「英検準2級を受けた後は、準2級プラス?それとも2級?」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
英検には、2025年度から新設された「準2級プラス」という級があり、従来の準2級と2級の間に位置します。しかし、級の名前だけではその違いや難易度の差がわかりづらく、どれを受験すべきか迷ってしまう人も少なくありません。

この記事では、準2級・準2級プラス・2級の3つの級の違いについて、「語彙数・文法・出題形式・ライティング・リスニング・面接」などの観点からわかりやすく徹底解説します。

準2級に合格後、準2級プラスか2級のどちらを受験しようか迷っている方はもちろん、初めて英検を受ける方や、次の級を目指す方にも役立つ情報をまとめていますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

準2級と準2級プラスの違いを徹底解説

英検準2級と準2級プラスは、英語学習者に異なる目的と学習体験を提供します。基本的な違いとして、準2級は日常会話に必要な英語力を証明する試験であり、一般的な英語力の評価を目的としています。一方、準2級プラスはその上位版として、より高度な語彙力や理解力を求められる試験です。具体的には、準2級プラスでは、例文や会話文の中で語彙や文法の応用力を確認する問題が増え、実践的な英語力を試されます。準2級プラスを受験することで、日常生活やビジネスシーンでの英語の使用において、より高いレベルのコミュニケーション能力を身につけることが期待されます。このように、準2級プラスでは単なる語彙や文法の知識だけでなく、それを活かしたコミュニケーション力の向上が求められるのです。

英検準2級に合格すると、おそらく次のレベルが気になるでしょう。今までであれば、次のステップが英検2級でしたが、2025年度から「準2級プラス」が導入されました。まずは準2級と準2級プラスの違いを解説します。

レベル・対象者の違い|準2級プラスは2級の入口!

まず大きな違いは、試験全体のレベル設定です。

項目 英検準2級 英検準2級プラス
学年目安 中学卒業~高校中級程度 高校 中上級程度
難易度 基礎的な英語運用力 応用力・要約力・表現力を重視

準2級が中学生を対象とした「実用英語の入り口」なら、準2級プラスは2級合格を見据えた発展的ステップです。
準2級では物足りないけれど、いきなり2級は不安」という方にとって、非常に実用的な級といえるでしょう。

出題形式の違い|準2級プラスは読解・要約・ナレーションが特徴!

出題パターンには、すべてのパートで大きな違いがあります。以下に主な相違点を整理しました。

パート 準2級 準2級プラス
語彙問題 15問 17問(難度もUP)
会話文空所補充 あり(5問) なし
長文穴埋め 2問 6問(読解力重視)
長文読解 メール3問+説明文4問 メール3問+エッセイ5問
ライティング 意見文+メール返信 要約問題+意見文
リスニング 3パート構成(計30問) 2パート各15問(計30問)※内容難化
面接試験 音読+Q&A形式 +ナレーション問題(3コマ漫画など)

特に注目すべきは以下の3点です。

  • 長文問題が格段に難しくなる
    エッセイ型の読解では、主張や具体例を読み取る力が求められます。
  • ライティングに要約問題が加わる
    与えられた英文(約80語)を、25〜35語にまとめる要約問題が登場。これは2級の対策にもつながる重要ポイントです。
  • 面接ではナレーション力が試される
    単なる受け答えだけでなく、3コマ漫画などを見て状況を説明するナレーション課題が加わります。

単語数・文法・リスニング力の違い|すべてが準2級より1段上の要求水準

実際の試験内容をもとに、具体的な違いを紹介します。目標を設定する上での目安にしてみてください。

  • 語彙の違い
    準2級:2,600〜3,600語
    準2級プラス:約4,000語(2級にかなり近い)

準2級プラスでは、抽象的な表現や時事的な単語も多く出題され、語彙レベルは準2級より一段上。さらに、大問1の語彙問題は2問多く、選択肢の語感の違いまで問われるケースもあります。

  • 文法の違い
    準2級:高校初級程度まで(現在完了・関係代名詞など)
    準2級プラス:関係副詞・仮定法・分詞構文など2級に近い文法内容

文法だけで問われる問題は少ないものの、長文読解や要約問題において、文法力と構文理解力が合否を左右します。

  • リスニングの違い
    準2級:会話・説明文・ナレーションの3形式(30問)
    準2級プラス:2つの形式(計30問)だが、内容がやや長く、速い

リスニングは回数が1回のみで、ナチュラルスピードかつ1問の音声が長くなる傾向にあります。背景知識や文脈理解も必要です。

英検2級と準2級プラスの違いは?

