人や物が今にも倒れそうで不安定なことを、日本語では一言「ヨロヨロ」という言葉で表現します。それでは、英語にするとどのような表現になるのでしょうか?

そこでこの記事では、オノマトペ「ヨロヨロ」の英語2選Tottering/Wobblingを解説します。この2つの単語を知ると、日常英会話で「ヨロヨロ」を表現できるようになります。

オノマトペ「ヨロヨロ」の意味と由来

英語表現の解説の前に、「ヨロヨロ」の意味と由来から紹介しましょう。

「ヨロヨロ」の意味と由来

普段、自然に使っている言葉でも由来などを知ることは面白いものです。
さて、ヨロヨロには「揺れて不安定な様子」という意味があります。類似表現には「ふらふら・グラグラ」などが挙げられます。その由来ですが、体が揺れ動く様や不安定な様子を「ヨロッ」という音で表現し、そこから「ヨロヨロ」と繰り返したと言われています。

オノマトペ「ヨロヨロ」の英語Tottering

オノマトペ「ヨロヨロ」の英語Tottering

本記事では、2つの表現を紹介しましょう。一つ目の「ヨロヨロ」の英語は”Tottering”になります。

“Tottering”の意味とは?

“Tottering”はそれほど馴染みのない単語かもしれませんが、カタカナ語の発音はトテリング、形容詞として「よろめく」「ぐらつく」や「不安定な」という意味を持っています。

“walking with difficulty in a way that looks as if you are about to fall”
訳)転びそうになるほど困難を伴って歩くこと。

“shaking and moving from side to side, and likely to fall”
訳)揺れて左右に動き、転倒する可能性がある。

参考:Cambridge Dictionary “tottering”

“Tottering”で「ヨロヨロ」

上で紹介したどちらの”tottering”定義も「転ぶ」という意味を持つ”fall”が”about to fall(ほぼ転びそう)”, “likely to fall(転びそう)”のように使用されています。それほど”tottering”はよろめいている状態を表すのです。
したがって、”tottering”は揺れて不安定な様子を指す「ヨロヨロ」を表す英語表現になるのです。

「ヨロヨロ」の英語Totteringの例文

オノマトペ【ヨロヨロ】の英語。2つの表現”Tottering”と”Wobbling”を例文で紹介

ここで、”tottering”の使い方を学ぶために、具体的な例文を紹介します。足元がふらついて、今にも倒れてしまいそうなヨロヨロを”tottering”で表現しましょう。

Totteringの使い方

Aさん
I’m tottering because I’m starving.
訳)私、お腹がかなり空いているのでヨロヨロしています。
Aさん
It’s cute that the toddler is tottering across the room, but she looks like she is about to fall.
訳)幼児が部屋をヨロヨロよちよちと歩いているのが可愛いけれど、今にも転びそうね。
Aさん
The elderly person with a walking stick was tottering while crossing the road.
訳)杖をついた年配の方がヨロヨロと道を渡っていました。

足元がふらついて、今にも倒れてしまいそうになるときにヨロヨロするのは、どんな人にもあり得ます。ぜひ”tottering”を覚えましょう。

千鳥足も「ヨロヨロ」

そういえば、飲みすぎてしまったときにもヨロヨロ歩きになり、これを千鳥足(ちどりあし)と呼びます。千鳥足状態も”tottering”で表すことができます。その他にも”staggering”や”reeling”といった言い方もあります。

Aさん
After 5 hours of drinking, I am staggering down the street and feeling sick.
訳)5時間も飲み続けた後、私はヨロヨロ千鳥足で道を歩いていて、気持ち悪くなっています。

オノマトペ「ヨロヨロ」の英語Wobbling

次は、本記事2つ目の「ヨロヨロ」の英語”Wobbling”です。どのようなニュアンスを持つ言葉なのか”Wobbling”の意味をみていきましょう。

“Wobbling”の意味

“Wobbling”のカタカナ語の発音はウォブリングのようにし、形容詞として「不安定に揺れる」「よろめく」「グラグラする」などの意味を持ちます。ここで、関連用語である動詞”wobble”を辞書で調べてみます。

“a movement from side to side that shows poor balance”
訳)バランスが悪いことを示す、左右への動き。

参考:Cambridge Dictionary “wobble”

“Wobbling”で「ヨロヨロ」

“Wobbling”になると「不安定に揺れる」「よろめく」という意味から、日本語オノマトペ「ヨロヨロ」に使用される英語になり、口語的でカジュアルな表現として使用されます。

“Wobbly teeth”を紹介

さて、wobbling関連で、ネイティブがよく使うフレーズを一つ紹介しましょう。それが”Wobbly teeth”です。「不安定に揺れる」の意味から、”wobbly teeth”になると、グラグラしている歯を指します。特に、子どもの乳歯が抜けそうになっているときに使われるフレーズです。teethは複数形であり、1本の歯がグラグラの場合は”wobbly tooth”にしましょう。

Aさん
My son has a wobbly tooth, and he can’t wait for the tooth fairy.
訳)息子は歯が1本グラグラしていて、トゥースフェアリーが来るのを待ちきれません。

tooth fairyとは歯の妖精と呼ばれ、抜けた歯と硬貨を交換してくれると言われ、子どもたちの楽しみがあります。

「ヨロヨロ」の英語Wobblingの例文

「ヨロヨロ」の英語Wobblingの例文

ここで、不安定に揺れる、よろめくの「ヨロヨロ」を”wobbling”を使って英文作成してみましょう。

Wobblingの使い方

Aさん
The injured dog was wobbling.
訳)怪我をした犬はヨロヨロしていました。
Aさん
She was wobbling on her bicycle as she’d just started learning to ride.
訳)彼女は自転車に乗る練習を始めたばかりだったので、ヨロヨロして乗っていました。
Aさん
He came out of the roller coaster, wobbling on his feet.
訳)彼はジェットコースターから降りると、ヨロヨロしながら歩きました。

負傷した犬も、自転車に乗り始めたばかりの女性も、そしてジェットコースターが苦手な彼も、不安定にヨロヨロするイメージができます。基本的に、主語+be動詞+wobblingのパターンですので、容易に英文を作ることができますね。

まとめ

本記事では、「ヨロヨロ」に当たる2つの英語表現”Tottering”と”Wobbling”の意味や使い方を例文とともに解説しました。倒れそうなヨロヨロには”Tottering”を、そして足取りなどが不安定なヨロヨロには”Wobbling”というように使い分けにもチャレンジしましょう。