「英検5級はどのくらいのレベル?」
「5級は小学生には難しい?」
このようなお悩みを抱えていませんか?
英検の受験を検討されている保護者のみなさんにとって、初めての英検は、知らないこと、わからないことが多くとても不安ですよね。
「英語」の試験というだけで、さらにハードルが高く感じてしまう方もいるのではないでしょうか。
英検5級は英語学習の初歩を確認するための試験で、小学校高学年から中学生が主な受験者です。試験はリスニングと筆記の二部構成で、基本的な単語や簡単な会話が中心となります。対策としては、日常的な英語の単語やフレーズを覚えることが重要です。例えば、家族や学校についての短い会話を練習すると良いでしょう。また、過去問を活用することで出題傾向を把握し、効率的に準備できます。リスニングでは、英語の音声をしっかり聞き取る練習を繰り返し行うことが成功への鍵です。最終的に、英語に触れる時間を増やし、リラックスして試験に臨むことが大切です。
今回は、英検を受験しようかなと検討されている保護者の方へ向けて、5級のレベル、合格率と合格点、試験内容、対策法を解説していきます。
英検5級の概要と試験内容

英検5級は、初めて英語を学ぶ小学生や中学生を主な対象とした試験で、英語の基礎的な力を測ることを目的としています。試験は、リーディングとリスニングの2つのセクションで構成され、文法や語彙の理解度、簡単な会話の聞き取り力を評価します。
リーディングでは、基本的な単語や短い文章の意味を理解する力が求められます。一方、リスニングでは、日常的な会話を聞き取る能力が試されます。具体的には、1分程度の短い会話や指示を聞き、それに対する質問に答える形式です。勉強方法としては、基本的な単語やフレーズを反復練習することが効果的です。また、過去問題を解くことで試験の形式に慣れておくことも重要です。英語を楽しみながら学ぶ姿勢が、試験成功の鍵となります。
英検5級の試験レベル
英検は、5級から1級まで8つの級があり、身の回りのことを話題にした日常会話から、教養を深める社会的な題材まで、実際に英語を使用する場面を想定して出題されています。
5級は、中学初級レベルの英語力とされており、英語学習初心者や最初の受験に適した級です。このレベルでは、日常的な単語や基本的なフレーズを理解し、簡単な会話ができることを目指します。具体的には、”Hello”や”Goodbye”といった挨拶、”What is your name?”のような基本的な質問に対する理解が求められます。
英検の公式ホームページでも、「英語を習い始めた方の最初の目標」と書かれていて、英語の基礎固めとして有効であることがわかります。
英語を習い始めた方の最初の目標。家族のこと、趣味やスポーツなど、身近な話題が出題され、英語の基礎固めに最適です。
基礎力の定着が目標とされている5級では、以下のような能力が求められます。
- 日常的な話題について、初歩的な語句を用いた短い話や文章を理解できる
- 必要な情報を得たり、自分の関心のある事柄を初歩的な語句を用いて簡単に伝えたりできる
- 合格に必要な語数は、約300〜600語程度
英検5級の問題構成
試験内容はリスニングとリーディングに分かれ、リスニングでは英語の音声を聞いて設問に答える能力が試されます。リーディングでは、簡単な英文を読んでその内容を把握する力が問われます。試験に備えるためには、教科書やワークブックを使って基本的な語彙と文法をしっかりと身につけることが重要です。特に、過去問題を活用して試験形式に慣れておくことが効果的です。
リーディングセクションでは、約30分間で、主に簡単な単語や文法、短文の読解問題が出題されます。具体的には、選択肢から適切な単語を選んで文章を完成させたり、短い文章を読んでその内容についての質問に答えたりします。試験に慣れるためには、過去問題を使って実際の試験形式に触れておくことが大切です。また、日常から英語を聞く習慣をつけることで、リスニング力の向上が期待できます。これらを踏まえ、試験に臨む準備を整えましょう。
リスニングセクションでは、約20分間の音声を聞き取り、その内容を理解する能力が試されます。ここでは、短い会話や指示文を聞いて、その内容に関連する質問に答えます。
合否は、リーディングとリスニングの一次試験による判定となります。
任意で録音形式のスピーキングテストも受験できますが、合否結果に影響はありません。
今後、上の級を受験する予定であれば、受けておくのがおすすめですよ。
英検5級の出題傾向
近年の英検5級の出題傾向は、どんな感じなのでしょうか。近年の英検5級の出題傾向を見てみましょう。
リーディング
| 大問1 | 短文の空所補充 | 15問 |
