「英語の接続詞を挙げてみて」と言われて、どのくらい思いつきますか?英語の接続詞は40種類以上あるのですが、数個しか思い浮かばないという人も多いでしょう。
また、思い浮かんでも使い方がよくわからない、そもそも接続詞が何かがよくわからない、なんて人もいるかもしれませんね。
そこでこの記事では、接続詞とは何か、そして代表的な接続詞の意味と使い方をご紹介していきます。
こういうものが接続詞なのだと知っていれば、さらに上級レベルの接続詞を覚えるときにも、使い方がすんなり入ってくるはず。
この記事を参考に接続詞への理解を深めて、英語学習をスムーズに進めていきましょう!
接続詞とその種類
まずは接続詞とは何か、そして英語の接続詞の種類についてご説明します。
接続詞とは、文章と文章を繋ぐために用いる単語のことを言います。日本語で言うなら「しかし」「そして」といったような言葉です。
英語の接続詞には、「等位接続詞」と「従位接続詞」という種類があり、さらに意味的な種類として「順接」「逆接」と分けたりします。
ただ、文法用語は難しいですし、余計に混乱するので覚えなくても支障はありません。日本語でもそれぞれの接続詞の種類までを知っている人は多くはないでしょう。
ですから、接続詞は英語で「conjunction」だということさえ覚えておけば、十分です。
文法用語を覚えて、どれがどの種類にあたるかを考えるより、使い方とともに接続詞をどんどん覚えていった方が、英語が話せるようになります。
次からは、代表的でよく使われる接続詞をご紹介していきます。すでに知っているものも多いでしょうけれど、「これは接続詞なんだ」と納得しながら、みていきましょう。
文章をつないだり対比したりする接続詞
まずは文章と文章を単純に繋いだり比較したりする接続詞をご紹介します。使い勝手が良いので、日常英会話の中でも頻繁に出てくる表現ですよ。
「and」
「~と」「そして」の意味の「and」は接続詞の中でも非常によく使います。知らない人はほとんどいないでしょうが、念の為例文をご紹介しておきます。
訳)昨日スーパーに行ったら、あなたのお姉さん(妹さん)がいたよ。
訳文では「~と」「そして」とはなっていませんが、「昨日スーパーに行った+あなたの姉を見た」という感じになっているのがわかるでしょうか。こんな風に前と後ろをシンプルに繋げるのが「and」の役割です。
「or」
「~か、~」「もしくは」という意味の「or」は前後の文章を比較・対比するために使う接続詞です。「and」に並んでよく使うので、こちらもすでに知っている人がほとんどでしょう。
ただ、「~か、~」というような捉え方としていると、意味が取りづらい場合もあるので注意してください。
訳)今すぐお母さんに電話しないと、怒られますよ。
この文章は、「call your mom(お母さんに電話する)」か「she will get angry(彼女が怒る)」かという2つの文章が対比されています。
単純に「~か、~」と訳せる文章でも「or」はよく使われますが、「〇〇でなければ……」という構文でも使われることを覚えておくと、より理解が深まるでしょう。
前と後の文章を逆・対立させる接続詞
次は逆接の接続詞と言われる、前と後の文章が逆の意味を持っていたり、対立していたりする時に使う接続詞をご紹介します。
「but」
「しかし」の意味の「but」はよく使うという人もいるのではないでしょうか。まずは例文をみてみましょう。
訳)パーティーに行きたいけど、具体が悪い。
パーティーに行きたい気持ちと具合が悪いという事実が対立している感じですね。
ちなみに、日本語で「~だけど」「~だが」という場合、英語では「and」に当たることもあります。たとえば下記のような文章がそうです。
訳)かなり前に彼女にメッセージしたんだけど、まだ返事を待っているところです。
この文章は「but」でも良いように見えますね。
もし話し手が「返事くれないんだよ!」と怒ってるなら「but」でも良いでしょう。ですが、「まだ返事が来ていないんだよねー」というニュアンスなら「and」が適切です。
日本語の影響で日本人は「but」を使いがちなのですが、「but」は前後の文章が逆だったり対立していたりすることを忘れずに。
「もう返事をくれてもいいはずなのに」という気持ちがあれば前後の文章は対立していますが、単に事実を述べているだけなら、「返事が来ていないこと」と「メッセージしたこと」は対立しないので、「and」でつなぐことになるのです。
「however」
「しかし」「しかしながら」という「but」に似た意味を持つ接続詞です。少し堅めの表現ですが、特に書き言葉で「but」を使いすぎている時などに、言い換え表現として用いられることも多いです。
訳)私は彼女の歌がとても上手なことを知っていますが、彼女はそうは思っていません。
「but」のように「however」を使いたいときには、その後にカンマをつけないと別の意味に取られることもあるので、注意しましょう。
「although」「though」
「although」と「though」も「but」のように逆接的な意味を持つ接続詞です。ただし、「but」とは配置する位置が異なるため、言い換え表現としては使えません。
訳)私は暑い気候は苦手ですが、タイでの滞在を楽しめました。
この2つは意味はほぼ同じですが、「though」の方がカジュアル寄りで口語的且つ、配置の自由度も高いのが特徴です。
下記の記事では「although」の使い方をもっと詳しくご説明しています。こちらも参考にしてくださいね。
理由の説明に使う接続詞
理由を説明する時の接続詞も、英会話ではよく使われます。すでに知っている表現かもしれませんが、こちらも復習しておきましょう。
「because」
「because」は「~から」と理由を述べるときによく使う接続詞です。
訳)歯が痛かったので、歯医者に行きました。
基本的に、結果+because+理由の並びにしますが、「Because I had a toothache, I went to the dentist.」と逆にしてもOKです。
「since」「as」
「since」と「as」は理由を説明する接続詞として使う場合、同じ意味を持ちます。
(Since/As it was raining, I brought an umbrella with me.)
訳)雨が降っていたので、傘を持ってきました。
一見「because」の言い換え表現にも見えますが、通常「because」は相手が知らない理由を説明する場合、そして「since」「as」は相手が理由の部分をすでに知っている場合に使います。
接続詞を上手に使えば英会話の表現力アップにつながる
今回は接続詞の基礎の基礎をご紹介しましたが、すでに知っているものが多かったのではないでしょうか。ですが、これまでこれらの単語を「接続詞」だと意識してこなかった人もいるでしょう。
接続詞を上手に使うためには、まず文章と文章を繋ぐ「接続詞」がどんな言葉なのかを知ることが大事。
今回ご紹介した単語が接続詞であることがわかっていれば、これから学習を進めていく上で他の接続詞にもすぐに気づけ、上手に使えるようになるはずです。
特に似た意味の接続詞をいくつか知っておけば、英会話の表現力がグッとアップします。1つの接続詞だけにこだわらず、色々使ってみてくださいね。