「あの会社はサービスのレスポンスが早くて助かるよ。」

「今日のプレゼン、聞き手のレスポンスがすごく良かったね。」

上の例文のように、ビジネスシーンで「レスポンス」という言葉をよく耳にしますよね。

ビジネスシーンでの「レスポンス」には独特なニュアンスがあります。

また、「レスポンス」の元となっている英語の”response”は本来どんな意味なのでしょうか?

この記事では、ビジネスシーンで使われる「レスポンス」の意味と、英語の”response”の使い方を紹介します。

ビジネスシーンでの「レスポンス」の意味と使い方

ビジネスシーンでの「レスポンス」の意味と使い方

ビジネスシーンで「レスポンス」は、主に以下のように使われます。

  • レスポンスが早いor遅い
  • レスポンスが良いor悪い

順番に見ていきましょう。

レスポンスが早いor遅い

ビジネスシーンで使われる「レスポンス」の代表的な例として「レスポンスが早い」や「レスポンスが遅い」が挙げられます。

ビジネスシーンで使われる「レスポンスが早い」や「レスポンスが遅い」は、主に「対応が早い」や「対応が遅い」の意味で使われることが多いです。

言葉で「こうです」と説明するよりも、実際に使われるシチュエーションを想像すると、よりイメージがつきやすいでしょう。

そこで、わかりやすく例を挙げてみます。ちょっと想像してみてください。

筆者は以前、大型の工業機械を販売&アフターサービスをする商社に営業担当として勤めていました。

その際、自社から販売した機械に不具合が出た時に、素早く「対応」する必要があります。

なぜなら、工業機械を販売する相手は工場運営をしており、機械による生産が止まると、その分だけ不利益に直結するからです。

ですから、自社が販売した工業機械に不具合が出たら、「自分がどれだけ迅速に動いたか」が、お客さんの利益と不利益に直結するわけです。

お客さんから不具合の報告を受けた時、いち早く状況を分析して、担当部署に連絡し、すぐに現場に向かって問題を解決できれば、お客さんから「レスポンスが早くて助かるよ!」と言って頂けますね。

対して、不具合の報告を受けてから、担当部署への連絡や現場に向かうまでのプロセスに時間がかかったり、お客さんへの連絡が遅くなった場合には「レスポンスが遅くて困るよ!」と指摘されて、会社の信用が下がるわけです。

工業製品に限らず、例えばパソコンメーカーでも、不具合や故障に対して、対応や報告が早ければ「レスポンスが早い」になりますし、遅ければ「レスポンスが遅い」となります。

以上のように、ビジネスシーンで使われる「レスポンスが早い」や「レスポンスが遅い」は、「対応が早い」や「対応が遅い」の意味で使われることが多いです。

レスポンスが良いor悪い

ビジネスシーンで使われる「レスポンス」として、「レスポンスが良い」や「レスポンスが悪い」という使い方もします。

ビジネスシーンで使われる「レスポンスが良い」や「レスポンスが悪い」は、「反応」「感触」が良いor悪いの意味で使われることが多いです。

ビジネスシーンでの「レスポンス」が意味する「反応」や「感触」は、誰かに何かを紹介したり、説得したりする場面で登場します。

例えば、営業などで自社の商品を紹介した時に、相手からの「感触」が良かった場合に

「今日の営業は、お客さんからのレスポンスが良かったな」という使い方をしたり、逆にお客さんからの「感触」が良くなかった場合

Aさん
今回はお客さんのレスポンス悪かったな…

という使い方をします。

他にも、社内や社外向けに行われる「プレゼンテーション」で、聴衆(聞き手)からの質問に上手に受け答えができ、相手が納得した様子を見て

Aさん
今日のプレゼンはレスポンスが良かったな

であったり、逆に聞き手が首をかしげていたりしたら

Aさん
今日のプレゼンはレスポンスが悪かったな

という使い方をします。

営業やプレゼンテーションに限らず、社内での稟議にて、上司の反応が良ければ「レスポンスが良い」、稟議の内容に難色を示すようであれば「レスポンスが悪い」という使われ方をします。

以上のように、ビジネスシーンで使われる「レスポンスが良い」や「レスポンスが悪い」は、「反応」や「感触」を意味して使われることが多いと言えますね。

英語の”response”の意味と使い方は?

英語の”response”の意味と使い方は?

前項でビジネスシーンの「レスポンス」の意味をお伝えしました。

それでは、本来の英語である”response”はどんな意味で使われるのでしょうか?

順番に見ていきましょう。

英語の”response”は、カタカナ英語の「レスポンス」と重なる部分も多い

英語の”response”も、前項でお伝えしたビジネスシーンの「レスポンス」と重なる部分が多いです。

ビジネスシーンでの「対応」や「反応」、「感触」などを指して、英語でも”response”と表現します。

カタカナ英語の「レスポンス」と、英語の”response”が重なる部分も多いことを踏まえて、英語の”response”のニュアンスや使い方を見ていきましょう。

英語の”response”の意味とニュアンス

英語の”response”は、「応答」「返答」「反応」といった意味で使われます。

”response”は名詞の形ですが、もとは”respond”という「返答する」「応答する」「反応する」の意味の動詞から来ています。

”response”や”respond”は、同じく「答える」を意味する英語表現の”answer”(アンサー)が、よりフォーマルな響きになってビジネスシーンで使いやすくなったようなイメージです。

英語の”response”は上述したビジネスシーンの「レスポンス」の意味の他にも、例えば

Aさん
I sent an email, but I haven’t received a response yet.
訳)メールを送ったのですが、まだ返答をもらっていません。

上のようにビジネスメールでの「返答」や「返信」での意味で使われたり、また

Aさん
The system’s response time is very fast.
訳)システムの応答時間は非常に速い。

のように、機械やソフトウェアの反応速度に対して使うこともできます。

また医療分野などでの生物的な反応(以下の例文)

Aさん
The patient’s response to the medication was positive.
訳)投薬に対して患者の反応は良好だった。

感情や表情を指しての反応

Aさん
Her response to the news was shock and disbelief.
訳)ニュースに対して彼女はショックを受けた反応を見せて、「信じられない」といった感じでした。

企業や公的機関などに対しての、質疑に対しての反応

Aさん
The official response to the inquiry was detailed and comprehensive.
訳)その問い合わせに対する公式な反応は詳細でまとまったものでした。

社会問題などに対しての、集団やグループの反応

Aさん
The community’s response to the charity event was very supportive.
訳)チャリティーイベントに対する地域の反応は非常に支持されたものでした。

以上のような使い方で、英語の”response”は「反応」を意味して使われるわけですね。

まとめ

この記事では、ビジネスシーンでも使われる「レスポンス」について、日本のカタカナ英語と英語の”response”の両面から意味と使われ方をお伝えしました。

ここまでお読みのあなたは、ビジネスシーンでの「レスポンス」の使い方、そして英語での”response”の使い方のどちらも、適切に使い分けができるようになっているでしょう。

この記事でお伝えした内容が、あなたのお役に立てば幸いです。

【関連記事】