英検準2級は高校レベルの英語をどれだけ理解しているのかを測る英語の試験です。

特に英検準2級は大学入学共通テストや大学の入学試験と共通点が多く、大学の入試対策としてもメリットが多い試験です。

この記事では、英検準2級がどれくらいのレベルなのかと、英作文の対策方法、2次試験の対策方法についても詳しくお伝えします。

英検準2級のレベルは?

英検準2級のレベルは、英検の主催者である「日本英語検定協会」は以下のように記載しています。

推奨目安:高校中級程度

出題目安:教育や科学などを題材とした、長文の穴埋め問題が加わります。センター試験の問題形式と共通点が多く、入試対策にも最適。高校卒業段階の英語力の達成目標:準2級~2級(文部科学省)

引用:日本英語検定協会

↑英検協会の言葉を見ると、「センター試験」「入試対策」「高校卒業段階」という言葉が見られます。

センター試験とは現在の「大学入学共通テスト」のこと、「入試対策」とは「大学の入学試験」の対策を指します。

さらに「高校卒業段階の英語力の達成目標 準2級〜2級」との記載がありますね。

大学入学共通テスト、大学入学試験対策、高校卒業段階目標、これらの言葉から英検準2級は「高校で学ぶ英語を広く理解しているレベル」だということができますね。

英検準2級の単語レベル

英検準2級の単語レベルは3500語〜4000語程度だといえます。

3500語〜4000語という数字の根拠は、中学校卒業レベルの英単語数+約1000語〜1500語レベルだといえます。

文部科学省が公表している学習指導要領によると、中学校卒業時点の英単語レベル目安は2200語〜2500語程度です。

小学校で600〜700語程度、中学校で1600〜1800語程度(中略)を指導することとして整理している。

出典:文部科学省 中学校学習指導要領解説 外国語編(平成29年 7月)

↑小学校で学ぶ600語〜700語と、中学校で学ぶ1600語〜1800語を合わせて2200語〜2500語となるわけです。

加えて高校3年間では1800語〜2500語を目安に英単語を学ぶとしています。↓

高等学校で「1,800 ~ 2,500 語程度」を指導することとして整理している。

出典:文部科学省 中学校学習指導要領解説 外国語編(平成29年 7月)

英検協会は英検準2級を「高校”中程度”」としていること、そして英検準2級合格を目指す英単語帳の多くが1500語前後の英単語を収録していること、英検準2級の単語帳のいくつかは英検3級レベル(中学校卒業レベル)の英単語と重なることから、英検準2級の単語レベルは3500語〜4000語(中学校卒業レベル+1000語〜1500語)程度だといえます。

それではもう少し具体的に、3500語〜4000語レベルの英単語について見てみましょう。

日本英語検定協会は、実際に出題された英検各級の過去問を公式ホームページで見ることができます。

その中から、英検準2級で実際に出題された過去問をいくつか見てみましょう。

Tomoko wants her (    ) with Yuji to continue even after they go to different junior high schools next year.

1, knowledge 2, supply 3, friendship 4, license

Andrew was having trouble in Spanish class, so his teacher gave him some (    ) homework. He learned a lot by spending more time making sentences in Spanish.

1, peaceful 2, talented 3, additional 4, negative

Melissa (    ) when she saw a mouse on the kitchen floor. Her husband ran to the kitchen to find out why she had made so much noise.

1, decorated 2, harvested 3, graduated 4, screamed

2022年度 第一回実用英語技能検定準2級より抜粋

↑のような英単語が出題されます。各選択肢の意味を知っていればシンプルに解ける問題なので、しっかり英検準2級の頻出英単語を覚えて挑みたいですね。

英検準2級のライティング対策

英検準2級のライティング

英検準2級には英作文(ライティング)問題があります。

英検準2級の英作文(ライティング)問題

英検準2級の英作文(ライティング)試験は、外国人の知り合いからのQuestion(質問)に対して、50語〜60語を目安に2つ以上の理由をつけて書いていく問題です。

英検3級の英作文(ライティング)問題と同じ形式で語数だけが長くなっているので、英検3級を経験した人はイメージしやすいですね。

これを執筆している2022年9月現在、英検協会が公開している過去3回分のQuestion(質問)の内容は以下のとおりです。

  • Do you think it is a good idea for people to learn how to cook by using the Internet?
    インターネットで料理の方法を学ぶのはいい考えだと思いますか?(筆者意訳)
  • Which do you think is better for people, borrowing books from libraries or buying books at stores?
    本を図書館で借りるのと、書店で買うのとではどちらがより良いでしょうか?(筆者意訳)
  • Do you think there should be more sports programs on TV?
    もっとテレビでスポーツ番組があるべきだと思いますか?(筆者意訳)

