「私のマイブームは筋トレ!」など、自分がハマっていることを相手に伝えることがあります。マイブームはboomという英語に関連しているのでしょうか?
この記事では、英語boomの意味と正しい使い方を解説します。スラングとしてどう使われるのか、言い換え表現やboomフレーズをいろいろみていきましょう。
boomの意味と使い方
boomという言葉はそもそも音を表す擬音語でした。16世紀ごろから、特に大きな音だったり爆発音を表現するために使用されました。その後17世紀になると、大きな音=経済が活発であったり急成長を指すニュアンスでも使われるようになります。
boomはおもに名詞・動詞として使用される単語です。
ここからはboomを品詞別に、それぞれの例文とともに解説します。
名詞boomの意味と使い方
まず、名詞boomの意味ですが、ひとつ目は日本語と同じ「ブーム」があります。また、人気などの「急上昇」、経済の「急成長・急発展」という意味があります。さらに、そもそも音を表す擬音語だったboomですので、現在でも「ブーン・ドカーン」といったとどろき、特に深くて大きな音も表現します。
このように「ブーム」「急上昇」「急成長・急発展」そして「ブーン・ドカーン」が名詞のboomの意味です。
訳)ロンドンは、2022年にテクノロジーブームを経験しました。
あるデータによれば、ロンドンは世界をリードするテクノロジーハブとしての地位を2022年に固めたと言われます。国際的なテク企業を誘致し多額の投資をし、海外事業を検討しているテクノロジー企業にとってトップの目的地となっています。このように、「急上昇」「急成長・急発展」をboomで表現し、この例文ではa tech boomをテクノロジーブームとしています。
訳)日本は1986年12月から1991年2月まで、不動産バブルを経験しました。
日本は80年代にバブルと呼ばれる時代がありました。日銀が公定歩合を引き下げ、不動産会社などが低金利で融資を受ける、銀行や企業が土地や株の購入するといったことが起こりました。この流れで株価や地価が上昇したことにより、個人の消費活動も活発化しました。the real estate boomを不動産バブルと訳していますが、このような経緯から「急成長・急発展」をboomで表現しています。
訳)私たちは、パレスチナに急速な成長が訪れることを心から願っています。
2000年の歴史に継続して、今回も多大な犠牲を追うことになったパレスチナ。住民たちの帰還や破壊された病院や学校を含む建物の再建など大きな課題が様々ですが、平和かつ発展が訪れるように願います。例文ではa growth boomで急速な成長としています。
訳)突然、外から大きな音が聞こえ、人々を飛び上がらせました。
make someone jumpで「~を飛び上がられる・驚かせる・びっくりさせる」になります。外の爆発音(boom)で皆がびっくりした様子をイメージしてください。
実は和製英語・マイブーム
ここでブームについて注意する点があります。
「私のマイブームは筋トレ!」というときの日本語ブームは趣味の範囲でも使用されます。しかし、英語boomは基本的に特定の分野・経済のブームや、新しいトレンドが広まっていく様子を表すときに使われる単語です。
ちなみに、マイブームは実は和製英語です。英会話では日本のノリでmy boomと使っても残念ながら伝わらないこともこの機会に押さえましょう。
動詞boomの意味と使い方
boomが動詞になると「成長する」「活発になる」または音が「響く・鳴る」という意味で使用されます。
動詞活用は、boom-boomed-boomedです。
訳)1970年代、人々のフィットネスブームが起こりました。
訳)IT業界はいくつかの理由により、Covid-19後に活況を呈し始めました。
boomの意味 – スラング
次は、boomがスラングではどういった意味でネイティブたちに使われているのかを紹介しましょう。
スラングboomは興奮や印象的な物事を強調
Boom!の一言で感嘆詞の役目を果たすことのあるboom。スラングになると、興奮を表現したり、何か印象的なものを強調するときに使用されます。それこそブームとして、あるアイテムであったり曲、アーティストが一気に注目を浴びるような状況でboomがそれらをポジティブに表現します。
訳)わぁ この美容ニードルショットは肌を即座に改善してくれて素晴らしいわ、すごい!
boomの言い換え2選を紹介
では、boomがどのような言葉に言い換えができるのかをみていきます。大きな音としてのboomの言い換えにはbang/roarなどがありますが、ここでは成長に関するboomの言い換えを2つ紹介します。
growth
growthは名詞で「成長・発展・発達・増大」など、形容詞で「成長の・成長している・将来有望な」といった意味を持つことからboomの言い換え表現になります。なお、物理的だけでなく、人の精神的な成長も表します。
訳)そのスーパーマーケットの成長は目覚ましい。
trend
trendは日本語のトレンドであり「トレンド・傾向・動向」から「流行り」の意味を持つ名詞です。ファッションからビジネスまで幅広い分野における流行や傾向を示す際に使用されます。
訳)今年のファッショントレンドにはアニマルプリントとY2Kスタイルが含まれます。
ファッショントレンドはブームとも言えるため、boomの言い換えにtrendが当たります。ちなみに、Y2Kスタイルを知っていますか?Y2Kはyear 2000のことであり、このファッションは明るい色で肌を露出する大胆さを持つ未来的なレトロな雰囲気を持っています。
boomとsurgeの違い
次に取り上げるsurgeにも「急上昇・急騰」といった急に高まるという意味があります。そこで、boomとsurgeの違いについて解説します。
boom vs surge
さて、boomとsurgeの違いですが、前者は繁栄することを、後者は突然の変化・増加を意味するという違いがあります。これはsurgeが「大波(がきた)」という意味を持つことからも、急という言葉がキーであると捉えることができるでしょう。
訳)ホリデーシーズン前、オンラインでの予約が急増しています。
時期によってそれ以外と比べて急なオーダーが入ることがあります。急な変化や増加はsurgeを使ってみましょう。
economic boomの意味
さらに、経済に関するフレーズeconomic boomをみていきます。もともとboomは経済が活発であることを示す単語でしたね。
economic boomで「経済の好況」
経済の好況、または経済繁栄・経済の急成長という言い方がありますが、これらを英語にするとeconomic boomになります。economic boomになると所得が増えたり物価が上昇します。
訳)経済の好況とは、ある国における急速な経済成長の期間を指します。
上で紹介したgrowthも使われた例文です。国を単位とした経済の状況ということも分かります。
訳)ロンドンは経済成長を経験し、雇用機会の増加と生活水準の向上に繋がりました。
baby boom世代とは?
baby boomはそのままベビーブームであり、特定の国や地域で一時的に出生率が急上昇することを言います。最後に、baby boomやbaby boom世代といった表現を学びましょう。
baby boomersで「ベビーブーム世代」
baby boom世代と呼ばれる人たちがいます。例えば、日本では1947年~1949年の2年間が第一次baby boom世代、1971年~1974年が第二次baby boom世代です。これらの期間の出生率が高かったんですね。そのためboomが使われています。
ベビーブーム世代を英語にするとbaby boomersになります。boomerにすることで、その時期に生まれた人たちになり、略してBBと書かれることもあります。
さて、筆者の住むイギリスのベビーブーム世代について調べてみました。
訳)2023年現在、イギリスには59歳~77歳までのベビーブーム世代が約1,357万人いました。
ちなみに、イギリスの総人口は6,835万人(2023)ですので、この世代が大きな割合を占めていると言えるでしょう。
引用:Statista
まとめ
boomは「ブーム」、人気などの「急上昇」、経済の「急成長・急発展」という意味を持つ表現です。マイブームが和製英語であることも紹介しました。正しくboomを使えるようにしていきましょう。
【関連記事】