「インデックス」という言葉を聞いて、みなさんは何をイメージしますか?
本の索引や見出しのこと?投資関係かな?ビジネス用語かもしれない…
すでに知っている方もいれば、「聞いたことはあるけれど、よくわからない」という方も多いのではないでしょうか。
「インデックス」は、英語の”index”に由来したカタカナ言葉です。
いろいろな意味を持っている「インデックス」は、場面や状況によって適切に使い分ける必要があります。
今回は、聞き慣れているけれど、いまいちピンとこないカタカナ言葉「インデックス」について、英語”index”の意味と正しい使い方、言い換え表現を紹介していきます!
「インデックス」の意味
「インデックス」は、英語の”index”をそのままカタカナ表記したものです。
「索引」や「見出し」 の他に、「指数」や「指標」など複数の意味があり、ビジネスや日常生活のあらゆるシーンで頻繁に用いられているカタカナ言葉です。
業界や分野によっていろいろな意味を持っている「インデックス」は、投資や株価、インターネットに関連する用語として知られています。
投資用語の「インデックス」
「インデックス」と聞いて、投資や株価を思い浮かべた方がいるかもしれません。
2024年から制度が変わり、新しくなったNISAを始めたという方もいるでしょう。
投資用語としての「インデックス」は、株式市場などの全体的な動きを表す指標のことを意味します。
投資成果を評価する基準(指数)として機能するのが「インデックス」です。
「インデックス」に連動した投資成果を目指す運用方法は「インデックス投資」と呼ばれています。
「インデックス投資」を行っている投資信託を「インデックスファンド」と言い、運用成果の振れ幅が安定的で、リスクが低いのが特徴です。
投資信託の購入手数料や信託報酬を含めたコストが低く、安定していて値動きがわかりやすいため、初心者でも安心して始められるのが「インデックス投資」のメリットといえます。
インターネット用語の「インデックス」
投資やファンドとは全く違う意味を持つのが、インターネット用語としての「インデックス」です。
インターネット特にSEO(検索エンジン最適化)における「インデックス」とは、データベースの検索速度を向上させるために作成される索引のことを意味します。
Googleをはじめとするさまざまな検索エンジンで、多くのアクセスを集めるためには、検索エンジンの中に記録されているデータを、わかりやすく整理しておく必要があります。
保存されている膨大なデータにアクセスしやすいよう、索引(見出し)をつけたのが「インデックス」です。
「インデックス」は、ウェブコンテンツへの集客率を高める基本の手法です。
ページがきれいにインデックスされると、検索結果に表示されるようになります。
逆に正しくインデックスされないと、どんなに内容が良く質の高いページであっても検索結果には一切表示されません。
「インデックス」は、検索する側が欲しい情報を、速く正確に探しやすくするための仕組みといえるでしょう。
”index”の意味
”index”は、名詞と動詞2つの用法を持つ英語です。
名詞の場合は「索引」や「見出し」、「指標」、動詞の場合は、「索引を付ける」や「索引に載せる」「連動させる」といった意味を表します。
辞書では以下のように定義されています。
【noun】
- an alphabetical list, such as one printed at the back of a book showing on which page a name or subject appears, or computer information ordered in a particular way
アルファベット順のリスト、例えば本の後ろに印刷された、名前や主題がどのページに表示されるかを示すリスト、または特定の方法で並べられたコンピューター情報。- a number used to show the value of something by comparing it to something else whose value is known
価値がわかっている他の何かと比較することによって、何かの価値を示すために使われる数字【verb】
- to prepare an index for a book, or to arrange information in an index
書籍の索引を作成する、または索引に情報を配置する- to change a system of numbers according to each other or a fixed standard
数字の体系を互いまたは一定の基準に従って変化させる
