日本に消費税が導入されたのは、30年以上も前のことになります。当時3%だった税率は、5%、8%と増えていき、今では標準税率が10%になっています。消費税が1%変わると、税収は約2.6兆円増減するそうです。チリも積もれば、とはよく言ったものですね。

さて、この消費税を英語ではなんて言うのでしょうか。軽減税率は?ポイント還元制度は?今回は消費税とそれにまつわる単語やフレーズを色々紹介します。

「消費税」は英語でなんて言う?

「消費税」は英語で「consumption tax」または「sales tax」といいます。この「consumption」という単語は「消費」を表す名詞で「tax」は「税金」のことです。
実は日本の消費税は、諸外国でいう「付加価値税」にあたるものだそうです。この付加価値税(消費税)とは、物やサービスを購入する際に課せられる間接税のことをいいます。

また、アメリカで導入されている小売売上税も消費税の中に含まれます。

 

「付加価値税」は英語でなんて言う?

「付加価値税」は英語で「VAT (Value Added Tax)」といいます。付加価値税は150以上の国や地域で導入されています。付加価値税は、「生産者→卸業者→小売業者→消費者」の各段階ごとに増える付加価値の部分に課される税金のことで、それぞれの段階全てに税金がかかる仕組みです。「卸売業者」「小売業者」「消費者」は、それぞれが仕入先に払った税金から、販売先から受け取る税金を差し引いた額を納税します。

諸外国の付加価値税率について知りたい方は、財務省ホームページに資料がありますので、ぜひチェックしてみてください。
参考:財務省公式ホームページの資料「諸外国における付加価値税の概要」

小売売上税って英語でなんて言う?

「軽減税率」って英語でなんて言う?

アメリカで導入されている「小売売上税」は英語で「sales tax」といいます。これは、前述の付加価値税と同じ段階を使っていうと「生産者→卸業者→小売業者→消費者」のうち、「生産者(メーカー)」「卸業者」「小売業者」の段階では課税されず、「小売業者」から「消費者」に届く段階のみ課税される税制度のことをいいます。つまり消費者のみ税金が課せられるということです。

 

どうしてアメリカは消費税を導入しないの?

アメリカでは日々新しい企業が生まれており、そのような新しい企業や赤字を抱える企業に消費税のような間接税を課してしまうとどんどん潰れてしまい、その企業だけでなく社会全体にとってもマイナスであるという考えを持っているため、消費税を導入しないのだそうです。企業を守ることが社会を守ることであるという考え方なんですね。そのため、アメリカでは消費税ではなく、消費者のみに課せられる小売売上税を導入しています。

 

「軽減税率」って英語でなんて言う?

軽減税率

「軽減税率」は英語で「reduced tax rate」といいます。軽減税率とは、消費税の引き上げで消費者への負担が増えることから、買い控えが起こり経済が回らなくなることを避けるため、特定商品(お酒類、外食を除く飲食料品や新聞などの購入)の税率を下げることです。軽減税率のメリットは、消費者の税金の負担が少なくなることで、デメリットは軽減税率の線引きが難しいことと、特定対象でない外食を控える人が増える可能性があることです。

 

ポイント還元制度って英語でなんて言う?

「ポイント還元制度」は英語で「cashless reward points program」といいます。このキャッシュレス・ポイント還元事業は「対象店舗でキャッシュレス決済をすれば最大5%のポイントが返ってくる」という政府の国策のことです。 いくつかのポイント還元方法があり、実質的に値引きされた金額で買い物ができるというものでした。

「消費税込」って英語でなんて言う?

小売売上税って英語でなんて言う?

「消費税込」は英語で「tax included」といいます。「including tax」という表現も使えます。日本では、消費税込みの金額の表示を義務化(総額表示義務)しています。これは消費者(支払う側)の分かりやすさを目的としていますが、一部のお店では税込金額を小さく表示するところもあります。たしかに以前は高い買い物をする時などに、消費税を入れるといくらになるのか計算しなければいけないのが面倒に感じたことがありましたね。

 

「消費税の増税」って英語でなんて言う?

「消費税の増税」は英語で「Consumption tax increase」とか「consumption tax hike」といいます。「消費税を増税する」のように動詞として使いたい場合には「increase the consumption tax rate」という表現になります。財政赤字が膨らむ状況の中、2030年には消費税を15%に引き上げる必要があるとの意見もありますが、税金による貧困が避けられなくなる可能性もありますね。というより一消費者として増税は辛いところです。

消費税について英語で説明したい!

take-out

消費税について英語で説明したい時、どのような表現を使えば良いでしょうか。外国人に軽減税率について質問されたらどう答えますか?ポイント還元制度について聞かれたらどう説明したら良いでしょうか。税金の話となると日常会話の中でも「難しい」気がしてしまいますが、もし説明しなければならなくなった時のためにぜひ覚えておきましょう。ここでは消費税について会話形式で確認してみましょう。

Aさん
What is the consumption tax rate in Japan?
訳)日本の消費税はいくらなの?
Bさん
It’s 10%, but 8% for “food and beverage excluding alcoholic beverages and food service (dining) services” and “subscribed newspapers published at least twice a week”.
訳)10%ですが、「酒類を除く飲食料品と外食(ダイニング)サービス」「週2回以上発行される購読新聞」については8%です。
Aさん
Why are they excluded?
訳)それらはなぜ除外されるの?
Bさん
They say it’s supposedly to ease the financial impact on lower income households.
訳)低所得世帯への経済的な影響を緩和するためっていわれてるわ
Aさん
I see.
訳)なるほどね
Bさん
So foods, non-alcoholic drinks, and take-out will stay 8%. “Takeout” includes deliveries. So, to-go coffee or pizzas-at-your-door stay 8%.
訳)だから食品やノンアルコール飲料、テイクアウトは8%のままなの。テイクアウトにはデリバリーも含まれるから、持ち帰りのコーヒーやピザは8%のままだよ
Aさん
That would be great!
訳)それはうれしいね

税金について、過去の記事でもくわしく紹介していますので併せて読んでみてくださいね。

 

 

まとめ

今回は私たちの生活と切り離すことのできない税金についていろいろ紹介しました。

税金はその国の人間であっても難しいと感じてしまうものですから海外からきている人は疑問に思うことも多いのではないでしょうか。

もし周りで税金について分からず困っている人がいたらぜひ助けてあげて下さい。きっとものすごく喜んでくれると思いますよ。

英語力もアップしますから一石二鳥ですね。いや、友達ができて一石三鳥かも。Have fun!