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英検準2級と2級の間の新しい級が「準2級プラス」ですが、難易度はどれくらい違うものなのでしょうか?特に英検2級になかなか受からずに思い悩んでいるお子さんにこそ、この英検準2級プラスはおすすめです。

英検2級と準2級プラスは、英語力を測る試験として多くの受験者に利用されていますが、それぞれ異なる特徴を持っています。英検2級は、高校卒業程度の英語力を証明するもので、より高度な語彙力と文法の知識が求められます。特に、流暢な英会話のスキルと、複雑な文章を理解する能力が重要です。

一方、準2級プラスは、準2級の内容を強化した試験で、実践的なコミュニケーション能力に重点を置いています。これには、日常的な状況での対応力や、より迅速な情報処理能力が含まれます。両者の違いを理解し、自分の目的に合った試験を選ぶことが、英語学習の効果を最大化するために大切です。

次に、英検2級と英検準2級プラスの違いを、より具体的に徹底的に解説します。ぜひ今後の受験の参考にしてみてください。

難易度とレベルの違い|英検2級は大学入試レベル!

項目 準2級プラス 英検2級
学年目安 高校2年生レベル 高校卒業〜大学1年生レベル
難易度 2級の入口 大学入試・就職にも使えるレベル
語彙数 約4,000語 約5,100語

準2級プラスは、準2級では物足りない受験者向けの橋渡し級。一方、英検2級は大学入試や留学、就職などにも活用される実用レベルの英語力が求められます。
特に語彙数には1,000語以上の差があり、2級では抽象的・学術的な語彙やイディオムも頻出します。語彙力に自信がないと歯が立ちません。

出題形式の違い|形式は似ていても「問われるスキル」が違う!

セクション 準2級プラス 英検2級
語彙問題 17問(レベル中) 17問(レベル高)
長文穴埋め 6問(A3+B3) 同左(内容難化)
長文読解 メール3問+説明文5問 同左(意見を問う設問あり)
要約問題 80語を25~35語に要約 100語を45~55語に要約
意見文 50~60語(自由テーマ) 80~100語+キーワード3つ
リスニング 30問(大問2つ) 同左(内容が複雑)
面接 音読4文+Q&A等 音読5文+同形式

特に注目すべきポイント

  • 語彙・読解の“選択肢の質”が違う
    同じ語数でも、英検2級はより高度な語義の違いや文脈理解が問われる選択肢が並びます。
  • 要約問題の語数・内容が難化
    2級の要約問題は、長文(約100語)から論理的に45〜55語で要点を抽出する力が必要です。
  • 意見文では「与えられたキーワード3つ」を使って論を展開
    表現力+語彙活用力+論理構成のバランスが求められる点が、準2級プラスより明らかに高度です。

ライティング・リスニング・面接の違い|2級は表現力・判断力が求められる

  • ライティング(意見文・要約)
    準2級プラス:50〜60語。自由に2つの理由を挙げる形式
    2級:80〜100語。3つのキーワードを使って自分の意見+2理由+まとめを書く形式。

2級の意見文は、「自分の意見」と「与えられた語彙」の整合性を考える必要があり、より高度な構成力が求められます。一方、準2級プラスでは、自由に2つの理由を挙げる形式です。

  • リスニング
    どちらも全30問ですが、2級では会話のスピード・長さ・内容すべてにおいてワンランク上。
    抽象的なテーマや間接的な情報も含まれるため、全体の文脈を聞き取る力が不可欠です
  • 面接(スピーキング)
    準2級プラス:音読4文
    2級:音読5文(1文多い)

準2級プラスも2級も形式は同じですが、音読の分量や出てくる単語の難易度に違いが出てきます。
音読の分量が増える分、2級では発音・流暢さ・イントネーションの安定感がより重視されます。

英検準2級プラスを受験するメリットとデメリット

英検準2級プラスを受験することには、さまざまなメリットとデメリットがあります。まずメリットとして、準2級プラスの試験は、通常の準2級試験よりも幅広い知識とスキルを測ることができるため、受験者の英語能力をより正確に評価できます。これにより、受験者は英語力のさらなる向上を目指すための具体的な指針が得られます。また、合格することで、就職や進学の際にプラスの評価を受けることができる場合があります。

一方、デメリットとしては、試験範囲が広がるために、準備に時間と労力を要することが挙げられます。特に、試験問題が難しくなることから、合格に向けてより高度な学習が必要となる可能性があります。したがって、受験者は自身の学習スタイルや目標に合わせて、準2級プラスを受験するかどうかを慎重に判断することが重要です。

準2級プラスを受験するメリット

英検準2級プラスを受験することには、いくつかの重要なメリットがあります。まず、英語力の向上が挙げられます。この試験は通常の準2級よりも難易度が高く、より深い理解と応用力が求められるため、受験を通じて英語の総合力を効果的に向上させることができます。次に、受験者が自信を持てるようになる点です。合格することで自分の英語力が客観的に評価され、自信につながります。さらに、準2級プラスは大学や企業での評価にも有利に働く可能性があります。これにより、進学や就職活動において競争力を高めることができます。最後に、英語学習のモチベーション向上です。明確な目標を持つことで、日々の学習が充実し、継続的な努力を促します。これらの理由から、英検準2級プラスを受験することは、英語力向上とキャリア形成において非常に有益と言えるでしょう。