| 大問2 | 会話文の空所補充 | 5問 |
| 大問3 | 語句の並べ替え | 5問 |
まず、大問1 短文の空所補充における出題傾向を紹介します。2025年度の第1回、第2回では、(13)~(15)の3問で文法問題が出題されていました。それ以前にも、大問1の最後の3問では、文法問題が出題される傾向があります。この3問で出題される文法問題は、助動詞の後の動詞は原形、代名詞、三人称単数主語の一般動詞の否定文やが疑問文に関する問題が多いです。
大問2では、What、Where、When などの疑問詞を使った疑問文の答え方、Let’s ~の答え方に関する問題がよく出題されています。
大問3の語句の並び替えでは、肯定文の問題が3問、疑問文が2問ぐらい出題される傾向があります。肯定文の場合、主語が何かを考えて、主語+動詞+補語や主語+動詞+目的語などの文章を作ります。
疑問文の場合、be 動詞を使っている現在形の文なら、be動詞 + 主語 + 補語? という語順になり、一般動詞を使う文なら、you や they が主語の現在形の文なら Do you / they + 動詞の原形 …?となり、三人称単数が主語の現在形の文の場合、he や she が主語になり、Does he / she + 動詞の原形 … ?となります。
リスニング
| 第1部 | 会話の応答文選択(イラスト付き) | 10問 |
| 第2部 | 会話の内容に一致選択 | 5問 |
| 第3部 | イラストの内容一致選択 | 10問 |
第1部は場面設定を分かりやすくするイラストが付いていて、質問に続く自然な答えを選びます。
第2部は短い男女の会話文を聞き、5W1Hの質問に答える文を選びます。
第3部は、短い英文が3つ読まれるので、問題文のイラストを説明している英文を1つ選びます。
小学校でも英語リスニングが授業で採り入れられていて、子どもたちは慣れていますし、5級のリスニングは、あまり難しくないです。
英検5級の合格基準と難易度
英検5級は、英語学習の初級者向けに設計された試験であり、合格基準は基礎的な英語の理解力を示すことにあります。具体的には、簡単な語彙や基本的な文法を理解し、日常会話で使われる表現を聞き取る能力が求められます。試験の難易度は比較的低く、英語学習を始めたばかりの小学生や中学生でも合格が可能です。例えば、単語の意味を理解し、簡単な文章を作る練習を積むことで、試験に必要なスキルを習得できます。
実践的なポイントとしては、過去問題を多く解き、出題傾向を把握することが重要です。さらに、英検公式のテキストを活用することで、効率的に学習を進めることができます。これらを踏まえて、英検5級に挑戦することは、英語学習のモチベーションを高める第一歩となります。
英検5級の合格率
英検5級は英語の基礎を確認するための試験であり、難易度は比較的低いとされています。小学生から中学生を対象にしているため、基本的な単語や簡単な文法が中心です。合格率は非常に高く、80%以上の受験者が合格していることから、しっかりと準備をすれば合格しやすい試験といえるでしょう。
具体的には、過去問を繰り返し解くことや、リスニングの練習を通じて語彙を増やすことが有効です。また、試験直前には模擬試験を利用して時間配分や問題形式に慣れることが重要です。英検5級の合格を目指す場合、基礎を固めることに集中し、計画的に学習を進めることが成功への鍵となります。
2016年度から、合格基準に「英検CSEスコア」が導入されたことで、合格スコアに達したかどうかによって合否が判定されるようになりました。
これまでは、問題の合計正答数が合否を分けていましたが、現在はリーディングもリスニングも、それぞれ均一に合格スコアを満たさないと合格できなくなっています。
「読む」「聞く」の技能をバランスよく正答することが必要になったので、基礎の5級といえど、10年前と比べると難しくなったともいえるでしょう。
英検5級の合格点

英検5級の合格点は、850点満点中419点です。
これはリーディングとリスニングの合計CSEスコアで、それぞれ満点は425点なので、6割程度の正答率が合格の目安となります。
英検CSEスコアによる合否判定は、級ごとに合格基準スコアが固定されています。
どの級においても、測定する技能をバランス良く正答することが重要で、5級ではリーディングとリスニングどちらも6割以上正答できていて合格となります。
各級の満点スコア
5級 4級 3級 準2級 準2級プラス 2級 準1級 1級 425 500 550 600 625 650 750 850
各級の合格基準スコア
級 一次試験
合格基準スコア二次試験・スピーキングテスト 合格基準スコア
