I’ll contact you via email.
突然ですが、外国人からこのようなメールが来たら、どういう意味でしょう?この英文を理解するキーワードは”via”です。viaを知ると、何かを通じて物事を行なうことを表現できるようになります。

そこでこの記事では、英語viaの意味と正しい使い方を解説しましょう。ビジネスにもプライベートにも使える便利な言葉を紹介します。

「経由する」を意味する英語via

「経由する」を意味する英語via

それでは、viaを使ったことのない方にも分かるように解説をしましょう。

viaは前置詞

in/on/with/fromなど、英語の前置詞はそれはそれは多くあり、英語学習者にとってはどう使い分けるかが肝心になります。前置詞とは名詞や代名詞の前におき、文中の他の内容との関係を表すための言葉です。

そして、viaも前置詞です。したがって、viaの後には必ず名詞・代名詞がくることをまず押さえましょう。冒頭の英文でもvia emailの形になっていました。

viaで「経由する」

viaは「経由する」「~を通って」の意味で使用されます。加えて「~によって・~を用いて」と派生した形でも使われます。経由とはあるところに行くのに、他の場所を通っていくことであったり、何かを行なうために中間の機関や手続きがあったりすることを言います。

ここで、冒頭の英文に戻ります。

I’ll contact you via email.

この文章には、私はあなたに連絡をしますが、それはメールでのやり取りになります、というニュアンスが含まれています。via emailというフレーズの意味は「メールによって・メールを用いて」ということであり、この人からは電話がかかってくることはほぼなく、メールを待っていれば良いということになりますね。

viaの発音

viaは日本人が苦手とする発音のひとつ”v”で始まる単語です。ここで、しっかりviaの発音をマスターしましょう。

viaの発音

viaの発音は、イギリス英語とアメリカ英語で少し異なります。

イギリス英語のvia
発音はváiə
カタカナ語の読み方はヴァイア

アメリカ英語のvia
発音はváiəまたはvíə
カタカナ語の読み方はヴァイアまたはヴィア

”v”があると”b”とは違う発音になるなと考える人は多いでしょう。実際にこの2つはまったく異なる音を持っています。”v”は前歯を下唇に当てて、息を吐きながら震えるような感じで音を出してみましょう。

VIAとthroughの違い

さて「~を通して」といえば、throughもありました。throughには「~を経由して」や「~を使って」というviaと同じ意味があります。そこで、VIAとthroughの違いを解説します。

VIA vs through

viaは、通信の手段や道筋について「特定の場所を通って」というニュアンスを含みます。海外へ手紙を郵送するときに”VIA AIR MAIL”と印刷されていたり自分で書くことがありますが、これは航空便によって送られる郵便物という意味になります。
一方、throughですが一方から他方へ移動する手段や方法を示すという物理的な移動の意味が強い単語です。

Aさん
Access to the station is via a narrow street.
訳)駅までは狭い道を通ってアクセスします。
Aさん
We walked through the park to get to the station.
訳)私たちは駅に行くのに、公園を通って歩きました。

なお、viaと同じ意味でby means ofというフレーズがあります。特に、技術的に何かを達成するために特定のルートを「通して」という意味を持ちます。The artist expressed his feelings by means of painting.(そのアーティストは絵画によって自分の感情を表現した)のように使います。

viaの例文

viaの例文

では、viaを使った例文をいろいろ紹介します。viaの使い方に慣れていきましょう。

viaの例文紹介

viaはどこか他の場所へアクセスする方法、または旅行の文脈で経由地を言うときによく使われる表現です。

Aさん
It’s easier to communicate via email than phone calls.
訳)電話よりもメールでのコミュニケーションのほうが簡単です。
Aさん
My son came back to the UK via Helsinki.
訳)息子がヘルシンキ経由でイギリスに戻ってきました。
Aさん
I was asked to submit my application via the online system.
訳)オンラインシステム経由で申請書を提出するよう求められました。
Aさん
The flight from London to Perth via Dubai might be an option for me. The direct flight is too expensive.
訳)ロンドンからドバイ経由でパースへのフライトが選択肢かな。直行便、高すぎ。
Aさん
I heard about the rumour of the shop closing down via Jane.
訳)その閉店の噂はジェーン経由で聞いたよ。
Aさん
Everyone exited via the fire door.
訳)全員が防火扉から脱出しました。

via – ビジネス

ある手段を通じて何かを行なうことを表すのがviaでした。そこで、ビジネスにおいてviaがどう使われているかについて解説しましょう。

ビジネスで使われるvia

ビジネスで使われるviaは何かを伝達、配信、またはアクセスする方法を示すために使用されます。「~を介して」という日本語に当たります。

Aさん
My colleague sent a message to the client via text message. He just wanted to say thank you.
訳)同僚がテキストメッセージで顧客にメッセージを送りました。感謝の気持ちを伝えたかったからです。
Aさん
All of the information was sent out via Facebook.
訳)すべての情報はFacebookを介して送信されました。
Aさん
I met Mr. Sinclaire via Mrs. Brooks.
訳)私はブルックスさんを介して、シンクレア氏と知り合いました。

「~を介して」ということでは、この例文のように人物と知り合いになるのに人を介するときにもvia ◯◯で表現できます。

VIAとby way ofの違い

by way ofというフレーズがあり「~を経由して」の意味を持ちます。最後に、VIAとby way ofの違いを比較しましょう。

“VIA” vs “by way of”

VIAとby way ofは同じ意味を持ちます。あえて言えば“by way of”のほうがVIAよりもフォーマルなイメージがあります。VIAが簡潔でよく使われる表現とも考えられます。しかし、どちらも旅などの途中で特定の場所を通過することを表します。

Aさん
I told my friend that I flew to Tokyo via Hong Kong.
訳)私は香港経由で東京に飛んだと友達に話したんだ。
Aさん
I reported to my boss that I flew to Tokyo by way of Hong Kong.
訳)私は香港経由で東京に飛んだことを上司に報告しました。

香港経由で東京に飛んだことは同じでも、話す相手でviaとby way ofを使い分けた例文になります。

まとめ

viaは「経由する」「~を通って」「~によって」などを意味する前置詞です。via emailはぜひ知っておきたいフレーズですし、英語学習者が海外に出るときのフライトの説明にもぜひviaで経由地を伝えられるようにしましょう。

【関連記事】