英語を学習していると、イメージを掴みづらい単語に出くわすことがあります。その一つが本記事で取り上げるyieldではないでしょうか?
それどういう単語?と思った皆さん、本記事ではyieldを取り上げます。何かを生み出すことを表現する単語を例文でみていきましょう。
yieldとは?
yieldのカタカナ語の読み方ですが、イールドのように発音します。古英語・中英語に由来する語源の意味は「産出する」「与える」である点も押さえましょう。
それではさっそく、次でyieldの意味をみていきます。
yieldの意味
yieldは、何かを「生み出す」というイメージをもとにすると、以下の意味を理解することができます。
動詞と名詞としての意味を持つyieldは、おもに動詞として使われるのが一般的です。様々な意味がありますが、以下のような場合にyieldが使用されます。
何か良いものを供給・または生産すること
何かに対する責任を放棄すること
圧力によって傾いたり壊れたりすること
他の車両が通れるように停止して譲ること
なお、yieldの動詞活用はyield-yielded-yieldedです。
「生み出す」というイメージでは農産物を産出したり、報酬や利益をもたらすとき、そこに至るまでの努力の結果を生じさせるのもyieldです。それが何を意味するかですが、結果に行き着くまでにプロセスがあり、そこに圧力などによる影響があることを想像しましょう。すると、上で挙げられた意味のつながりを理解できます。
yieldの使い方
なんだかyieldはまだ難しい単語だと感じる方には、ぜひ例文で具体的な使い方を確認していただきましょう。
訳)ミツバチは蜂蜜を生産します。
訳)庭の林檎の木にはたくさんのリンゴが実るんです。
ハチが蜂蜜を、りんごの木がリンゴの実を生み出すイメージをyieldで表現することが分かる例文です。
訳)投資は利益をもたらしています。
訳)私にビジネスはまだ大きな利益を生み出していませんが、経営を諦めませんよ。
訳)軍は降伏を拒んだ。
訳)車は赤信号で譲らなければならなかった。
「生み出す」というイメージから、農業や投資における算出や収益を生み出すこと、またそこまでに行き着く過程で起こり得る「譲る」であったり「屈服する」に関する物事を表現するのがyieldの持つニュアンスです。
「譲る」の言い換え3選
yieldの持つ「譲る」は特に、交通関係や議論のシーンで使用されます。ここでは「譲る」はどのような表現に言い換えられるのかについて紹介しましょう。
give away
give awayは不要になったものを「譲る・手放す」であり、基本、無料で提供したりプレゼントの意味を持つフレーズです。
訳)イングランドへ引っ越しする前に、多くのものを友達に譲ることに決めました。
引っ越し作業や断捨離で自分には不要になったものを欲しい人にgive awayすれば、一石二鳥ですね。
cede
cede(スィード)はあまり馴染みのない単語かもしれません。特に、土地や権利などを譲渡するという場面で使用される動詞です。
訳)協会の会長は、最高責任者の地位をジョンに譲った。
surrender
動詞surrender(サレンダァ)には「明け渡す・所有権を放棄する」「降伏する」の他に、好意によって人に何かを「譲る・あげる」という意味があります。しかし、放棄や降伏の意味で使われることが多い単語です。
ちなみに、好意で公共交通機関の席をゆずるときにはoffer my seatが自然なフレーズになります。
「もたらす」の言い換え
「生み出す」というイメージを持つyieldには、利益や報酬を「もたらす」という意味があります。「もたらす」を別の表現にする場合をみていきます。
bring
「持ってくる・連れて行く」で親しみのあるbringには、利益を「もたらす」の意味もあります。bringの持つコアイメージに物を持ってくる、人やモノをある場所や状態にこさせることを考えると、生み出した利益を持ってくると考えることができます。
「yieldの使い方」のところで、以下の例文がありました。
The investment has been yielding.
(投資は利益をもたらしています)
この英文をbringを使って変化させてみましょう。
The investment has been bringing in profit.
この意味は「投資は利益をもたらしています」となり、yieldを使った英文とほぼ同じになります。
yield toの使い方
次に、yield toというパターンに使い方を紹介しましょう。
yield toの使い方
yield to ◯◯で「◯◯に負ける・屈する」「◯◯に譲る」の意味になります。
訳)誘惑に負けてお金を使いすぎてしまうのは多くの人にとって容易です。
temptationには「誘惑・衝動」の意味があり、それに対して負けるというときにもyield toが使える例です。
訳)車の運転手は、信号がなくても道路上の歩行者に道を譲らなければなりませんでした。
yieldsの使い方
動詞yieldを使用するとき、3人称単数現在の主語には-sを付けてyieldsとなります。しかし、yieldsには「収穫・収益・利益」という意味もあります。
yieldsの使い方
訳)収穫高とは、特定の地域から収穫された農作物のことである。
crop productとは農作物のことです。harvested crop productsで収穫された農作物になります。
訳)ロンドンの賃貸市場は高い利回りを生み出す可能性が高いです。
利回りとは、投資金額に対する収益の割合を指します。この利回り(投資の金融)もyieldsで表現します。
まとめ
yieldは、何かを「生み出す」というイメージを持つ単語です。
何か良いものを供給・または生産すること
何かに対する責任を放棄すること
圧力によって傾いたり壊れたりすること
他の車両が通れるように停止して譲ること
したがって「生産・利益」といったダイレクトなものから、生み出すまでのプロセスで圧力などによる影響があることにより「譲る」「屈する」になるインダイレクトな意味合いでも使われる面白い表現です。
やはりyieldは難しいと感じる場合は、ダイレクトな意味のほうから使用してみることをおすすめします。
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