5級 419 266 4級 622 324 3級 1103 353 準2級 1322 406 準2級プラス 1402 427 2級 1520 460 準1級 1792 512 1級 2028 602
英検5級の難易度
英検5級は、英語学習の初歩を評価するための試験であり、小学生にとっても決して手が届かないレベルではありません。基本的な単語や簡単なフレーズが中心であり、身の回りの事物について理解し、表現できる力が求められます。例えば、「これは何ですか?」や「あなたの名前は何ですか?」といった質問に答えることができる程度です。
基礎がしっかり定着していれば、小学生でも合格が目指せる試験です。
具体的には、日常生活の中でよく使われる単語を覚えることが重要です。例えば、食べ物や動物、学校関連の単語など、身近なテーマから始めると良いでしょう。また、簡単な会話文を音読し、聞く力と話す力をバランスよく伸ばすことも大切です。
実践的な対策として、模擬試験を利用したり、家庭での英語の時間を設けることで、試験本番に向けた準備を進めることができます。これにより、小学生でも無理なく英検5級にチャレンジできるでしょう。
英検5級合格に必要とされる語数は、約300〜600語程度で、日常的なコミュニケーションで求められる基本的な単語がほとんどです。
- 代名詞
I(わたし)、you(あなた)、he(彼)、she(彼女)など - 名詞
曜日、月、天気、色、時刻、食べ物、スポーツ、国など - 動詞
run(走る)、write(書く)、make(作る)、look(見る)、give(あげる)など - 助動詞・疑問詞
can(できる)、what(何) when(いつ)、 where(どこ)、 how(どのように)など
英語の基礎が出題される5級は、中学1年生で習う文法が中心ですので、中学生にとっては授業の復習として、小学生にとっては、英検対策が学校の授業の予習として非常に役立ちます。
これからの長い学生生活において、英語の学習を避けては通れません。
英検5級の受験を通して中学英語の基礎を習得し、さらに上の級を目指して前向きに取り組んでいけるといいですね。
英検5級の過去問と試験対策

英検5級の試験に合格するためには、過去問の利用が非常に効果的です。過去問は、試験の出題形式や傾向を理解するのに役立ちます。特に、リスニングやリーディングの問題に慣れることで、試験本番での緊張を和らげることができます。具体的には、過去問を使って時間を計りながら模擬試験を行うことで、試験時間内に問題を解く練習ができます。また、過去問を繰り返し解くことで、よく出題される単語やフレーズに慣れることができ、語彙力の強化にもつながります。さらに、解答後には必ず解説を確認し、間違えた問題の理解を深めることが重要です。これにより、自分の弱点を把握し、次の学習に活かせるでしょう。継続的に過去問を活用し、試験の形式に慣れることで、英検5級合格に一歩近づくことができます
英検5級は一次試験の筆記試験のみで合否が判定されます。
筆記試験は、リーディング25問、リスニング25問で構成されており、リーディングの後に、リスニング問題が放送されます。
リーディング
| 大問1 | 短文の空所補充 | 15問 |
| 大問2 | 会話文の空所補充 | 5問 |
| 大問3 | 語句の並べ替え | 5問 |
リスニング
| 第1部 | 会話の応答文選択(イラスト付き) | 10問 |
| 第2部 | 会話の内容に一致選択 | 5問 |
| 第3部 | イラストの内容一致選択 | 10問 |
過去問の重要性と具体例
英検5級に合格するためには過去問の活用が重要です。過去問を利用することで、実際の試験問題の形式や出題傾向を理解することができます。これにより、試験に向けた準備が具体的になります。例えば、過去問を解くことで頻出する単語や文法項目を知ることができ、重点的に学習するべきポイントを絞ることが可能です。また、実際の試験時間内で問題を解く練習を積むことによって、本番での時間配分にも慣れることができます。過去問を繰り返し解くことで、自分の理解度を確認し、苦手な部分を克服するための具体的な学習計画を立てることができるでしょう。
では、英検5級は、実際にどんな問題が出題されるのか、直近の過去問 を一部抜粋し、解答のポイントともに紹介します。
次の(1)から(15)までの( )に入れるのに最も適切なものを 1, 2, 3, 4 の中から一つ選び、その番号のマーク欄をぬりつぶしなさい。
1)Hiroko always has candy in her ( ). She gives it to her friend.
