不安がなく安心感を持てる、難しい状況であっても改善できる、このようにポジティブなことを表す英語表現があります。それがみなさんにとって親しみのあるeasyと似ている単語easeです。
しかし、easyと比べてeaseを使うことはあまりないという人はいませんか?

この記事では、英語easeの意味と使い方を紹介します。
at easeなどwell-beingに関わるフレーズも学びましょう。

easeの意味

easeの意味

さて、easeの品詞には名詞と動詞があります。様々な意味を持つeaseですが、どの意味を見ても心がホッとします。後半では、easeとcomfortの比較もしてみましょう。

easeの意味と語源

ease(カタカナ語の発音はイーズ)の語源は、「快適・平穏・自由」を意味する古英語easです。次で紹介するeaseの意味は、基本的に不安や労力を軽減する=楽にする、または減らすというイメージを持っています。したがって、easeの対義語には「困難・難しさ・難題」の意味のdifficultyが挙がります。

【名詞のease】
容易さ・たやすさ・気楽さ・安心・楽なこと・軽減・緩和

【動詞のease】
(心配・不安を)和らげる・なくす
(大変なことを)楽にする・楽しくする
(体の痛みを)和らげる・軽減する
(ピッタリしているものを)緩める

いかがでしょう!楽だったり安心だったり、easeの意味をザッと見ると心がホッとしませんか?

easeとcomfortの違いとは?

comfortにも「心地よさ・快適さ・癒し・安心させる」などの意味があります。easeとcomfortとも、リラックスした気分や幸福感を意味する単語です。comfortに関連する形容詞comfortableも「心地よい・心配していない」などの意味でネイティブがよく使います。

その上で、以下の違いがあります。
easeは、新しい状況における努力やプレッシャーのないリラックス状態、容易さ、安楽なことを表します。
一方comfortですが、慣れ親しんだ状況にいるときなどの安らぎとともに幸福感を示します。

easeの使い方

さて、ここからはeaseの使い方について解説します。
easeの動詞活用はease-eased-easedになります。

easeの例文

Aさん
Any conversations ease my feeling of emptiness that I have had since I started living alone.
訳)どんな会話も、1人暮らしを始めてから感じている空虚感を和らげてくれます。

動詞easeの「(心配・不安を)和らげる・なくす」を使った例文です。emptinessは虚しさであり、この例ではloneliness(孤独・寂しさ)に置き換えることもできるでしょう。それらの感覚をeaseできるのが他人との会話です。

Aさん
The medicine definitely eased my back pain.
訳)その薬のおかげで、腰痛は確実に軽減しました。

やはり動詞easeの「(体の痛みを)和らげる・軽減する」を使った例文です。medicineの他にinjection(注射)にしたり、様々な痛みや苦痛をback painに置き換えて使用できます。

at easeの意味と使い方

at easeの意味と使い方

easeを使い、at easeにしたフレーズがあります。ここでは、at easeの持つ意味、その使い方を紹介します。

at easeで「くつろいで」「気楽に」「安心して」

英語フレーズat easeで「くつろいで」「気楽に」「安心して」などの意味になります。安心感をもつときのat easeの使い方を例でみてみましょう。

Aさん
I was never perfectly at ease when I was a child.
訳)子どもの頃、完璧に安らぎを得たことはありませんでした。
Aさん
I was at ease speaking to my step-son.
訳)私は安心して義理の息子に話しかけることができた。

初対面の義理の息子(step-son)でもそれほど緊張することなく、くつろいで話すできたというシーンを表しています。

Aさん
I felt at ease in my friend’s parents home.
訳)友達の実家でくつろぎました。

feel at easeで「安心感を感じる・安心して・落ち着く」であり、この例では友達の親の家でもくつろいでリラックスしたことを述べています。したがって、at ease=comfortableということができます。

ill at easeで「不安」「落ち着かない」

at easeがill at easeになると、この意味は「不安」や「落ち着かない」に変わります。illの意味は病気であることですが、他にも気分が悪い、不健康なことも表現します。ここまでeaseのポジティブなニュアンスを紹介してきましたが、ill at easeはまったく反対の意味になります。

Aさん
It seems he feels ill at ease with me.
訳)どうやら、彼は私と一緒にいると落ち着かないみたいだね。

with easeの意味と使い方

at easeとは別に、with easeというパターンもよく使われます。さっそく意味と使い方をみていきます。

with easeで「簡単に」「容易に」「やすやすと」

何かを簡単にすることを英語フレーズwith easeで表現します。

Aさん
My brother passed the English exam with ease.
訳)弟は、英語の試験に楽々と合格しました。
Aさん
The team won the competition with ease.
訳)そのチームはやすやすとコンペで勝利した。
Aさん
The delivery person lifted the heavy box with ease.
訳)その配達人は重い箱を簡単に持ち上げました。

簡単に、楽にすることがあればぜひwith easeを使ってみてくださいね。

easyの品詞と意味

さて、easyは皆さんにとって、もしかしたらeaseより親しみのある言葉ではないでしょうか?ここまでeaseを学んできたところで、改めてeasyの品詞や意味について確認しましょう。

easyとは?

easyは形容詞として使われる単語です。形容詞として代表的な意味は「たやすい・容易な・困難がない」でしょう。その他、厳しくない、ゆったりとした、努力がいらない、また生活に余裕があるときにも使用されます。副詞としても「簡単に・やすやすと」「気楽に・のんびりと」とeaseと大変よく似た意味として使われます。有名なフレーズにTake it easy!(気楽にいこう)がありますね。

easyの例文

Aさん
It’s not easy to organise the event. We need help.
訳)イベントを企画するのは容易ではないよ。ヘルプが必要だ。
Aさん
It’s easy to say, but hard to do.
訳)言うのは簡単、でも実行するのは難しいです。
Aさん
It was easy to contact the company about my complaint.
訳)苦情について、会社に連絡を取るのは簡単だった。
Aさん
The questions at the job interview were easy for me.
訳)面接での質問は私にとって簡単でした。

easeの品詞は名詞・動詞ですが、easyは形容詞または副詞として使われます。

まとめ

【名詞のease】
容易さ・たやすさ・気楽さ・安心・楽なこと・軽減・緩和

【動詞のease】
(心配・不安を)和らげる・なくす
(大変なことを)楽にする・楽しくする
(体の痛みを)和らげる・軽減する
(ピッタリしているものを)緩める

【at ease】
くつろいで・気楽に・安心して

【with ease】
簡単に・容易に・やすやすと

easeを使いこなせるようになれば英会話の幅が広がります。この機会に、easyだけでなくeaseも使えるようにしていきましょう。

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