「英検準2級のリスニングって大人でも難しそう…」「英語が聞き取れないのに、どう対策すればいいの?」
そんなお母さんの不安にお答えします。この記事では、英検準2級リスニングの出題傾向・攻略のコツ・YouTubeでできるおすすめ学習法を、小学生のお子さん向けにわかりやすくまとめました。
お母さんが英語に自信がなくても大丈夫!正しい方法で毎日少しずつ練習すれば、リスニングはグンと伸びる分野です。
リスニング:英検準2級の出題形式と特徴

英検準2級のリスニングテストは、試験の後半(約25分間)で実施されます。
全部で3つのパートに分かれており、それぞれに特徴があります。
パート1:会話の内容一致(10問)
- 男女2人の会話を聞いて、最後の応答として最も適切な答えを3つの選択肢から選ぶ形式です。
- 会話文は一回しか流れないので、内容を集中して聞く必要があります。
パート2:文の内容一致(10問)
- 男性と女性の会話の内容を聞き、最後に質問が読まれます。その内容に合った選択肢を選ぶ形式です。
- 内容は家族や友人同士、または同僚という親しい関係性での会話がほとんどです。
- 店員と客、電話での会話という問題も出題されます。
パート3:ナレーション聞き取り問題(10問)
- 3~5文程度のナレーションを聞いて、その内容に関する質問に適する選択肢を選ぶ形式です。
- 質問文が問題用紙に書かれていないので、選択肢から質問内容を推測する力が求められます。
英検準2級リスニング パート別の難易度と対策法
英検準2級の各パートの出題形式を説明しましたが、受験生にとってどのパートが一番難しく感じられて、各パートにつきどのような対策を取ればいいのでしょうか。
パート別の難易度
英検準2級からリスニング問題は1回しか読まれないので、全体的に難しいという声もありますが、大半の生徒さんが、パート3が一番難しいと言っていて点数も低いです。
パート2までは、男女の対話文で、それぞれが1文しか言わないので流れを追いやすいですが、パート3では、男性か女性のどちらかが3~5文のパッセージのナレーションを話すので、話の内容を追うのが大変になります。
パート別の対策法
次に、パート別の対策法について解説します。
パート1 会話の内容一致の対策
会話の内容一致と言っても、男女の対話を聞き、最後の発言に続く自然な応答を選ぶ問題です。海外経験のある帰国子女にとっては、難しくないでしょうが、日本で生まれ育って典型的な日本の英語教育しか受けていない人にとっては、自然な応答を難しいでしょう。
日本の英語教育では、Do you know …? と聞かれたら、まずYes, I do. か No, I don’t. と答えるように教えられます。しかし、英検準2級リスニングのパート1では、Yes, I do.やNo, I don’t.などの誰でもわかる選択肢は一切見当たりません。意図的に紛らわしくするために、Yeah. … という選択肢もあり ….の部分が明らかに違うので、その選択肢は間違いという問題もあります。
実際の英会話では、Do you know ….?という質問の答え方として、Yes や No を使わない答えに出くわすことが多いです。ネイティブは「知ってるか」と聞かれて、よく分からない時には、I’m not sure.と答えることも多いです。全く見当もつかない場合には、I have no idea. と答えることもあります。
5W1Hの疑問詞を使った質問については、学校教育で習った通りの答え方が使えるので、5W1Hの答え方を思い出して、答えを選ぶようにしましょう。このパートでは、5W1H以外のYes/No 質問への応答に注意しましょう。
パート2 文の内容一致の対策
パート2は、男女の対話があり、その後 Question で対話の内容に関する質問が来て、その答えを印刷された選択肢から選ぶ問題です。選択肢が書かれているので、リーディング問題が早めに終わったら、この選択肢に目を通しておきましょう。