事前にどんな質問が来るのかを把握していると対策がしやすいですよ。

英検準2級の英作文(ライティング)対策

英検準2級の英作文(ライティング)対策はQuestion(質問)と模範解答(モデルエッセイ)のパターンを覚えるのが効果的です。

英検準2級の英作文(ライティング)は英検3級と非常に似ているので、英検準2級の問題に焦点を絞れば、英検3級と同じ対策が非常に効果的になります。↓

Question(質問)と模範解答(モデルエッセイ)のパターンを覚えることで、どんな質問に対してどんな回答をすれば理想的な作文になるのかがわかるので理想的な回答ができるようになります。

英検協会の公式ホームページで見られる英検3級の過去問と模範解答、もしくは6回分の過去問を演習と勉強できる全問題集で取り組むのが良いでしょう。

英検準2級の過去問も、英検協会の公式ホームページで見ることができます。

英検準2級の合格点は?何点取れば合格?

英検準2級の合格点は、他の級と同じで毎回の試験ごとに異なります。なので「何点取れば合格!」とは断言できません。

ただし、英検協会の発表と英検独自の採点方式である「英検CSEスコア」に基づくと、「各技能(リーディングやリスニングなどのこと)で、6割程度の正解率で合格できる可能性が高い」といえます。

「英検CSEスコア」とは以下の特徴を持つ採点方式を指します。

2016年度の試験から、英検は採点方式を「英検CSEスコア」という独自の方式に移行しました。

英検が英検CSEスコアを採用した背景として、「各技能(リーディングやライティングなどのこと)で点数に偏りがある受験者よりも、各技能でまんべんなく点数を取れる受験者が合格しやすい仕組み」を取ったことが挙げられます。

また、英検を主催している日本英語検定協会の公式ホームページからは以下の言葉が記載されています。

正答数の目安を提示することはできませんが、2016年度第1回一次試験では、1級、準1級は各技能での正答率が7割程度、2級以下は各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格されています。

引用:日本英語検定協会公式ホームページ

以上の「英検CSEスコアの性質」と「英検協会からの言葉」から、英検準2級では「各技能(リーディングやリスニングなどのこと)で、6割程度の正解率で合格できる確率が高い」と言えるわけです。

英検準2級の面接・2次試験対策

英検準2級の面接

英検準2級では、1次試験である筆記試験に合格すると、スピーキング力を測る面接試験が2次試験で行われます。

英検協会の公式ホームページで「バーチャル二次面接」を受験できるので、大まかな流れを把握しておくと良いですよ。

面接試験では、以下の流れで試験が行われます。

面接試験では3文程度の英文と、英文の内容に沿ったイラストが書かれたカードを渡され

  • カードの黙読(20秒)
  • カードの音読
  • カードの内容に沿った質問3つに回答(1問は英文について、2問はイラストについての質問)(カードは見ても良い)
  • カードを伏せ、カードとは関係ない自分の意見を求められる質問を2問

といった流れで行われます。

バーチャル二次試験 英検準2級を参考に作成

また英検準2級の2次試験対策は、1次試験の英作文対策と非常に近く…

  1. どんな問題が出るの?
  2. どんな質問がされるの?
  3. 質問には、どんな回答の仕方が好まれるの?

↑この3点をあらかじめパターンを掴んでおくのがスムーズです。

面接試験は、英検協会に1次試験のような過去問の公開がないので、市販の過去問題集や英検2次面接対策の参考書で対策するのがおすすめです。

また、どうしても2次試験を落としたくない場合や、自分ひとりで面接対策をするのが不安な人のために、学研のKimini英会話では英検の2次試験対策コースが用意されています。

実際の2次試験と同じ流れで、英語と教育に精通したプロの講師から丁寧に教えてもらえるのでぜひ参考にしてみてください。

学研のKimini英会話 英検二次試験対策コース

学研のKimini英会話 英検準2級合格コース

英検

英検を運営している日本英語検定協会は、日本の教育を司る国の機関である文部科学省が後援しています。

なので、英検は学校の科目としての英語教育との相性がとても良いです。

学研は学習塾や教育サービスを古くから手掛けてきた老舗の会社です。

そんな学研の主催する英検合格コースは、学校の英語教育と相性が良い英検に非常に高い効果を期待できます。

ぜひ参考にしてみてください。

学研のKimini英会話 英検準2級合格コース

学研のKimini英会話 英検二次試験対策コース

まとめ

英検合格

この記事では、高校で学ぶ英語を理解しているのかを測る英検準2級についてお伝えしました。

ここまでお読みのあなたは、英検準2級に向けてまず何に取り組めば良いか、どんなレベルの問題が出るのか、どれくらい問題に正解すれば良いか、二次試験の面接にどう対策にすれば良いかなど、知識を十分に持っているでしょう。

この記事でお伝えしたことが、あなたの英語学習をより豊かにできれば幸いです。