以前、友達に禁煙を促すことがありました。彼の健康を考えて、強く勧めたんですね。その勧めによって、彼はロンドン短期滞在中に完全にタバコをやめました。強い意志が素晴らしかったです。
さて、生活をしていれば、何かを促したり勧める場面がありますが、そんなときの英語は何になるのでしょう?

記事では、英語urgeの意味と使い方を紹介します。プレイベートでもビジネスでも使える表現を一つ増やしましょう。

urgeの意味

urgeの意味

urgeには動詞と名詞の意味がありますが、ほぼ動詞をメインに使われます。カタカナ語の発音はアージのように発音し、その語源は「しつこくせがむ」という意味のラテン語urgereに由来します。ここを踏まえて、次でurgeの意味を紹介しましょう。

urgeの意味

「しつこくせがむ」という意味の語源を持つurgeは「強く促す」「熱烈に勧める」という意味で使われています。そこからさらに「要請する」としても使用されます。
ただ促すのではなく強く、お勧めも熱心さを持ってする、このようなニュアンスがあることを押さえましょう。

また、真剣に繰り返して呼びかけたり、何かをするように強いる、せき立てる、のような意味もあり、積極的な意向が含まれる言葉だということです。

urgeとrecommend/encourageの違い

ここで、recommend(薦める・勧告する)とencourage(勧める・促す・仕向ける)という2つの動詞とurgeの違いを紹介します。

urgeはフォーマルに何かを強くrecommendする表現であること、urgeはencourageよりも強く何かをするように促し、それには緊急性が伴う英語であること、それらが異なる点です。このように見れば、urgeはやはり「強く促す」「熱烈に勧める」という強いレベルの「促し」だということに納得できるでしょう。

urgeの使い方

強いレベルで促すこと、熱心に勧めるときのurge、具体的にどう使うのか知りたくなってきたのではないでしょうか?
urgeの動詞活用は、urge-urged-urgedになります。

urge+人+toのパターン

urgeを使う際、urge+人+to doという典型的なパターンがあります。「人」に〜をするよう強く促すという意味です。
例えば、The boss urged him to contact the client.(上司は彼に顧客へ連絡するよう強く促した)です。促したのは「上司」、促されたのは「彼」です。このポイントを押さえ、さらに例文を紹介しましょう。

まずは、冒頭の日本文に戻り、urgeを使って英文にしてみます。

Aさん
I urged my friend to stop smoking.
訳)私は友人に喫煙をやめるよう、強く勧めました。

この例文の私は「ただ禁煙したほうがいいよ」というトーンではなく、彼の健康や置かれている状況を考え、もっと強くこの友達に禁煙をしてほしいという気持ちを持っています。何かを提案する場合にsuggestという単語がありますが、やはり強く勧めるにはurge、これがurgeの特徴であり、彼に強く促したというニュアンスになります。

Aさん
We urged her to go to the hospital to see her father.
訳)私たちは、彼女に病院へ行き、父親に会うように勧めた。

この英文も、事情があるなか、父親に会ったほうがいいと周りが「彼女(娘)」に真剣に呼びかけているイメージを持ってください。

Aさん
Can you urge mum to come here quickly? Nick seems to have had a nasty bite.
訳)お母さんに早くここに来るようにしてくれない?ニックがたちの悪い虫に刺されたようなの。

この例文のように、緊急性が伴うときにもurgeを使用します。

それ以外のurgeの使い方

urgeには、名詞で「衝動・本能」の意味もあります。それらの例文も簡単に紹介しましょう。

Aさん
My brother felt a sudden urge to smash the vase against the wall.
訳)弟は壁に花瓶を叩きつけたいという突然の衝動に駆られました。
Aさん
I can’t hold the urge to call my ex.
訳)元恋人に電話したい衝動を抑えられないんです。

また、urge to peeで「尿意」の意味になります。urgeの持つ本能のニュアンスからきているのでしょう。

urge – ビジネス

urge - ビジネス

ビジネスシーンにおいて、緊急性のあること、催促するときにurgeがよく使用されます。

ビジネスシーンのurge

クライアントやチーム内に何かを強く提案したり、熱心に勧めるurgeの特徴から、ビジネスで使われる例文を紹介しましょう。

Aさん
We need to urge the team to finish making the presentation.
訳)チームに、プレゼンを完成するよう促す必要があるぞ。
Aさん
Can you urge them to organise a meeting?
訳)ミーティングを開催するよう、彼らに働きかけてくれないか?

urgeで「催促する」

urgeはビジネスにおいて「催促する」の意味でも使われる言葉です。リマインドの日本語でもお馴染みのremindでもソフトに催促することができますが、urgeを使うことで強めの意味合いを相手に伝えます。

Aさん
I need to urge my boss to approve the document.
訳)上司にその書類を承認してもらうよう催促する必要があるんだ。
Aさん
He’s been urged to pay the September invoice.
訳)彼は、9月の請求書を支払うよう催促されました。

Urgeの意味 – スラング

urgeは強く勧めるという意味がありました。スラングとしても使われ、日本語の「推し」に近いニュアンスと考えと良いかもしれません。

スラングurge

Aさん
I urge you to watch the film Inside Out 2!
訳)映画Inside Out 2、ぜひ観て!
Aさん
My boyfriend urged me to open the present.
訳)彼は私にプレゼントを開けるよう強く勧めました。

どちらの例文も早く!というニュアンスが含まれていますね。これもurgeの持つ緊急性の意味合いから理解できませんか?

Urgentの意味

最後に、urgeに関連するurgentについても紹介します。
カタカナ語の読み方はアージェントのようにしましょう。

urgentの意味と使い方

urgentは物事が「緊急の・差し迫った」という意味の形容詞です。他にも、人または要求などが執拗であったり、しつこく迫るという意味もあります。urgent orderなら「緊急の注文」、urgent emailなら「緊急のメール」urgent businessで「急ぎの仕事」のように使います。

Aさん
It’s an urgent email. It’s about changing the practice time and venue for this Sunday, please read carefully.
訳)緊急メールです。今週日曜の練習時間と場所の変更について、注意してお読みください。
Aさん
She was in urgent need of money.
訳)彼女は緊急にお金が必要だった。

be動詞+in urgent need ofで「急を要して・〜を緊急に必要として・今すぐ必要としている」の意味になります。

urgeもurgentも、やはり緊急性のニュアンスを持つ単語だということが分かります。合わせて覚え、使えるようにしていきましょう。

まとめ

urgeは「強く促す」「熱烈に勧める」という意味を持ちます。recommendやencourageとの使い分けができれば、英語力がアップします。プライベートでもビジネスでも使えるurgeを皆さんの英語に追加しましょう。

【関連記事】