1 pencil 2 knife 3 pocket 4 sea
2)After school, I often have a tennis ( ) at the park.
1 lesson 2 eraser 3 door 4 tree
1)の答えは 3 pocket です。
【ポイント】
- 主語がHirokoであり、sheと言い換えられているとわかる
- hasの原型がhave(持っている)とわかる
- candy in で「キャンディが入っている」とわかる
2)の答えは、1 lessonです。
【ポイント】
- After schoolが放課後を意味するとわかる
- a tennisとat the parkから、「公園で」と「テニスの何か」を導き出せる
次の(21)から(25)までの日本文の意味を表すように 1 から 4 までを並べかえての中に入れなさい。そして、1番目と3番目にくるものの最も適切な組合せを 1, 2, 3, 4 の中から一つ選び、その番号のマーク欄をぬりつぶしなさい。
1)あなたはどうやって駅へ行きますか。
( 1 go 2 do 3 how 4 you )to the station?1 3─4 2 1─3 3 2─1 4 4─2
2)父は毎朝、一杯のコーヒーを飲みます。
My father( 1 of 2 has 3 cup 4 a )coffee every morning.1 4─2 2 2─3 3 3─4 4 1─ 4
1)の答えは、1 3─4で、正しい文は、How do you go to the station? です。
【ポイント】
- 方法を聞くhow(どのように)で始まる疑問文だとわかる
- to the stationと続くのにふさわしい動詞がgoであるとわかる
2)の答えは、2 2─3 で、正しい文は、My father has a cup of coffee every morning.です。
【ポイント】
- 「飲む」を意味する動詞がhasであると判断できる
- a cup of coffeeが「一杯のコーヒー」を表す決まったフレーズとわかる
空所補充と並べ替え問題を紹介しましたが、リスニング問題も、使われている単語やフレーズはとても基本的なものばかりです。
英検5級は、英語学習の最初の目標にふさわしい試験であり、合格できれば基礎がある程度できているとわかるので、4級への学習もスムーズに進められるでしょう。
英検5級の問題傾向と対策法
英検5級は、英語学習の初歩に位置づけられる試験で、基礎的な英語力を評価します。問題は主にリスニングとリーディングの2つのセクションから成り、日常的な単語や簡単な文法が出題範囲です。
リスニングでは、短い会話や指示を聞き取る力が求められ、リーディングでは、簡単な文章を読み理解する力が試されます。対策法としては、まずは単語帳を使って基本的な語彙を増やすことが重要です。さらに、過去問を活用して問題形式に慣れることが効果的です。具体的には、リスニング練習にはオンラインの音声教材を使い、リーディングでは簡単な英語の本や記事を読む習慣をつけると良いでしょう。これらの練習を通じて、試験本番でも落ち着いて問題に取り組むことができるようになります。
まとめ
お子さんが英検5級を受験するにあたり、保護者の方へ向けて英検のレベルや合格率、合格点、難易度を解説しました。
英検5級は、英語の基礎力が問われる英検の最初の目標です。
出題されるのは絶対に必要な基本的英単語や熟語、文法なので、地道にコツコツ勉強することで確実に合格をつかみ取れるといえます。
お子さまと二人三脚、親子で一緒に基礎を学び、英検ファーストステップである5級の合格を目指していきましょう!








