英語のスピーキング力は、適切なステップを踏んで正しく練習すれば必ず身につくスキルです。
この記事では、英語のスピーキング力を身につけるまでの適切なステップと、英語学習レベルごとの具体的な勉強方法をお伝えします。
目次
スピーキングが上達しない2つの原因
日本人英語学習者がスピーキングを苦手とする or 上達しないと感じやすいのには、以下2つの理由が挙げられます。
- 英語を話す機会がない
- 日本語から英語に翻訳している
順番に見ていきましょう。
1.英語を話す機会がない
日本人英語学習者がスピーキングを苦手とする理由の1つに、「英語を話す機会がない」ことが挙げられます。
なぜなら、人間の脳は必要に差し迫られて初めて、高いパフォーマンスで新しい技術を学べるからです。
少し想像してみてください。なぜ、英会話スクールやオンライン英会話サービスが英語学習者の間で人気になるのでしょうか?
その理由は、英語学習者にとって「英語を話す機会が枯渇(こかつ)していて、それを補(おぎな)うため」に他なりません。
多くの日本人が高校生までに約6年間英語を学ぶにも関わらず、英会話に苦手意識を抱くのも、英語を「話す」機会が日本国内でほとんどないからです。
日本国内で英語を話す機会に恵まれない結果、英語を話すのに十分な知識を備えていたとしても、英語を話す能力は失われてしまうのです。
2.日本語から英語に翻訳している
日本人英語学習者がスピーキングを苦手とする理由の1つに、「日本語から英語に翻訳している」ことが挙げられます。
なぜなら、実際の英会話では日本語から英語に翻訳する時間的・脳内処理的な余裕はないからです。
日本の英語教育はこれまで、座学を中心にした学習が実施されてきました。
その結果、授業中で「これを言ってみてください」と先生から言われるときも、一問一答形式で質問されるので、少し時間をかけて英作文しても「Excellent!」と言われて終わってしまいます。
しかし実際の英会話では、会話にテンポがありスピーディに言葉をキャッチボールする必要があります。
つまり、英会話では学校の授業で行われたような一問一答形式では通用しないわけです。
したがって、英会話を行う時に「日本語から英語に翻訳する」過程が挟まると、時間と脳の処理が追いつかずに会話が詰まってしまい、その結果スピーキングに苦手意識ができてしまうといえます。
初心者・中級者・上級者向けの英語スピーキング練習法
英語のスピーキングを上達させるために、初心者・中級者・上級者ごとの効果的な練習法をお伝えします。
初心者:瞬間英作文
英語初心者の英語スピーキング練習法として、瞬間英作文がおすすめです。
なぜなら、瞬間英作文は英語スピーキングの苦手意識を払拭(ふっしょく)するためにうってつけの練習法だからです。
瞬間英作文とは、中学レベルの簡単な文章を瞬間的に英作文していくトレーニングを指します。
中学レベルといっても侮(あなど)ってはいけません。
完了形や完了形+受動態の文章になると、瞬時に英作文するのは難しくなります。
「瞬時に」というのがとても大事で、英会話を意識した英語構築の瞬発力を養うことができます。
「作文は出来るけど会話が苦手」な日本人英語学習者にピッタリの練習法だといえます。
中級者:日常の英語化
英語中級者には、英語のスピーキング練習法として「日常の英語化」がおすすめできます。
なぜなら、「あなた自身のボキャブラリーを、英語に塗り替えることができるから」です。
日常の英語化とは、「あなたの目に映るもの、耳に入るもの、肌で感じることなどを全て英語で認識すること」を指します。
例えば、今これを書いている私の身の回りには「ノートパソコン、パソコンモニター、コーヒー、スマホ、机、喫茶店のメニュー」などがあります。
これを全て、「Laptop-computer, PC display, a cup of coffee, smartphone, a desk, a menu-book」といったように頭の中で英語に変換していきます。
日常の英語化を実践することによって、あなたの身の回りにあるものを思い浮かべる時に、日本語より先に英語が浮かんでくるようになります。
その結果、日本語を英語に変換する過程がスキップされて、省エネで素早く英語を口に出すことができるようになりますよ。
上級者:オンライン英会話
上級者向けの英語スピーキング練習法として、「オンライン英会話」がおすすめです。
なぜなら、高いコストパフォーマンスで生の英会話をたくさん経験できるからです。