パート2で聞かれる質問は、What から始まる疑問文が圧倒的に多いです。対話文で話していることは様々ですが、What will the man do next?(その男性は次に何をするでしょう)、What does the man want to do?(その男性は何がしたいでしょう)など、質問の形式は似たようなものが多いです。
対話の流れをしっかり聞いていれば、答えられる問題が多く、パート2は点数が取りやすいです。「次に何をするでしょう」という質問は、対話の内容をしっかり聞いていないと答えられず、難しく感じるかもしれませんが、3つのパートの中で比較的答えやすいパートだと言えるでしょう。
パート3 ナレーション聞き取り問題の対策
3~5文程度の短いパッセージの男性か女性のナレーションが流れますが、英語で話されると長く感じて、話の流れを追えない人が多いです。
外国人の名前や固有名詞など聞き慣れない単語が入ってくると、何を言っているか分からなくなるのかもしれません。固有名詞については、英語の熟練者でも知らないですが、熟練者は「そこは固有名詞」として捉え、知っている単語をしっかり聞き取ろうとします。英語初心者の人は、少しでも知らない単語が出てきたら、全体的に分からなくなってしまうようです。
英語のナレーションをたくさん聞いて少しずつ内容理解を深め、慣れていくしかないでしょうが、and、so、but などの接続詞をよく聞き取って、全体の話の流れをつかむようにしましょう。
パート3の Question では、5W1Hを使ったさまざまな質問がなされます。ナレーションの後に、What、Why、How などを使った様々な質問が飛んできますが、余裕があれば、ナレーションを聞きながら、メモを取るようにしましょう。
コツ:英検準2級リスニングを攻略するための3つのポイント

コツ①:「1回で聞き取る」意識を持つ
英検準2級のリスニング音声は1回しか流れません。これは3級との大きな違いです。「わからなかったらもう一回聞こう」は通用しないので、最初の1回で集中して聞き取る訓練が必須です。
また、メモを取る練習も有効です。英単語だけメモする、カタカナでメモをするなど、聞き逃しがないようにコンパクトにメモをする技術があると得点に繋がりやすいでしょう。
コツ②:「5W1H」で予測しながら聞く
英語を聞くときは、次の6つを意識して聞くと内容が把握しやすくなります。
- Who(誰が)
- What(何を)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Why(なぜ)
- How(どうやって)
また、選択肢から質問内容を推測することもできます。例えば、選択肢に以下の内容が並んでいたとしましょう。
- Go to Dan’s house.
- Study with Dan.
- Eat dinner.
- Call Dan.
上記の場合、What will Susie do next?(スージーは次に何をしますか?) という質問が予想されます。つまり、会話文の最後の方に注意して聞けば良いのです。
コツ③:「耳慣れ」が最強の対策
リスニングはスポーツと同じ。日々の積み重ねで差が出ます!特に小学生の場合、英文の意味を全部理解する必要はありません。聞こえた単語で情景が浮かぶようにトレーニングをしていきましょう。
また、リスニングというのは、「自分で正しく発音できる英文は正しく聞き取れる」というものです。正しい発音での音読も合わせて行ってみてください。
学習に役立つYouTube動画の紹介
お子さんが楽しくリスニング学習を続けられるように、おすすめのYouTubeチャンネル&動画を紹介します。実際の英検準2級リスニングの音声に近いスピード・内容のものを厳選しました。
Sesame Street
- 実際の試験に近いナレーション・スピード。
- 会話が英語で聞ける。
- 親子で一緒に楽しめる。
Disney Jr.