”index”の複数形は、”indices”と”indexes”の2通りの表記がありますが、どちらも意味は同じです。
ラテン語に由来しており、当初の”indices”から徐々に英語のルールに沿った”indexes”が使われるようになったといわれています。
ラテン語の”index”は、「指し示す人」「告げる人」「発見者」「情報提供者」など人を指し示す意味のほか、「示し符」「兆し」「表題」「刻印」といった意味を表していました。
動詞では、現在分詞が”indexing”、過去形と過去分詞が”indexed”、3人称単数現在形が”indexes”となります。
”index”の関連表現
さまざまな意味を持つ”index”の関連語および”index”を含んだ英語表現を一覧にまとめました。
indexation | 賃金・利子などの物価スライド制 |
indexed | 物価スライド制の、索引付きの、インデックス付きの |
indexical | 指標の、指標的な |
index card | 索引カード |
index finger | 人さし指 |
index number | 指数 |
index fund | インデックスファンド(投資信託の種類の一つ) |
index fossil | 示準化石、標準化石 |
index site | インターネットの検索サイト |
index field | コンピューターのインデックス領域 |
”index”を使った例文
”index”は、名詞か動詞かによって意味が異なります。
それぞれの用法ごとに分けて、例文をみてみましょう。
名詞の”index”
訳)インデックスを使えば、時間を大幅に節約できるでしょう。
訳)巻末にある索引を使えば、探したい情報が見つかります。
訳)論文には索引と参考文献リストを付けなければならないので、助手に索引を作成してもらいました。
訳)索引は三つのセクションに分かれており、その作品に関する言及は一つしかありません。
訳)失業率は、経済の状態を示すうえで有効な指標となっています。
動詞の”index”
訳)サイトにある全てのコンテンツは、完全にインデックス化されています。
訳)彼らはコンピュータごとに資料を整理し、索引をつけていました。
訳)この本には多くの情報が含まれていますが、索引はあまり充実していません。
訳)生活費は、インフレ率に連動しています。
訳)労働組合は、物価に連動した賃金アップを要求していました。
”index”の言い換え表現
”index”は、動詞・名詞の用法によって、いろいろな意味を持っている単語です。
複数の意味を表す”index”に言い換えが可能な類似表現を紹介します。
indication
”indication”は、明確な「証拠」または「兆候」を意味する単語です。
具体的な、確固たる証拠がある場合に用いられる表現で、他にも「示唆」や「合図」などと訳されます。
訳)医者は、わたしの頭痛はストレスの表れだと言いました。
guide
”guide”は、人や物事に関する「さまざまな情報を簡潔にまとめたもの」を意味する英語です。
「情報」以外にも、アドバイスや注意点などの要素も含まれ、”index”と同じような使い方ができます。
訳)その数字は、あくまでも目安です。
sign
”sign”は、「合図」や「印」を意味する単語です。
日本語でも何かの兆候や合図のことを「サイン」と言いますよね。
危険の兆候や警告の指示としても使われたり、看板や広告などを指して使われたりもします。
訳)ほら、ドアの看板には「閉店」と書いてありますよ。
mark
”mark”は、具体的な「印」や「跡」を表す単語です。
文書に記された「印」や「点」、特定の場所に残された「跡」などを指して使われます。
訳)彼女は教科書の重要な箇所に印をつけました。
register
”register”は、動詞として使用されることが一般的ですが、「出席簿」や「登録簿」、物の「リスト」などを意味する名詞としての用法もあります。
日常会話だけでなく、ビジネス文書や公的な書類など、幅広いシーンで活用されている重要な単語です。
訳)警察はDNAサンプルの全国登録を望んでいます。
まとめ
カタカナ言葉「インデックス」について、英語”index”の意味と正しい使い方、言い換えが可能な類似表現を紹介しました。
「インデックス」は、英語”index”をそのままカタカナ表記した言葉です。
”index”には、名詞と動詞2つの用法があるため、示す意味も異なります。
カタカナ言葉は、日本語解釈のまま英語で使ってしまうと思わぬ誤解を招きかねません。
英語本来の意味と使い方を再確認して、正しく使えるようしっかり習得しておきましょう。
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