お子さんの英検準1級試験本番が目前に迫ると
「あと少し、何をすれば効果的なのか?」
「時間配分はこれで良いのか?」
と不安になる保護者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、すでに英検準1級の対策を進めてきたお子さんとその保護者向けに、試験直前のラストスパートをどう乗り切るかに焦点を当ててお伝えします。
英検準1級直前!本番1〜2週間前はどこに重点を置くべき?
英検準1級の試験直前は、新しいことを詰め込むよりも、今ある力を最大限に発揮できる準備をする時期です。
「まだ合格点に到達出来てないよぉ!」という受験者さんや保護者の方もいらっしゃると思いますが、ご安心ください。
本番直前に、今ある力を最大限発揮する準備ができるということは、点数をグッと伸ばすチャンスがまだあるということ。
具体的には以下の3点に絞って取り組むのがおすすめです。
- 時間内に解ききる練習(特にリーディングとライティング)
- 頻出テーマの復習(英作文・リスニングパート)
- ミス傾向の分析と補強(過去問の見直し)
一緒に過去問を見ながら「なぜ間違えたのか」「次はどうすればいいか」を確認するだけでも、本人の自信につながります。
学校のテストと違い、満点を目指さなくて良いので、「合格点に届かせるため、出来ることをする」意識で向かうと良いでしょう。
セクション別・時間配分と練習のコツ
英検準1級一次試験は時間との戦い。配点や難度を加味し、各セクションごとの目安時間と戦略を確認しておきましょう。
リーディング(90分)
- 単語&熟語問題(18問):8分
- 長文読解(約4題):35分(1題約9分)
- 英作文:30分(要約問題15分、自由英作文15分)
- リスニング先読み:8分
【ポイント】
英作文を後回しにするか先にやるかは、受験者本人であるお子さんの得意・不得意によって選ぶと良いでしょう。
書くのに時間がかかる場合は先に済ませるのも手です。
英検準1級ではリスニングが難所になることが多いので、リーディング問題を早めに終わらせてリスニング問題の先読みをする時間を設けておくと良いでしょう。
特に単語&熟語問題は、TOEICと違って文法問題は無く、純粋に「単語&熟語の意味を知っているかどうか」を問われます。意地悪なひっかけ問題もありません。
なので、大問1の単語&熟語問題は、悩み過ぎても正解がわかるわけではないのでサクサクと解いていくのが良いでしょう。
リスニング(約30分)
- パート1(会話文):10分
- パート2(説明文):10分
- パート3(リアルライフ形式):10分
【ポイント】
リスニング問題は、音声と共に進行していくのでリーディングほど時間配分に気を使うことはありませんね。
前項の「リーディング」でお伝えした通り、リーディングを少し早く終わらせてリスニング問題の問題文や選択肢を先読みしておくと、事前に集中して聞くべきポイントがわかるので正解率がグッと上がりますよ。
直前にやっておくと効果的な3つの対策
ここからは、英検準1級受験直前にやっておくと効果的な3つの対策についてお伝えします。
時間を測って過去問演習
英検準1級の過去問を、実際の試験時間に合わせて解くことで、本番を想定した「時間感覚」が身につきます。
例えば、以下のような視点で解いてみると良いでしょう。
- 時間を気にせず全問を解いたら、何分かかるのか。何分オーバーするのか。
- 各大問ごとに、何分かけているのか
- 時間内に解ききるには、何に気をつけたら良いのか
時間を測って「現状の把握」をして、時間内に合格点を取るにはどうしたら良いのか戦略建てられるようにするということですね。
英作文テンプレートの再確認
英検準1級の英作文によく出るテーマ(教育・テクノロジー・環境など)について、「自分なりの意見+理由2つ」の流れで即座に書けるか確認をしておきましょう。
英作文のテーマや意見の書き方は、英検準1級の公式ホームページにある過去問から、テーマと模範解答を見ることができます。
また市販で売られている英検準1級の過去問題集や、英作文に特化した問題集を使うことで、集中して数多くのパターンやフレーズを学ぶことができますよ。
リスニング音読&シャドーイング
本番直前は「英語耳」をキープすることも重要。問題形式にこだわらず、聞き取った英文を音読するだけでも効果大です。
特に、LとRや、SとTHの発音の違いを、自分で口にすることで、より敏感に聞き分けがしやすくなります。
それに加えて、英検準1級のリスニング本文を音読することで、よく使われるフレーズや話の流れの傾向を掴むこともできるので一石二鳥だと言えるでしょう。
またリスニング本文を音読することで、「読み上げるスピードで、文の頭から英語の順番で理解していく力」が養われるメリットもあります。
慣れてきたら、リスニング音声を聞きながら、聞いた英語を後を追って発音していく「シャドーイング」をすれば、さらに力がついて来ますよ。
保護者ができるサポート:メンタル面も含めて
英検準1級の受験がお子さんにとって大切であればあるほど、周りが思う以上に負担になってしまうもの。
ここでは保護者ができるサポートをお伝えします。
タイマー係になる
受験者であるお子さんは問題に意識を集中させたいもの。
お子さんが集中して過去問演習に取り組んでいる間、保護者がタイマーを操作したり、「今10分」や「あと10分」といった感じで声をかけると、お子さんは解答に集中しながら、経過時間や残り時間を意識することができます。
模範解答を一緒に音読する
特に英作文の模範解答を一緒に音読すると、自然な表現に慣れるだけでなく、「親も一緒に頑張ってくれてる」という心の支えにもなります。
また音読する機会が増えることで、「トピックに対する理想的な回答と、理由付けの仕方」に馴染みやすくなります。
ポジティブな声かけを
試験本番が近づくと、受験者であるお子さんは緊張してしまうもの。
そんな時こそ、何気ない日常の中で行われるポジティブな言葉の声かけが励みになります。
例えば「ここまで頑張ったんだから、あとは自信持って行けば大丈夫だよ」といった感じで、これまでの努力を肯定する言葉が効果的です。
試験当日のポイントと声かけ例
試験当日は、これまでの勉強内容を発揮しようとするあまり、いつも通りのこともままならないもの。
今これを書いている筆者も、TOEIC当日に身分証明書を忘れて受験できなかった経験があります。
保護者としては、受験者本人であるお子さんをサポートしたいところですね。
特に、以下の点からサポートしてあげると、お子さんは助かります。
- 持ち物確認:受験票、鉛筆・消しゴム、時計(スマートウォッチ不可)、飲み物、軽食
- 会場までのルート・到着時間の再確認
お子さんが試験に集中できるよう、細かい点でサポートしてあげましょう。
まとめ
この記事では、英検準1級の直前対策について、以下の点からお伝えしました。
- 本番直前は、新しい知識の詰め込みよりも、既存の力を「時間内で出し切る」練習が大切
- リーディングは、語彙・長文・英作文・リスニング先読みにしっかり時間を割り振る
- 英作文はテンプレートや頻出テーマに慣れておくと安心
- リスニング対策には音読・シャドーイングが効果的
- 保護者はタイマー係や音読の相手になって学習をサポート
- 本番当日は、持ち物や到着時間の確認と、ポジティブな声かけで安心感を与える
英検準1級の直前期は、焦って新しい知識を入れるよりも、「これまでの対策を本番で発揮できる状態に整える」ことが大切です。
保護者の温かいサポートは、お子さんの実力を引き出す大きな助けになります。
ぜひ一緒に「ラストスパート」を乗り切って、試験当日を迎えましょう。
この記事でお伝えした内容が、お子さんの英検準1級合格に貢献できれば幸いです。