10月31日といえば「ハロウィン」ですよね。

日本にもすっかり定着したイベントとなっており、毎年10月末には仮装している人を街中で見かけるでしょう。

日本のハロウィンのイメージといえば、「仮装を楽しむ日」「子どもにお菓子をあげる日」といった印象が強いですが、そもそもハロウィンがなぜ誕生したのか、「Trick or Treat」は何を意味しているのか知らない方も多いでしょう。

そこで今回は「Trick or Treat」の意味やハロウィンで仮装をする理由などを解説していきます。
ハロウィンで使える英語表現についても解説していきます。

「Trick or Treat」の意味

ハロウィンといえば「Trick or Treat」が合言葉ですよね。「Trick or Treat」と言われたら、お菓子をあげると認識している方も多いでしょう。

ここでは「Trick or Treat」の意味を解説していきます。

「Trick or Treat」は言葉が省略されている

まず「Trick or Treat」は言葉が省略されているのをご存じでしょうか。

本来のフレーズを表記すると「Treat me or I’ll trick you.」になります。

Aさん
Treat me or I’ll trick you.
わたしにtreatして、さもないとわたしはあなたをtrickするぞ

treatとtrickの意味は後ほど詳しく解説しますが、「Treat me or I’ll trick you.」が省略されて「Trick or Treat」となっているのです。

ちなみにtreatとtrickが入れ替えられているのは、ネイティブが発音しやすいからだと言われています。たしかに「Treat or Trick」よりも「Trick or Treat」の方が言いやすいですよね。

「treat」の意味

では「Trick or Treat」に出てくるtreatの意味を解説していきます。

treatは幅広い意味で使われる言葉ですが、「良くない状態を工夫して良くする」というコアイメージがあります。

treatは日本語で「待遇する」「施しをする」などの意味があり、意味が派生してハロウィンでは「お菓子をあげる」という意味になるのです。

「trick」の意味

次にtrickの意味を解説していきます。

trickのコアイメージが「目的をもってだます」です。たとえば「お金を奪うことを目的にだます」シーンでtrickが使われます。

日本語でも「マジックで使ったトリックは~」「犯行に使われたトリックは~」などの表現に使われますが、いずれも「何か目的ももって“だます”」というニュアンスが伝わるでしょう。

ただ、ハロウィンで使われるtrickは「いたずら」という意味になっており、「目的をもってだます」からは少し意味はズレているといえます。

ハロウィンで仮装する理由

ハロウィンで仮装する理由

ハロウィンの醍醐味ともいえる仮装。
日本でも凝った仮装をした人が、毎年ニュースでインタビューされているのを見かけますよね。では、そもそもなぜ仮装するようになったのでしょうか。

ハロウィンはヨーロッパの古代ケルト民族の宗教的なお祭りが発祥です。古代ケルト民族では10月31日が現在の大晦日にあたり、1年の終わりに先祖の霊があの世からこの世に帰ってくると考えられていました。

その際、よい霊だけでなく悪霊も一緒に帰ってくると考えられており、仮装で悪霊を驚かすことで悪霊を退散させようとしたのです。

20世紀の半ばごろになると、仮装をすることで「悪霊と同じ格好なら悪さをされない」とも考えられるようになったとされています。

ハロウィンで見かけるかぼちゃのお化けは何?

ハロウィンで見かけるかぼちゃのお化けは何?

ハロウィンでよく見かける「かぼちゃの提灯」について解説します。

かぼちゃの堤灯は英語で「Jack-o’-Lantern(ジャック・オー・ランタン)」と言います。「Jack-o’-Lantern」はかぼちゃに不気味な顔が彫られ、中にろうそくが入れられていますよね。

現在ではかぼちゃが定着していますが、昔は古代ケルト民族の身近な農作物であったカブが使われていました。「Jack-o’-Lantern」を置くことで悪い霊を追い払い、良い霊を呼び寄せる意味合いが込められています。

「Jack-o’-Lantern」という名称になったのは諸説あり、ひとつは「Jack」という男性の物語が由来になっているとされています。

悪いことばかりをしていたジャックは、「死んでも地獄に落ちない」という契約を悪魔と結びます。ジャックは死後、悪魔との契約により地獄には行かなかったものの、悪いことばかりをしていたため、天国にも行けなくなってしまいます。そして、行き場を失ってしまったジャックの魂は「Jack-o’-Lantern」となってずっと行き場を探してさまよっていると考えられています。

「Trick or Treat」に対する返答は英語で何て言う?

「Trick or Treat」に対する返答は英語で何て言う?

「Trick or Treat」の意味やハロウィンで仮装をする理由を詳しく知れたでしょうか。

では、実際に「Trick or Treat」を子どもに言われたら何と返すのかをチェックしていきましょう。

Happy Halloween!

まずは定番の返し方から紹介します。

Aさん
Trick or Treat!
お菓子をくれないといたずらするよ!
Bさん
Happy Halloween!
ハロウィンを楽しんでね!

「Happy Halloween」はさまざまなシチュエーションに対応できる言葉で、返す言葉が思い浮かばなければこの言葉を使いましょう。

Here you are!

次にお菓子を渡すときに便利なフレーズを紹介します。

Aさん
Trick or Treat!
お菓子をくれないといたずらするよ!
Bさん
Happy Halloween! Here you are!
ハロウィンを楽しんでね!はいどうぞ!(お菓子を渡す)

「Here you are」はモノを渡すときに「はいどうぞ」という意味で使われるフレーズですよね。先ほど紹介した「Happy Halloween」と組み合わせてお菓子を渡すときに言うとスムーズなコミュニケーションが取れます。

Oh, you’re so scary!

相手を喜ばせたいときに使えるのは「Oh, you’re so scary!」です。

Aさん
Trick or Treat!
お菓子をくれないといたずらするよ!
Bさん
Happy Halloween! Oh, you’re so scary!
ハロウィンを楽しんでね!わあ、怖い!

子どもはお化けの仮装をしてやってくるので、「怖いね」と伝えてあげると喜ばれます。怖い仮装をしているので「かわいい」よりも「怖い」が褒め言葉になりますよ。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「Trick or Treat」の意味やハロウィンで仮装をする理由について解説しました。

日本でもイベントとして定着しているハロウィンは、長い年月を経て今のハロウィンになっているのですね。

また、「Trick or Treat」と言われたときの返答も活用していきましょう。ぜひ今回の記事を参考に素敵なハロウィンを過ごしてみてくださいね!