「議題の次の項目に進みましょう」
「今日の会議はスムーズに進行しました」

目標達成のために何かを進めたり続けて前進するときの英語がproceedです。TOEICの頻出単語でもありますが、どのように使うのか明確でしょうか?

この記事では、計画的に物事を進めるときの英語proceedについて、その意味や使い方を紹介しましょう。

proceedの意味と使い方

proceedの意味と使い方

さっそく、覚えると便利なproceedについて、その意味と正しい使い方をみていきます。proceedの発音は、カタカナ語でプロシードのようにします。

proceedの意味と語源

proceedは動詞であり、動作や行動を「進める」「続ける」といった意味をメインで持ちます。proceedは前に行く→進むというコアイメージを持ち、比較的フォーマルな表現となります。このため、ビジネスの場面でもよく使われます。例えば、進むという意味から訴訟プロセスを進める→訴訟を起こす、法的手続きが進むという意味でも使用されます。

proceedの語源ですが、フランス語preceder(先行する)が「前を行く」の意味を持つラテン語procedoになっていきました。これは、pro(前に)とcedo(進む)の組み合わせの言葉であることでもニュアンスがつかめます。

proceedの使い方

proceedの使い方を「進める・前進する」と「続ける・続行する」に分けて、例文を紹介しましょう。
なお、proceedの動詞活用はproceed-proceeded-proceededになります。

「進める・前進する」のproceed

Aさん
Let’s proceed to the next item on the agenda.
訳)議題の次の項目に進みましょう。

「進む」の英語はいろいろあり、口語でカジュアルに言いたい場合は「先へ進む・進める」や新しい話題や次の議題に「進む」の意味を持つmove onも覚えるとよいでしょう。

Aさん
We’re pleased that the meeting with the client today proceeded smoothly.
訳)本日のクライアントとの会議がスムーズに進行したことを嬉しく思います。

この2つの例文のように、仕事の場面で物事を進めたり、プロジェクトなどが進行することをproceedが表現します。

「続ける・続行する」のproceed

Aさん
The company has decided to proceed with the plan.
訳)同社は、その計画を続行することを決定した。
Aさん
We couldn’t proceed the project.
訳)プロジェクトを続行することができなかった。

名詞のproceeding

proceedの現在分詞形はproceeding(プロシーディング)です。
しかし、ここではproceedの名詞形であるproceedingについてみていきましょう。

名詞proceedingの意味と使い方

proceedingは以下の意味を持つ名詞です。
手順・手続き・進行
訴訟手続き
事態の推移
議事録・会議記録

ちなみに、議事録はminutesのほうが通常の企業で行なわれる会議の議事録として馴染みがあるかもしれませんね。対してproceedingは法的な会議または裁判所の審理のための文書を指します。

Aさん
I wonder what is the best way of proceeding. We have to sort out this issue.
訳)どのように進行させるのがベストなんだろう。この問題を解決しなければならない。
Aさん
It comes at the end of the legal proceedings.
訳)法的手続きの終盤に差し掛かった。

例文のように、proceedingもやはり法律用語を含め、進行中の物事を表しています。

proceed withとproceed toの違い

proceed withとproceed toの違い

さて、proceedのおもな使い方にはproceed withとproceed toがあります。proceedは動詞でも自動詞の意味のみ持っているため、前置詞withまたはtoを伴って使用されることが多くなるんですね。自動詞はすぐ後に名詞を置くことができないからです。

proceed withとproceed toの違い

ここで、2つのフレーズproceed withとproceed toの違いをはっきりさせましょう。

proceed withで「〜を続ける・推進する」

まず、proceed withです。proceed withの後には名詞を持ってくることができます。その上で「~を続ける・推進する」という意味の英文を作ります。

Aさん
We didn’t proceed with the argument.
訳)私たちは議論を続けなかった。

withの後には名詞the argument(議論・討論・口げんか)を持ってきています。proceed withを使えば、proceed with the business/proceed with a meeting/proceed with a planなど応用して英文を作成することができます。

proceed toで「〜へ進む・次に〜する」

次にproceed toですが、皆さんがもう考えたようにtoの後ろには動詞を持ってきます。ところが、動詞だけでなく名詞を加えるパターンもあります。

Aさん
They’ll proceed to build another new building in the city.
訳)彼らは市内にもうひとつの新しい建物を建設する予定です。

この例文はto+動詞のパターンで、次に〜をするという意味のproceedを使っています。

Aさん
She will proceed to the checkout at the restaurant.
訳)彼女はレストランでレジに進みます。
Aさん
Passengers for Tokyo should proceed to gate 22.
訳)東京行きの乗客は、22番ゲートへお進みください。

こちらはto+名詞(レストラン/22番ゲート)ですね。「〜へ進む」の意味でproceedが使われています。

please proceed with itの意味

ここでは、ビジネスで使えるフレーズplease proceed with itを紹介します。

please proceed with it

please proceed with itで日本語の「そのまま進めてください」を意味します。itには他の単語を置き換えることができます。会議など対面で、またはメールでも使える表現です。

Aさん
We can see we can work together, so please proceed with it.
訳)協力して取り組めることが分かりましたので、ぜひ進めてください。

withの後ろには名詞を持ってくるルールも再度確認してくださいね。

please proceed accordinglyの意味

さらにもうひとつ、覚えておくとビジネスシーンで便利なフレーズを紹介しましょう。それが「それに応じて進めてください。」という表現です。

please proceed accordingly

please proceed accordinglyというフレーズは、日本語にすると「それに応じて進めてください。」を表します。
accordinglyは、状況に応じて「適切に」、また「それに応じて・基づいて」といった意味を持ちます。したがって、「それに応じて進めてください。」になるのです。

Please proceed accordingly.で相手へ依頼する形になりますので、Could you please proceed accordingly?で「それに応じて進めてくださいますか?」とすることもできるでしょう。

まとめ

proceedは動詞であり、動作や行動を「進める」「続ける」といった意味を持ちます。行動を進行させたり、ある方向へ進むときに覚えると便利な単語です。フォーマルな表現ですので、仕事で英語を使う環境にいる人はぜひproceedを使えるようにしましょう。

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