海外の映画やドラマを見ていると、「日本の家とは違うな~」と感じることはありませんか?ゆったりとくつろぐスペースである家は、それぞれの国の文化を色濃く表しています。
日本の「玄関」もそのひとつ。海外のものとは少し違いますよね。
今回はそんな「玄関」を英語では何と言うかをご紹介。
ぜひ参考にしてくださいね。
英語で「玄関」は何と言うのか?イギリス英語とアメリカ英語の違い
玄関は仏教から来た言葉だということをご存じでしたか?
「玄」は深い悟りの境地、「関」は関所を意味します。もともとは寺院の入り口を玄関と呼んでいたそうですが、その後、寺院に限らず、外と内を出入りする場所の呼び名となったそうです。
現在の玄関は、ドアを開けてすぐのところにある、くつを脱いで家の中に入るための小さなスペース。
実は、くつを脱ぐ習慣のない海外では、玄関そのものを表す表現がありません。
では、英語ではどのように言うのでしょう。
イギリス英語とアメリカ英語にわけて確認しましょう。
イギリス英語ではこんな風に表現
いわゆる「玄関」はないイギリス家屋。でも、玄関のようなスペースはあるんです。それは「porch」。
「porch」はドアの前の屋根付きのスペース。雨が降っていても濡れることなく、鍵を取り出せるし、新聞や手紙も雨から守ってくれます。
イギリス人に玄関の話をしたいなら、この「porch」を使うとスムーズに伝わりますよ。
わたしは毎朝、玄関のほこりを掃きます。
アメリカ英語のporchの意味は?
英語を学ぶ人にとって、アメリカ英語とイギリス英語の違いは面白いところでもあり、悩まされる部分でもありますね。中には意味が全く異なる単語もあります。
実は「porch」もそんな単語のうちのひとつ。イギリス英語とアメリカ英語で意味が異なります。
「porch」はイギリス英語では「ドア前の屋根付きスペース」ですが、アメリカ英語では「ベランダ(縁側)」という意味。
そのため、英語で「玄関」を伝えたくても「porch」では伝わらないことがあります。
そんなときはどのような表現をすればいいのでしょうか?
次でご紹介します。
英語で「玄関」を表すならこの表現!
英語で玄関を表したいのなら、「an entrance hall」や「the area by the door」といった表現が伝わりやすいくおすすめ。
日本語でentranceというと、大きなビルの入り口といったイメージがありますが、英語では「入口」という意味で普通の家にも使うことができます。
もちろん「an entrance」だけでも「玄関」を意味することはできますが、「門」や「扉」の
ニュアンスが強いため、うまく伝わらないかも。そのため、「an entrance hall」と「hall」をつけるとより安心です。
彼女は玄関に立っていた。
玄関のドア・玄関に出る・~の玄関口
玄関にまつわるほかの単語も確認しましょう。
「玄関のドア」
玄関のドアは「front door」。「フロント」と聞くと日本語ではホテルの「フロント」をイメージしがちですが、こちらは英語では「front desk」。お間違えなく。
玄関のドアのところで待ってください。
誰かが玄関にいる。
「玄関に出る」
呼び鈴がなって玄関へ行き、対応することは英語では「answer the door」や「get the door」と言います。
わたしの代わりに玄関に出てくれる?
わたしには、玄関番をする人が必要だ。
「~の玄関口」
玄関口は「doorway」です。
かれは突然、玄関口に現れた。
箱が玄関口をふさいでいる。
国や都市への玄関口はどのように表現する?
「玄関口」というフレーズを使うのは家だけではありません。国や都市への入り口を表現するときにも「玄関口」と言いますね。
そんなときによく使われるのが「gateway」。 「~へ通ずる入口、道」という意味です。
ちなみに「gateway to success」は「成功への入り口」、つまり「登竜門」と訳されます。
成田は日本の玄関口だ。
このコンクールは登竜門とみなされている。
「玄関でくつを脱ぐ」、「玄関の外に置く」、「玄関にくつをきちんとそろえる」はなんて言う?
玄関がない海外の人には馴染みのない習慣もあります。
海外からのお客様に日本文化を英語で紹介するとき、覚えておくと便利なフレーズです。
・玄関でくつを脱ぐ
玄関でくつを脱ぐは「take off one’s shoes in the entrance hall」といいます。
玄関でくつを脱ぐことは日本人の習慣です。
・玄関の外に置く
玄関の外は「outside the front door」です。
玄関のドアの外に置いておいてくれますか?
・玄関にくつをきちんとそろえる
玄関にくつをそろえるは「line up one’s shoes at the entrance」と表現します。
玄関のくつをきちんとそろえてください。
居間、バスルーム・トイレ 家にまつわる表現を確認しよう!
玄関以外の家にまつわる表現を確認しましょう。
・居間
居間は「living room」です。日本語でも「リビングルーム」ということがありますね。
わたしたちは居間でテレビを見ました。
・バスルーム
英語の「bathroom」には2つの意味があります。1つはいわゆる浴室のこと。もうひとつはトイレです。
日本のように浴槽でしっかり入浴するという習慣がない海外では、トイレと浴室が一緒になっていることが多く、「bathroom」はそのシーンにとって意味が変化します。
彼女はその時、バスルームでシャワーを浴びていた。
・トイレ
「お手洗い」、「化粧室」、「洗面所」などとトイレを表す日本語はたくさんあります。実は英語も同様で、トイレを表す英語はたくさんあります。
主なものをご紹介しますね。
・bathroom
バスルームでご紹介したとおり、bathroomでトイレを意味することがあります。この場合は家庭にあるようなトイレのイメージです。
・restroom
restroomは休憩する部屋ではなく、トイレの意味です。レストランやデパートなど公共の場所でのトイレに使われることが多い単語です。
・lavatory
lavatoryは公衆トイレの丁寧な表現です。飛行機で目にしたことのある人も多いのでは?
・powder room
powder roomの日本語訳には「化粧室」という日本語がぴったり。女性用トイレという意味です。
お手洗いをお借りしてもいいでしょうか?
すみません。トイレがどこか教えていただけませんか?
まとめ
身近にあるものを英語で表現できるようになると、自分の生活を英語で表現できるようになるので、英語で会話する楽しさがグッと増しますね。
今日ご紹介した表現を使って、日本の家について、いろいろ英語で会話してみてくださいね。