「濃度」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。「濃度計」や「塩分濃度」など、さまざまな使い方があります。

ビジネスシーンではもちろん、日常生活でも使うことがあるでしょう。しかし、英語ではどのように表現すればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は、濃度を表す英語について紹介します。さらに、濃度とはどういう意味なのか、濃度という言葉を使う場面についても解説します。

そのほか、記事の後半では、濃度や濃度にまつわる英語を使った実際に使える英語例文も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

「濃度」ってどういう意味?

「濃度」ってどういう意味?

「濃度」は、特定の物質が、別の物質のなかに含まれている量を示す言葉です。濃度という言葉は、液体だけではなく、気体や固体など、あらゆる状態の物質に対して、その物質が含まれている量を示すために使えます。

濃度を示す場合には、「パーセント(%)」や「ピーピーエム(ppm)」などの単位が使われ、対象の物体によって使われる単位が異なります。たとえば、溶液のなかに特定の物質が含まれている割合を濃度で示す場合には、「%」が使用されることが多いです。

濃度は数値で表されますが、数値が高いほど溶液に含まれている物質の量が多くなります。逆に、濃度が小さいほど、溶液に含まれている物質の量が少なくなります。

たとえば、1lの水のなかに砂糖が10g溶けている場合、その砂糖水の濃度は1%となります。

また、濃度を数値ではなく、「濃い」や「薄い」という言葉で表現する場合もあります。ある溶液に含まれている物質が多いほど濃度が濃い溶液、逆に含まれている物質が少ないと濃度が薄い溶液と表現します。

「濃度」という言葉を使用するシーンとは?

濃度という言葉は、さまざまなシーンで使用されます。

ここでは、「濃度」という言葉がそれぞれのシーンでどのように使われているかについて、詳しく見ていきましょう。

【化学の実験】
溶液を使用した化学の実験をする場合に使用されます。たとえば、濃度の違う複数の溶液を準備して、濃度の違いによって結果がどのように変わるかを実験により検証します。

【食品や飲料】
食品や飲料に特定の物質がどれくらい含まれているかを示す場合に使用されます。たとえば、ある食品に塩がどのくらい含まれているかを塩分濃度で示したり、原液を水で希釈して飲料を作る際に、必要な原液の量を濃度を示したりします。

【環境科学】
環境科学において、水質や空気質を測定する場合に使用されます。たとえば、一定の空間内にある空気中に二酸化炭素が含まれている量を、二酸化炭素濃度で示します。

【医療】
たとえば、患者に血液検査を行い、血液中に含まれている特定の成分の量を示す場合に使用されます。血液検査によって、特定の成分の血中濃度を測定することで、病気の有無を診断するための資料にできます。

【農業】
肥料や農薬を散布する場合に使用されます。肥料や農薬は、使用にあたって適切な濃度が定められており、その濃度になるように調整して農作物に使用します。

「濃度」は英語でなんていうの?

濃度は、英語で”concentration”といいます。

”concentration”には、「濃度」のほかにも「集中」や「濃縮」といった意味があります。”concentration”は、化学や医学などさまざまな分野において、英語で濃度を表現する場合に使用されます。

「濃度」に関連する英語

「濃度」に関連する英語

ここでは、濃度に関連する英語とその意味について具体的に見ていきましょう。

さらに、それぞれの英語を使った例文もあわせて紹介します。

dilution(希釈)、 dilute(希釈する)

The scientist performed a dilution of the sample to obtain accurate results.
(科学者は正確な結果を得るためにサンプルを希釈しました。)
By diluting the juice, you can adjust its sweetness to your preference.
(ジュースを希釈することで、甘さを好みに合わせて調整できます。)

solution(溶液)

In a solution, the solute is uniformly distributed within the solvent.
(溶液では、溶質が溶媒内に均一に分布しています。)
The concentration of a solution can be calculated by using its molarity.
(溶液の濃度は、モル濃度を使用して計算できます。)

solute(溶質)

In a sugar solution, sugar is the solute and water is the solvent.
(砂糖水溶液では、砂糖が溶質で水が溶媒です。)
When the solute dissolves completely, the solution becomes homogeneous.
(溶質が完全に溶けると、溶液は均一になります。)

saturation(飽和)、saturate(飽和させる)

A solution reaches saturation when no more solute can dissolve in the solvent.
(溶液が飽和に達すると、その溶媒にはそれ以上溶質は溶けません。)
Adding more solute to a saturated solution will result in precipitation.
(飽和溶液にさらに溶質を加えると、沈殿が生じます。)

percent concentration(パーセント濃度)

The percent concentration of alcohol in the solution was 10%.
(溶液中のアルコールのパーセント濃度は10%でした。)
The label indicates the percent concentration of active ingredients in the product.
(ラベルには、製品に含まれる有効成分がパーセント濃度で表示されています。)

「濃度」を使った実際に使える英語例文

ここでは、「濃度」を使った英語例文を見ていきましょう。

Aさん
We need to analyze the concentration of the new compound in the solution. Did you measure it already?
新しい化合物の溶液中の濃度を分析する必要があります。もう測定しましたか?
Bさん
Yes, I did. The concentration is higher than we expected. It’s around 0.8 M.
はい、測定しました。濃度は予想以上に高く、約0.8 Mです。

 

Aさん
Why is it important to monitor the concentration of pollutants in the water supply?
水道水の汚染物質の濃度を監視することが重要なのはなぜですか?
Bさん
Monitoring the concentration of pollutants ensures that the water is safe for consumption. If the concentration exceeds safe levels, it can be harmful to health.
汚染物質の濃度を監視することで、水が安全に飲用できることを保証できるのです。濃度が安全基準を超えると、健康に有害になる可能性があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、「濃度」をテーマに、濃度の意味や英語表現を紹介しました。

濃度は、英語で”concentration”と表現します。日常生活はもちろん、ビジネスシーンでもたびたび使用する英語なので、ぜひこの機会に覚えておきましょう。

さらに、記事の後半では、実際に使える英語例文を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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