょう。 - She will have arrived at the airport by noon.
正午までには、彼女は空港に到着しているだろう。
未来完了形の否定文
未来完了形を否定文にするときは、willの次に”not”を入れます。
【未来完了形の肯定文と否定文の例】
- He will have finished reading this book by next week.(肯定文)
彼は来週までにこの本を読み終えているでしょう。 - He will not have finished reading this book by next week.(否定文)
彼は来週にはまだこの本を読み終えていないだろう。
1.の文章が肯定文の形で、2.の文章が否定文の形になっているのがわかりますね。
1.の、未来完了形の肯定文が”will have finished(過去分詞)”になっているのに対して
2.は未来完了形の否定文になって”will not have finished”の形になっているのがわかります。
完了形の基本となる現在完了形の否定文は”have”の次に”not”が来ていたので、混乱しないよう注意したいですね。
【例文】
- They will not have arrived yet by the time we get there.
彼らは、私たちが着くまでにはまだ到着していないだろう。 - He will not have finished his work by Friday.
金曜日までに彼は仕事を終えていないだろう。
未来完了形の疑問文
未来完了形を疑問文にする時は、”will”を文頭に持ってきます。(主語とwillが「倒置を起こす」とも言えますね。)
【未来完了形の平叙文と疑問文の例】
- He will have finished reading this book by next week.(平叙文)
来週までに彼はこの本を読み終えているでしょう。 - Will he have finished reading this book by next week?(疑問文)
来週までに彼はこの本を読み終えているでしょうか?
1.の文章が平叙文(普通の文)の形で、2.の文章が否定文の形になっているのがわかりますね。
1.の平叙文で、”He will have finished(過去分詞形)”の順序になっているのに対して
2.の疑問文では、”Will he have finished(過去分詞形)”という順序になり、”will”が文の頭に持ってこられているのがわかります。
完了形の基本となる現在完了形の疑問文は、”have”が文の頭に持って来られるので、こちらも混乱しないように注意したいですね。
【例文】
- Will you have completed the project by next Monday?
来週の月曜日までには、プロジェクトを終えられるでしょうか? - Will she have finished cooking when we arrive?
私たちが到着するまでに、彼女の料理は出来ているでしょうか?
未来完了進行形とは?
上述した「未来完了形」は、完了形に「未来形」を加える英文法の応用技術だと言えますね。
そんな「未来完了形」に、さらに「進行形」を加えることで、「未来完了進行形」を作ることができます。
未来完了進行形は、「未来のある時点までに、継続して行われているもの」を指して使われます。
例えば、「来年の夏には、私はこの街に5年間住んでいることになる。」という文では、「来年の夏」という未来の時点で、「5年間住んでいることになる」という「継続」の予測を立てているのがわかりますね。
未来完了進行形の作り方
未来完了進行形は、「S(主語) will have been -ing」の形で表します。
未来形、完了形、進行形がまとまっているだけあって複雑に感じますが、ひとつひとつ要素を押さえていけば大丈夫です。
S(主語)に加えて、未来を表す”will”、完了形を作る”have”に加えて、進行形を表す”be -ing”の”be”を、完了形の法則に基づいて”been”という過去分詞の形にするイメージです。
【例文】
- By next summer, I will have been living in this city for five years.
来年の夏には、私はこの街に5年間住んでいることになる。 - I will have been doing my homework for 3 hours by 8 p.m.
午後8時になる頃には、僕は3時間ずっと宿題をしていることになる。
未来完了進行形の否定文&疑問文
未来完了進行形で否定文や疑問文を作る時は、上述した「未来完了形」の否定文&疑問文の作り方を意識すればOKです。
例えば未来完了進行形の否定文を作る場合、「S(主語) will not have been ‐ing」となり
未来完了進行形の疑問文を作る場合は、「Will S(主語)have been -ing?」となります。
未来完了形の否定文でも、”will”の次に”not”を加えることで否定文の形を作っていましたし
未来完了形の疑問文でも、”will”を文章の頭に持ってくることで、疑問文の形にしていましたよね。
ですから、未来完了進行形で否定文や疑問文を作る時は、未来完了形の否定文や疑問文を作るときの思考回路で行うと上手くいきますよ。
まとめ
この記事では、未来完了形について以下の点からお伝えしました。
- 未来完了形は「未来の状態を予測して言う」時に使われる
- 未来完了形は、「S(主語) will have 過去分詞 〜 by/when 未来の時間(tomorrowなど)」の形で使われる
- 未来完了形の否定文は、willの次にnotを加えることで使われる
- 未来完了形の疑問文は、willを文の頭に持ってくることで作られる
- 未来完了進行形は、「未来のある時点までに、継続して行われているもの」を指して使われる
- 未来完了進行形は「S(主語) will have been -ing」の形で表す
- 未来完了進行形の否定文は、未来完了形の否定文のようにwillの後にnotを加える
- 未来完了進行形の疑問文は、未来完了形の疑問文のようにwillを文の頭に持ってくる
この記事でお伝えした内容が、あなたの英語学習をより充実したものにできれば幸いです。
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