- 物語がわかりやすく、万人うけする。
- 日常会話ベースで「英語の耳作り」ができる。
- リンキングがありながらも聞き取りやすい英語。
BBC Earth
- 動物好きな子どもにおすすめ。
- 自然に関する英単語が学べる。
- 速いナチュラルな英語に慣れることができる。
YouTubeの活用法Tips
- 朝ごはん中に5分だけ聞く
- 字幕あり→なしで2回聞く
- わからない単語はメモしない(まずは“慣れる”が大事)
保護者の方は「見すぎていないか」ではなく、「英語に触れているか」をチェックしましょう。とにかくたくさん聞くことで耳が英語に反応するようになります。
おうちでできる!毎日15分リスニング学習プラン
英検準2級リスニングは、特別な教材がなくても「毎日英語に触れる」ことが最大の対策です!しかし、ただ聞き流すだけでは効果は半減してしまいます。
ここでは、1日たった15分でできる効果的な学習方法を紹介します。
ステップ①(前半5分):耳慣れ時間
- YouTubeを「聞き流し」でOK
- 内容を理解しようとしなくて大丈夫(動画を楽しむ)
- まずは英語のリズムや音に慣れることが目的
ステップ②(中盤5分):過去問に挑戦
- 過去問集や対策アプリを使って、リスニング問題を3~5問解く
- 最初は正解・不正解を気にしない
- どんな単語が聞き取れたかメモするだけでもOK
特に小学生低学年のお子さんはどんな内容だったか?選択肢の英単語でどれが分かったのかなど、聞き取れたもの、理解できたものに目を向けてあげましょう。
徐々に未知の単語に触れていければOKです。
ステップ③(後半5分):親子でふりかえりタイム
- 「何の話だったかな?」
- 「誰が何をしたって言ってた?」
- 「これはなんていう意味?」
こんな簡単な会話でOK!日本語で内容をざっくり整理するだけで、理解力がぐんぐん伸びます。
また、過去問だけでなく、Youtubeの動画を一緒に見ながらでも同様の振り返りができますね。
さらに具体的に!【1か月リスニングカリキュラム】

ここからは、さらに細かく1か月間の学習計画を示します。この通り進めれば、リスニング力が自然に身についていきます!
【第1週】耳を慣らす・英語を聞く習慣をつくる
- 毎日15分、英語音声を流すだけ
- 「ながら聞き」でもOK(食事中、支度中など)
- 内容は理解しようとせず、ただ英語に触れることを意識
目標:「英語に抵抗感をなくす」
【第2週】短い会話を集中して聞く練習
- 1分以内の短い会話を何度も聞く
- 1回目→全体の雰囲気をつかむ
- 2回目→キーワード(動作・人・場所など)を意識
- 簡単な日本語で「誰が何をしたか」を口に出してみる
目標:「会話の流れをつかむ」
【第3週】リスニング問題を解き始める
- 過去問からリスニングパートだけ解いてみる
- できれば時間を計らず、何度も聞き返しながら1問ずつ確実に
- 聞き取れた単語やフレーズをメモする
目標:「問題形式に慣れる」「単語レベルで聞き取る」
【第4週】模擬テスト+弱点克服
- 本番と同じ形式でリスニングを通して解く
- スクリプト(台本)を見ながら答え合わせ
- 聞き取れなかった部分だけ何度も聞き直す
目標:「試験本番の流れに慣れる」「弱点を知る」
保護者サポートのポイント
小学生のお子さんにリスニング学習を続けてもらうために、保護者ができる工夫もご紹介します!
- 「結果」よりも「毎日英語を聞いた」という過程をほめる
- たとえ間違えても「頑張ったね!」とポジティブな声かけ
- テストの点数ではなく、「今日はどんな単語が聞こえた?」を話題にする
まとめ:リスニングは「毎日の積み重ね」で勝てる!
英検準2級のリスニング対策は、特別なテクニックや高額な教材よりも、「毎日、耳を英語に慣らす」ことが一番の近道です。
- 短い時間でも毎日英語を聞く
- 楽しみながら続ける
- できたことをほめてモチベーションアップ
- 保護者のサポートで楽しい学習環境をつくる
この積み重ねが、確実に本番の合格につながります。焦らず、楽しみながら、お子さんと一緒に英検準2級リスニングの壁を乗り越えていきましょう!

