テレビ番組や映画の予告編を観ると、もっと見せて~!と、とってもじらされますね。
これはもっと知りたいと思わせる心理的な戦略があり、それに当たる英語表現があります。では、それはどのような英語でしょう?
この記事では、英語teaserの意味やまつわる表現について紹介します。関連用語teaseやマーケティング用語についてもみていきましょう。
teaserの意味と使い方
teaserに関連する用語にteaseがあります。まずは、teaserとteaseという2つの単語の意味や使い方から紹介します。
teaseの意味
最初に、teaseからみていきましょう。teaseを理解すればteaserの意味がよりよく分かります。teaseの読み方ですが、カタカナ語でティーズのように発音します。
【teaseは動詞】で、以下の意味があります。
いじめる・からかう
とぼける・もったいぶる
ねだる・せがむ
加えて、名詞としては「いじめ・からかい」だったり「ふざけてからかう人」から、異性に対して思わせぶりに振る舞って楽しむ人という意味まで含みます。
訳)彼女の体重のことでからかわないこと。
訳)からかわないでよ!
teaserの意味
次に、teaserです。teaser(ティザーまたはティーザー)は「いじめる人」、人を悩ます「難問」、スラングとして「男をじらす女」という意味を持つ名詞です。可算名詞ですので、2人以上・2つ以上の複数の場合はteasersと-sを付けましょう。
では、例文でteaserの使い方を確認します。
訳)彼女は以前は意地悪だったけれど、今は違います。
訳)この英語の質問、まさに難問だ。
teaseには「いじめる・からかう」など、teaserには「いじめる人・難問」といった意味があることが分かりました。
しかし、teaserはそれ以外の用途で様々な業界でも使われる表現です。次から紹介しましょう。
ティザー映像とは
teaserを使ったひとつ目の関連用語は「ティザー映像」です。ティザー映像の意味、英語表現をみていきます。
ティザー映像とは?
画面を観る視聴者を焦らす(じらす)動画を「ティザー」と呼びます。
ティザー映像は、あえて情報を断片的に出し、見る側の興味を引くのが目的です。このため、短くても新しい情報を含んだ期待感ある演出が重要です。これらはInstagram/TikTokなどのSNSやYoutubeに載り、特にSNSはその拡散効果により集客力が高くなります。
もうひとつティーザー・トレイラーと呼ばれる映像もあります。皆さんも映画・アニメ・ドキュメンタリーなどのコンテンツを配信するストリーミングサービスで「トレイラー」と聞いたり、実際に観たりすることがあるかもしれません。ティザー映像は宣伝用の予告動画です。もっと続きを見たいと思わせるのが狙いであり、多くの人はトレイラーを観るとかなりの確率で本編を楽しむことになるでしょう。
a teaserで「ティザー映像」
teaserで「ティザー映像」を表現します。
イギリスのTVシリーズに”24 Hours in A&E”があります。本物の病院を舞台に、人々の生命と健康を守るために奮闘するNHSの医師や看護師の懸命で献身的な仕事を追うというリアルライフな内容です。
例えば、A teaser for episode eight of ’24 Hours in A&E’のように使用し、本編を凝縮した短い内容(15~60秒)の動画を指すことになります。ちなみに、トレイラーの英語フレーズはteaser trailerです。
訳)24 Hours in A&E第8話のティザー映像で実際の番組を観たくなったの。水曜の夜が待ちきれないわ!
teaserの持つ「じらす」の意味が使われた表現ということが理解できますね。
ティザービジュアルとは?
次は「ティザービジュアル」の紹介になります。
アニメ好きの人であれば聞いたことがある言葉かもしれませんね。
ティザービジュアルとは?
アニメ作品では、ティザービジュアルが重要な役割を持っていると言われています。作品の発表やプロモーションの初期段階で使用され、作品に対する期待を喚起する点にあります。これまでティザーで説明した通り、ティザービジュアルも作品の全体像を明かさずに好奇心を煽ります。ここでも、teaserの「じらす」の意味が仕掛けとして反映されていることが分かります。
また、映画やゲームなどの紹介用画像のこともティザービジュアルで表現します。
新商品のプロモーションをする際、映像と音楽の効果とともに、情報を少しづつ小出しに公開します。一挙に情報を見せないことで、視聴者・消費者の関心と興味を惹きつける役割を持ちます。
ビジネスにおけるTeaser
実は、ビジネスシーンでもteaserが使用されます。ここでは、ティーザー広告といったマーケティング用語を紹介しましょう。
ティーザー広告とは?
ティーザー広告とは、マーケティングの一種であり、ウェブサイトやテレビなどで情報を断片的に提供することで、消費者の好奇心を駆り立てて購買に繋げる方法を言います。ここでもティーザーが持つ「焦らす」作戦が展開されます。また、ティーザーサイトと呼ばれ、新しいウェブサービスや製品の公開前に、ユーザーに興味を持ってもらうために作られるWebサイトやプレスリリースもあります。
teaser adで「ティーザー広告」
ティーザー広告を英語にするとteaser adという表現になります。新聞、テレビコマーシャル、他の広告媒体を通し、その目的は消費者の興味・関心を集める広告であることです。このやり方でも情報を小出しにしチラ見せがポイントとなります。例えばApple社、ボルボなど、国内外の有名企業でもteaser adを取り入れる例があります。
Cambridge dictionaryによると、teaser adの定義は以下になります。
訳)ティーザー広告とは、新製品についてほんの少しだけ情報を与えることで人々に新製品への興味を持ってもらい、後でさらに詳しい情報を提供することを目的とした広告です。
引用:Cambridge dictionary”teaser ad”
訳)ティーザー広告を見た後、新しいiPhoneを買ったんだ。
すべてを見せずに小出しで焦らし、消費者の想像力を掻き立てるといった広告の種類であり、確かに魅力を感じればもっと知りたいと考えるのは自然なことですね。そこをteaser(じらす)によってうまく表現されています。
韓国アイドルのTeaser
もし皆さんのなかで、K-POPや韓国アイドルのファンがいらしたら、teaser(ティザー)と聞いたことがあるかもしれません。最後に、韓国カムバに関係するteaserについて紹介しましょう。
韓国カムバの王道手法teaser
韓国カムバとはカムバック(韓国の発音はコンベック)からきており、活動を再開すること、また新曲や新しいアルバムを発表することを言います。日本と比べ、韓国ではオンとオフのシーズンがあり、活動する時期に来ることを韓国カムバという言葉で表現します。ファンにとっては待望のときが来るわけです。
このファンとの大切な時期直前、2週間ほど前から(時には数日前)teaserと呼ばれる映像や写真などがSNSなどに投稿されます。それを待っていたファンにとってはたまらない瞬間ですね!
訳)BTSのシングル“Butter”はYouTubeティーザー再生回数1億回に到達した最速の動画です。
BTSのティーザーを見たファンがシングル、アルバムやグッズを買ったり、コンサートのチケットを取得したいという流れになっていくのは自然なことでしょう。
まとめ
teaserの持つ「焦らす」が広告用語やマーケティング用語として用いられる面白い事例を紹介しました。この機会に、英語teaserを意識してみることをおすすめします。
【関連記事】