薬を処方してもらう時に足を運ぶ薬局。英語でなんと言うかわかりますか?そもそも、「薬局」と「ドラッグストア」の違いがわかるでしょうか?
日本語で「薬局」というと病院からの処方箋を持っていく調剤薬局のことをイメージし、ドラッグストアというと薬も含め化粧品や掃除用品、食品なども売ってあるお店のことをイメージする人が多いでしょう。では、英語圏ではどうなのでしょうか。
今回は薬局を英語で何と言うのか、英語圏での薬局文化についてもご紹介しながら解説します。
「薬局」にあたる英語表現と英語圏での薬局
まずは日本語の「薬局」にあたる英単語で、よく使われるものをリストアップしてみました。
- drugstore
- pharmacy
- chemist (chemist’s shop)
上の2つは馴染みがあるという人も多いでしょう。日本語でも「ドラッグストア」ということがあるので、覚えやすいですね。「pharmacy」もなんとなく、薬局という雰囲気で覚えている人も多いはず。
「Chemist」はちょっと聞き慣れない言葉かもしれませんが、「薬局」という意味以外には「薬剤師」「化学者」という意味もあります。
ただしこの3つはどれも「薬局」という意味で使われているわけではなく、地域差や微妙な意味の違いがあります。英語圏の国はたくさんありますが、今回はアメリカとイギリスにわけてご説明していきます。
(ただし、たとえばイギリス英語に近いオーストラリアで、必ずしも常にイギリスと同じような英語が使われているわけではないため、行く地域が決まっている場合は、その地域で「薬局」をどう言うのかをチェックするのが無難です)
アメリカの場合
アメリカの「drugstore」と日本の「ドラッグストア」はほとんど同じものを意味します。ですから、ちょっとした薬が欲しかったり、化粧品や食料品が欲しい時には、アメリカでは「drugstore」と言えば、必要なものが揃うでしょう。
ただ、アメリカのdrugstoreは日本ほど商品のバラエティが幅広くはないかもしれません。
では、アメリカで薬だけを売っているお店や処方箋を持って行って薬を処方してもらう薬局を何と言うかというと「pharmacy」です。ですから、薬を処方して欲しいときには「pharmacy」を探すと良いでしょう。
ちなみにアメリカでは上記の「chemist」は薬局の意味では使われません。「chemist」というと化学者を想像されることが多いでしょう。
イギリスの場合
では、イギリスの場合はどうでしょうか。
イギリスでは「drugstore」という言葉はあまり使われず、「ドラッグストア」にあたる英単語は「pharmacy」となっています。イギリスではドラマや映画の影響でアメリカ英語も浸透しているため、「drugstore」でも通じないわけではありませんが、「drug」が麻薬を連想させるためか、あまり好んでは使われていません。
イギリスに行くと「pharmacy」と呼ばれる場所で、薬や化粧品、ちょっとした食料品などが販売されているので、ちょっと混乱しそうですね。
では、イギリスで処方箋を持って薬を処方してもらう場所は何と言うかというと、従来は「chemist」と呼ばれていました。いまだにこの「chemist」という表現を使う人もいますし、「chemist」が一般的な地域もあるでしょう。
ですが、今は「pharmacy」で統一されている場合が多いです。
そのため、処方箋を持っていく場所には「prescription counter(処方箋カウンター)」という言葉が使われるようになっています。ただ、病院の中にある処方箋薬局は、やはり「pharmacy」と呼ばれます。
薬局で使える英語フレーズ
ではここからは、薬局で使える英語フレーズを学んでいきましょう。実際に薬局で交わされそうな会話例文を作成したので、こちらから使えそうなフレーズをピックアップして、覚えてくださいね。
処方箋を渡す
まずは処方箋をカウンターに持っていくときの会話例文をみてみましょう。
こんにちは、こちらは初めてですか?
はい。主治医の処方箋を持っています。
わかりました。処方箋はこの箱に入れておいてください。準備ができ次第、お呼びいたします。その間に、この問診票にお答えください。
わかりました。ありがとうございます。
処方箋をカウンターに持っていく時には、処方箋を渡せば理解してもらえるため、それほど難しい会話は交わされません。ただ「処方箋」を意味する「prescription」だけは覚えておいた方が良いでしょう。
ちょっと難関なのは、薬を処方された時。薬の飲み方などを説明されることもあるかもしれませんが、1日に何回だとかいつ飲むかといったことを言われるので、心の準備をしておきましょう。
症状に合わせた薬をもらう
英語圏では体調不良でも、病院には行かずにドラッグストア的なところに行って薬剤師さんに相談し、薬を処方してもらうこともとても多いです。
海外で体調不良になったときのために、ドラッグストアでの会話はできるようにしておいた方が良いでしょう。
こんにちは。どうされましたか?
頭痛の薬が欲しいのですが。
そうですか。他の症状もありますか?
はい、高熱があります。
そうですか。何か薬を飲んでいますか?
いいえ、必要なときは鎮痛剤を飲むこともあります。でも、今は飲んでいません。
では、この薬をお勧めします。これはパラセタモールという薬です。頭痛と高熱に効きます。
今、私に必要なもののようですね。それにします。
こちらは10ドルです。
問題ありません。クレジットカードで払います。
ありがとうございます。3日間飲んでも良くならないようなら、医者に診てもらった方がいいかもしれませんね。
そうします。ありがとうございました。
ドラッグストアでの会話はさまざまなパターンがあるかと思いますから、こちらは一例です。例文に出てくる「パラセタモール」という薬は、英語圏ではメジャーなお薬で、解熱鎮痛作用があります。とりあえず風邪と言えば、この薬を飲んでいる人が多いので、名前を覚えておくことをおすsめします。
薬局に行く時のために英表現を覚えておこう
薬を求めて薬局やドラッグストアに行く時には、しっかり自分の症状に合わせて薬を処方してもらわなければなりません。各国での薬局・ドラッグストアの用途も確認しながら、自分の症状を言えるように用意しておいてくださいね。
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