オンライン英会話とは、ZoomやSkypeなどのビデオ通話機能を使った英会話サービスを指します。
1回25分のレッスンを毎日受講して、月々5000円〜6000円程度と、他の英会話サービスと比較して非常に安価なことも特徴です。
英語のスピーキングを上達させる3つのステップ
英語のスピーキングを上達させる3ステップを紹介します。
1.日本語から英語に訳す
まずは日本語から英語に訳す過程です。
よく「英語は現地で英語のまま、子供が言葉を覚えるように習得すべきだ」という意見がありますが、これには疑問が残ります。
なぜなら、英語を含む言語を「第二言語として学ぶ」場合、母国語を用いた方が理解が促されるからです。
(出典:言語教育で翻訳を使うか使わないか)
ただしこの過程は、中学校から高校まで6年間の英語教育でしっかり学んでいる人がほとんどなので、社会人はこのステップを素早く終える必要があります。。
大切なのは、日本語から英語に訳す過程をないがしろにせず、「この過程も必要なものなんだ」と理解することだといえます。
2.日本語を介さずに直接英語が出てくる
英語のスピーキングに慣れてくると、日本語を介さずに英語が直接頭に浮かぶようになります。
「赤くて甘酸っぱくて、シャキッした食感の、あの果物」が頭に浮かんだとき、「りんご」よりも先に「Apple」が頭に浮かぶ状態です。
このステップになると、英会話で頭にかかる負荷がグッと減るので、英会話が非常に楽しく感じ、出てくる英語もスムーズになります。
3.考えるよりも先に英語が口から出てくる
英語のスピーキング力が円熟してくると、考えるよりも先に英語が口から出てくるようになります。
自分の言いたいことや、相手の英語への返答を口にするときに、それまでの経験から自動的に「この構文を使えば良いな」と頭の中で選択されて「I think〜、It is like〜……」など、適切な構文が自然と口から出るようになります。
このように、構文が先に出てきた状態で、自分の意見や相手への返答などを穴埋めしていく形になるので、英会話が非常にスムーズになります。
ここまでくれば、あなたの英会話力はネイティブスピーカーからも認められる素晴らしいものになっているでしょう。
英会話でのコミュニケーション力を高めるたった1つのコツ
英語でのコミュニケーション能力を高めるために、非常に効果的なコツがあります。
それは「文章で話す」ことです。
つまり「単語だけ」での会話を避けて、「主語と動詞」を意識して話すということです。
「楽しかった!」と言いたいときは、「Exciting!」だけではなく「It was exciting!」、「疲れた……」と言いたいときも「Tiring……」ではなく「That was tiring……」と表現するようなイメージです。
とても細かいことですが、これだけで相手が受ける印象はガラリと変わります。
なぜなら、英語は日本語と違って「楽しかった!退屈だった!」といった表現に強い違和感を覚えるからです。
強い違和感をおぼえると、相手にかかるストレスはグッと上がります。
その結果、相手にとって「もっと話していたい!」と思ってもらいづらくなります。
「英語を話すときは文章で」を強く意識して話せば、自然とコミュニケーションがスムーズになりますよ。
社会人におすすめのオンライン英会話サービス
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教育に70年の歴史を持ち、適切なカリキュラムで英会話を学ぶことができます。
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適切な方法で繰り返しトレーニングを行おう
英語のスピーキング力をつけるには、適切な方法で繰り返しトレーニングすることが不可欠です。
適切なステップを踏んで、反復してトレーニングをすれば必ずスムーズで楽しい英会話、ビジネスで成果をあげるオフィシャルな英会話ができるようになります。
ここでお伝えした内容を活用して、ぜひ英語のスピーキング力を身に着けてください。
あなたの英語学習、より充実させる情報をお届けします!大学で英語を専攻し、カナダで5か月間の語学留学を経験しました。大学を卒業後は英文事務に2年間従事。英検準1級、TOEIC790を所持。高校3年時、センター模試英語で34/200から150/200まで点数を伸ばした経験があります。現在は英語学習系WEBライターとして自身の経験を執筆。