英語の”be used to~”は、日常的な英会話やTOEIC、英検などでもよく使われる重要表現です。

そんな”be used to~”は、”used to~”や”used to be~”など、大変よく似た表現と混乱しやすいので意識して覚える必要があるでしょう。

そこでこの記事では”be used to~”の意味と使い方、そして”be used to~”によく似た混乱しやすい英語表現もまとめて例文付きで紹介します。

この記事を読み終わる頃には、”be used to~”の意味と使い方だけでなく、”be used to~”によく似たややこしい表現も適切に使い分けられるようになっているのでぜひ最後まで読んでください。

”be used to”の意味は?

”be used to”の意味は?

”be used to~”の意味はズバリ、「〜するのに慣れている」です

Aさん
え!?「かつて〜した」って意味じゃないの!?

と驚いた方もいらっしゃるでしょう。

「かつて〜した」を意味する英語は”be used to~”ではなく”used to~”が表現します。よく似ているので混乱しやすいです。

”be used to~”と”used to~”とで、be動詞の有り無しだけで意味が大きく変わるというわけですね。

【例文】

  • I’m used to the cold weather after living in Canada for years.
    カナダで数年暮らしたので、寒い気候には慣れています。
  • He is used to spicy food since he grew up in Mexico.
    彼はメキシコで育ったので、辛い食べ物に慣れています。

【※補足】

“be used to~”の次に来る英語の形は「名詞」です。

たとえば”I’m used to the cold weather”であれば”cold weather”が名詞のまとまりですね。

また”be used to~”を使って「〜することに慣れている」を言い表したい時は、toの次が「動名詞」の形になります。

”We are used to traveling”であれば、”traveling”が動名詞で表されているわけです。

“to~”の後はついつい動詞の原形を置きたくなってしまうので、意識して「toの次に来るのは名詞の形」と覚えておきましょう。

”be used to”とよく似てる!”used to” 意味

”used to”は「かつて〜した」を意味する英語表現です。

過去に習慣的に行っていた行動を表して使うイメージですね。

過去の行動を表す英語表現としてはdidやplayed, studiedなどの「過去形」の動詞も思い浮かびますよね。

確かに「過去形」と”used to~”は、同じ「過去の行動」について表現するので似た表現です。

「過去形」と”used to~”に違いがあるとすれば、「過去形」は過去の行動を「事実」として端的に伝えるのに対して、”used to~”は、過去の行動を「振り返って」伝える点だと言えるでしょう。

例えば、過去形の”I played tennis.”であれば「わたしはテニスをした。」という意味になりますね。

対して”used to~”を使った”I used to play tennis.”であれば「わたしはかつてテニスをしていた。」といった感じで、過去の行動や習慣を「現在から振り返って」いる印象を与えます。

  • 過去形→過去の行動を「事実」として端的に伝える
  • used to~→過去の行動や「習慣を振り返る」ニュアンスで使われる

【例文】

  • She used to live in New York, but now she’s in Tokyo.
    彼女はかつてニューヨークに住んでいましたが、今は東京にいます。
  • They used to work together, but now they are in different companies.
    彼らはかつて一緒に働いていましたが、今は別の会社にいます。

【補足】

上述した”be used to~”と違って、”used to~”の次には「動詞の原形」が来ます。

”used to~”は、過去の「行動、習慣」に焦点を当てて話すので、toの次が「名詞」ではなく「動詞」の原型で言い表されるわけですね。

”be used to~”と混乱しないように、意識して覚えておきましょう。

”used to be”の意味は?

”used to be”の意味は?

”be used to~”や”used to~”の他にも、ややこしい表現として”used to be~”という英語表現も見かけることがありますよね。

”used to be~”は「かつて〜であった」の意味で使われる英語表現です。

文法的なイメージとしては、「かつて〜していた」を意味する”used to~”がベースとなっていて、「〜である」の意味になる”be動詞”の原型が”used to~”に続く形で「かつて〜であった」の意味になっているイメージですね。

【例文】

  • This place used to be a small cafe, but now it’s a big restaurant.
    ここはかつて小さなカフェでしたが、今や大きなレストランです。
  • He used to be very shy, but he’s become more confident over the years.
    彼は以前はとても内気でしたが、ここ数年で自信がついてきました。

「慣れている」を意味するその他の英語表現

前項で”be used to~”が「〜に慣れている」を意味するとお伝えしましたね。

英語を話す外国人は”be used to~”の他にも色んな英語を使って「〜に慣れている」を表現します。

be familiar with ~

「〜に慣れている」を意味する英語表現として、”be used to~”と同じくらい思い浮かぶのが”be familiar with~”でしょう。

”be familiar with~”は高校英語や大学受験の英語でよく出る表現なので、見たり覚えたりする機会があるからですね。

”be familiar with~”は「〜に慣れ親しんでいる」とか「〜に精通している」などのニュアンスで、何度も経験していることによって深い知識や高い技術を持っているイメージで「慣れている」を表現します。

Aさん
I’m familiar with this city’s public transportation system after living here for five years.
訳)ここに5年住んでいるので、この街の公共交通機関には慣れています。

be accustomed to ~

“be accustomed to~”も「〜慣れている」を意味する英語表現です。

”accustom”が「慣れる」の意味を持っているのですが、「習慣」を表す”custom”から意味を連想できればイメージを掴みやすいでしょう。

“be accustomed to~”は特にフォーマルな場面で好んで使われます。ビジネスシーンなどのオフィシャルな場面で使いやすい表現ですよ。

Aさん
He is accustomed to speaking in front of large audiences from his years in public speaking.
訳)彼は長年人前で話す仕事をしていたので、大勢の前で話すことに慣れています。

まとめ

この記事では”be used to~”の意味と使い方、そして”be used to~”とよく似たややこしい表現もまとめて紹介しました。

ここまでお読みのあなたは、”be used to~”の意味と使い方だけでなく、”be used to~”によく似たややこしい表現も適切に使い分けられるだけの知識が身についているでしょう。

この記事でお伝えした内容が、あなたの英語学習をより充実したものにできれば幸いです。

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