英語の長文読解や英作文に挑戦するとき、「文法はわかっているのに、なぜか意味がすっと頭に入ってこない」と感じたことはありませんか?

実はその原因の一つに、「文法の形と意味を結びつけて覚えていない」ことが挙げられます。

英語の文法には、形を見ただけで意味がパッと浮かぶ表現が数多く存在します。

これらを押さえておけば、長文も怖くありません。

この記事では、特に覚えておくと長文読解や英作文で即戦力になる文法表現を、厳選してわかりやすく紹介していきます。

各項目には日本語訳付きの例文も用意しているので、読みながら自然と覚えてしまいましょう。

また、例文は実際の試験や英会話でもよく使われる自然なフレーズを選んでいます。

理解だけで満足せず、自分で同じパターンの英文を作ってみる練習をするもおすすめです。

not until

not until

”not until”は「~になって初めて」という意味を表します。

【例文】

  • Not until I met her did I understand true happiness.
    彼女に出会って初めて、本当の幸せを理解した。

ポイント:否定を伴うため、普通とは違う語順になっていますね。(did I understandの部分)

普通の語順と違い、強調のために助動詞が前に出ています。

not untilが文頭に来た場合、倒置が起こり「助動詞+主語+動詞」の順になっているわけです。

no sooner ~ than …

”no sooner ~ than …”は「~するとすぐに…」という意味を持つ表現です。

二つの出来事が非常に短い間隔で起こることを強調するときに使う表現です。

【例文】

  • No sooner had I left home than it started raining.
    家を出るとすぐに雨が降り始めた。

ポイント:”no sooner”の直後は過去完了形、”than”の後は過去形が基本です。

”no sooner”の直後の過去完了形では倒置が起こり、助動詞(hadなど)が先に来ます。

例文を覚えて、語順の法則を覚えてしまいましょう。

hardly ~ when …

”hardly ~ when …”は「~するや否や…」という意味を表す表現です。

なにか出来事がほぼ同時に起こることを強調します。

【例文】

  • Hardly had I finished eating when he called me.
    食べ終わるや否や、彼から電話がかかってきた。

ポイント:”hardly”の後ろは過去完了形、”when”の後は過去形になります。

”No sooner ~ than …”とセットで覚えておくとスムーズですよ。

it is no wonder

”It is no wonder”は「~も不思議ではない」という意味で、自然な結果であることを表します。

”It is no wonder”の後には、理由を説明する文が続くことが多いです。自然な流れで理由を述べるときに便利な表現です。

【例文】

  • It is no wonder he passed the exam.
    彼が試験に合格したのも不思議ではない。

for + SV

for + SV

”for + SV”は「というのは」という意味で、前文の内容を補足説明します。

”for”以下は独立した文になり、因果関係を控えめに表す役割を持ちます。

読解問題や、英文の日本語訳問題でよく問われる表現です。

【例文】

  • He looks happy, for he got a promotion.
    彼は嬉しそうだ。というのも昇進したからだ。

only when

”only when”は「~して初めて」という意味で、特定の条件が満たされたときだけ起こることを表します。

【例文】

  • Only when I apologized did she forgive me.
    私が謝って初めて、彼女は許してくれた。

ポイント:”only when”が文頭に来た場合、倒置(助動詞+主語+動詞)が起こります。強調表現として使われることが多いです。

It is not until ~ that …

”It is not until ~ that …”は「~になって初めて…する」という意味を強調したいときに使う表現です。

”not until”の部分で「遅れて起こったこと」を目立たせる効果があります。

出来事の順序や重要性を伝えたいときに効果的です。

【例文】

  • It was not until I lived abroad that I understood English culture.
    海外に住んで初めて、英語文化を理解した。

Little did I know

”Little did I know”は「少しも知らなかった」という意味の慣用句表現で、後から知った驚きを表現します。

【例文】

  • Little did I know that he was a famous singer.
    彼が有名な歌手だなんて、少しも知らなかった。

ポイント:倒置構文(助動詞+主語+動詞)になるため、通常の語順と異なります。感情を強調する表現にぴったりですね。

so ~ that …

”so ~ that …”は「とても~なので…」という意味を表し、原因と結果を結びつけます。

”so”と”that”の間には形容詞または副詞が入ります。形容詞や副詞の程度が強いことを強調できます。

【例文】

  • She was so tired that she fell asleep instantly.
    彼女はとても疲れていたので、すぐに眠ってしまった。

Such ~ that …

”Such ~ that …”は「とても~なので…」という意味ですが、こちらは名詞のまとまり全体を修飾します。

【例文】

  • It was such a cold day that we stayed indoors.
    とても寒い日だったので、私たちは家の中にいた。

ポイント:”such”の後に「冠詞+形容詞+名詞」が続きます。”so ~ that …”とは異なり、~の部分には名詞を含む構造になります。

まとめ

今回は、覚えておけば長文読解や英作文で即使える文法表現を以下の点から紹介しました。

  • Not until:「~になって初めて」
  • No sooner ~ than …:「~するとすぐに…」
  • It is no wonder:「~も不思議ではない」
  • For + SV:「というのは」
  • Hardly ~ when …:「~するや否や…」
  • Only when:「~して初めて」
  • It is not until ~ that …:「~になって初めて…する」
  • Little did I know:「少しも知らなかった」
  • So ~ that …:「とても~なので…」
  • Such ~ that …:「とても~なので…(名詞修飾)」

これらの表現は、単なる単語の暗記ではなく、「形を見た瞬間に意味が取れる」レベルまで身につけることが大切です。

長文をスムーズに読めるようになり、英作文でも自然な表現ができるようになります。

ぜひ繰り返し声に出して練習してみてください。

そして、覚えた表現を実際に英作文で使うことで、さらに定着が深まります。

毎日の学習にぜひ取り入れていきましょう。

さらに、文法表現を覚えるだけでなく、それをどんな場面で使えるかイメージしながら学ぶことで、実践力が格段に高まりますよ。

この記事でお伝えした内容が、あなたの英語学習をより充実したものにできれば幸いです。

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