「元気?」「うん、元気だよ。」……この日本語のやりとりを英語にしたら、
「How are you?」「I’m fine.」と思っている人もいるでしょう。
確かにこれは間違いではありません。
ですが、「I’m fine.」というフレーズを「元気です」と覚えている人は、「元気=fine」だと思っているかもしれませんね。もしもそんな風に思っているなら、それは誤り。「fine」という単語に「元気」という意味はないんです。
今回は「元気ですか?」「元気だよ」「今日、元気なんだ」などのように、日本語で「元気」を使ったフレーズを、英語で言うとどうなるのか、くわしくご説明します。
これを参考にすれば、正しく「元気」を表現できるようになるはずですよ。
「元気」は「Fine」ではない!
冒頭のとおり、「I’m fine.」は「元気です」と訳されますが、「fine」という言葉に「元気」という意味はありません。
では、「元気だよ」はなぜ「I’m fine.」となるのでしょう。それには、私たちが日本語で「元気だよ」と言ってるときの本当の意味、ニュアンスが関わっています。
「I’m fine.」の意味とは?
まずは、「I’m fine.」と答えているときのメンタリティを考えてみましょう。
「How are you?」と聞かれて「I’m fine.」と返すときは、特に良い気分ってわけでもなければ、悪いわけでもないという感じです。日本語で言うと「まあまあ」に近いです。
「まあまあ」を「so so」と思っている人は多いかと思いますが、むしろ「I’m fine.」の方が「まあまあ」に近いかもしれません。
また、とても元気であったり、調子が悪かったりしても、別に会話を広げるシチュエーションではないときに単なる挨拶の返しとして「I’m fine.」ということもあります。
「元気です」と返しているときの真の意味
上記の「I’m fine.」という返しについての解説をみて、何か気づいたことはないでしょうか。
私たちが「元気?」と聞かれて「元気だよ」と答える時。多くの場合、その「元気だよ」にはあまり意味はなく、そんなに大問題がなければ「元気だよ」と言ってはいないでしょうか。
特に、それから会話を広げるつもりがないときは、「元気だよ」と簡単に答えていることが多いかと思います。
まさにそのニュアンスが、「How are you?」と聞かれたときの「I’m fine.」と共通しているのですね。ですから、
「How are you?」「I’m fine.」は、
「元気ですか?(調子はどうですか?)」「元気です。」と訳されるのです。
つまり、本当に元気があって「元気だよ!」と言っているときは「I’m fine.」では、全く気持ちが伝わりません。
では、本当に「元気」と言い表したいとき、どう言えば良いのでしょうか。
元気いっぱいに「元気!」と言いたいときのフレーズ
ここからは、無難に答える「元気です」ではなく、本当に元気があるときの「元気」をどう言い表せば良いのかフレーズとともにご紹介します。
やあ、元気?
やあ、今日は明るい気分(元気)なんだ。君はどう?
元気だよ、ありがとう。何かあった?どうして元気なの?
さあね。たぶん、天気がいいからかな。
ここで使った「cheerful」という単語は、明るく陽気な感じの「元気」を表す単語です。
なんだか楽しい感じ、明るくるんるんとしているような元気があるときには、「cheerful」を使って表現すると良いでしょう。
他の表現もみてみましょう。
今日は元気いっぱいなんだ!何でも頼ってよ!
そうなの?じゃあ、この箱たちをキッチンまで運んでくれる?
おお、たくさん箱があるね。
うん、でもできるでしょ?今日は元気いっぱいなんだから。
体力や気力が有り余っていて「元気いっぱい」のような気分なときは「full of energy」という表現がぴったりです。
最後のフレーズにある「energetic」は「活動的」「エネルギッシュ」といった意味があり、こちらも「元気いっぱい」にしっくりくる表現です。
ほかにも、「元気」を表す表現はありますが、このあたりを知っておけば、大体のニュアンスはカバーできるでしょう。
他の人について「元気だね」と言いたいときのフレーズ
上記でご紹介したフレーズは主に自分に対して「元気」と言う表現を使っています。
もちろんこれらの表現は、他人について「元気」という時にも使えます。ですが、他人について「元気」というときには、他にもさまざまな表現があるんです。
ここからは、他の人について「元気」という場合のフレーズもご紹介します。
マリアはいつも元気だ(はつらつとしてる)ね。彼女の話し方、好きなんだ。
うん、そうだね。彼女と話していると、明るい気持ち(元気)になれるんだ。
「Bubbly」は人の性格について「元気」「陽気」「明るい」というようなことを表すのに適した表現です。
ポジティブな意味合いがあり、褒め言葉だからか、あまり自分について言い表すときには使われず、人についてコメントする際によく使われます。
ジョーはかなり活発(元気)な性格だね。
うん。いつも元気いっぱいだし、みんなに声をかけてるよ。
「Lively」は、「bubbly」に似た表現ですが、「活発」という意味が強く、人以外にも使える表現です。
たとえば「lively atomosphere」というと「活発な雰囲気」ですし、「The meeting was lively.」といえば「その会議は活発だった」となり、みんなが意見をしっかり言い合い、実のある会議になったことがうかがえます。
「元気」と言いたいときは表現したいニュアンスに合わせることが大事!
今回は「元気いっぱい」というニュアンスを持つ「元気」にぴったりな表現をご紹介しましたが、うまく使えそうでしょうか。「元気です」と言いたいときは、自分がどういうニュアンスで「元気」と言っているのかを考え、ぴったりな表現を選ぶことが重要です。
たとえば、今回フレーズには使いませんでしたが「I feel happy.(幸せな気分です)」「I’m feeling great.(素晴らしい気分です)」なんて表現も「元気」と言えるでしょう。
自分の気分を的確に表す表現を口にできれば、相手により正確に気持ちが伝わるはずですよ。