資格取得による進学・就職への効果

英検準2級プラスの資格取得は、進学や就職において大きなメリットをもたらします。まず、進学に関しては、多くの高校や大学が英語力を評価する際に英検の級を考慮します。準2級プラスは、特に英語を専門とする学科への進学を考えている学生にとって有利に働くことが多いです。また、就職においても、企業は国際的なコミュニケーション能力を重視しており、英検準2級プラスの資格はその証明となります。具体的には、外資系企業や観光業、国際貿易関連の職種において高く評価されることが多いです。資格を持つことで、履歴書や面接でのアピールポイントが増え、他の候補者との差別化が図れます。英検準2級プラスを取得することで、未来の選択肢を広げることができます。

準2級プラスを受験するデメリット

英検準2級プラスの受験には、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。まず、受験料がかかるため、経済的な負担が発生します。これは特に学生や収入の限られた方にとっては重要な要素です。また、試験対策に時間と労力を要するため、他の学業や仕事に影響を与える可能性があります。具体的な例として、試験勉強に集中するあまり、他の活動に割く時間が減少し、バランスを取るのが難しくなることがあります。さらに、試験に合格しなかった場合、モチベーションの低下や再挑戦への心理的負担が生じることもあります。したがって、英検準2級プラスを受験する際は、これらのデメリットを事前に理解し、自分の状況や目的に合った選択をすることが重要です。

受験にかかる費用と時間

英検準2級プラスを受験する際には、費用と時間の両方を考慮する必要があります。まず、受験料については、通常の英検準2級よりも少し高めに設定されています。これにより、受験者はしっかりと準備を整えた上で試験に臨むことが求められます。次に、試験準備にかかる時間についてですが、英検準2級プラスは通常の準2級よりも高難度の問題が含まれるため、学習時間もそれに応じて多く必要です。具体的には、リスニングやスピーキングの練習を重点的に行うことで、試験対策が効果的になります。実践的なアドバイスとしては、平日の少しの時間でも英語を聞く習慣をつけたり、オンラインでの模擬試験を活用したりすることが有効です。これにより、受験日までに効率的な学習を進めることができるでしょう。

英検準2級プラスの対策と勉強法

子どもの英検準1級を支える!家庭でできるリーディング対策術

英検準2級プラスを合格するためには、基本的な英語のスキルに加え、試験の形式に慣れることが重要です。まず、問題集を利用して試験形式に親しむことから始めましょう。問題集は試験の出題傾向を理解する助けとなり、特にリスニングやリーディングのセクションで効果的です。

次に、リスニング力を向上させるために、英語のポッドキャストやニュースを日常的に聞く習慣をつけることが有効です。これにより、自然な英語のリズムやイントネーションに慣れることができます。また、オンライン模擬試験を活用することで、試験の時間配分や緊張感を体験し、実際の試験環境に対する準備を整えましょう。最後に、学習の進捗を確認しながら練習を重ねることで、試験当日には自信を持って臨むことができます。これらの方法を組み合わせることで、英検準2級プラスの合格に向けて効率的な学習が可能となります。

効果的な勉強法と教材選び

英検準2級プラスを効率的に攻略するためには、効果的な勉強法と適切な教材選びが不可欠です。まず、勉強法としては、日々の学習習慣を確立し、英語に触れる時間を増やすことが重要です。例えば、リスニング力を高めるために、英語の音声教材やポッドキャストを毎日聴くことをお勧めします。次に、教材選びですが、公式問題集や模擬試験を活用することで、試験の形式になれることができます。具体的には、過去問題集を使って実際の試験に近い環境で練習することが効果的です。また、単語帳やオンライン学習アプリを利用して語彙力を向上させることも大切です。最後に、勉強の進捗を定期的に確認し、弱点を補強することで、試験に万全の準備で臨むことができます。これらの方法を組み合わせることで、合格に向けて効率的な学習が可能となります。

まとめ:英検準2級プラスは「2級へのステップアップ」に最適

英検準2級プラスは、単なる「難しい準2級」ではなく、2級への橋渡しとなる実践的な問題構成になっています。準2級との明確な違いは以下の通りです:

  • 語彙レベルの上昇(約+1,000語)
  • 長文・ライティング・リスニング・スピーキングの総合的な難易度アップ
  • 新たな出題(要約問題・ナレーションなど)

「準2級合格後すぐ2級は不安」「でも英語力はもっと伸ばしたい」そんな方にとって、準2級プラスはぴったりの選択肢です。準2級プラスの準2級や2級との違いに加えて、準2級プラスを受験するメリット、デメリットも紹介していますので、準2級プラスを受験するか、2級を受験するか迷った際にも、ぜひ参考にしていただきたいです。

参考記事:準2級プラス特設サイト