「準2級には合格したけれど、2級はまだ難しそう…」「準2級プラスってどんな試験?」
そんなお母さんの疑問にお答えするために、この記事では、英検準2級プラスの基本情報から合格率・レベル・学習のヒントまで、やさしく解説していきます。英語が得意なお子さんなら、小学生でも挑戦可能なレベルです!親子での学習に役立つよう、分かりやすくまとめました。
合格率はどのくらい?準2級と比べてどう?
英検準2級プラスは、まだ実施回数が少ないため明確な合格率データは公表されていませんが、準2級の一次試験合格率(約30〜35%)と2級(25〜30%)の中間と推定されています。準2級よりも語彙力・読解力・要約力が求められるため、「小学生には難しすぎるのでは…」と不安に思う親御さんもいらっしゃるかもしれません。もちろん、難易度は確実に上がりますが、出題形式が整っており、対策をしっかりすれば小学生でも十分に合格可能です。
また、二次試験(面接)は準2級・2級ともに約80%と高めの合格率が出ています。その間に位置する英検準2級プラスも同等の合格率と考えられます。つまり、まずは一次試験の筆記対策を丁寧に進めることが大切です。
習い事として英会話スクールに通ったり、通信講座や学習塾などで英語学習を続けてきたりしたお子さんにとっては、準2級プラスは「次のステップ」として自然なゴールになります。
合格点は何点?全部できなくても受かる!
英検準2級プラスの一次試験(リーディング・リスニング・ライティング)と二次試験(面接)は、それぞれ満点が625点で合計1875点に設定されています。合格基準は一次試験で75%程度(約1402点)、面接試験では68%程度(約427点)と言われています。
つまり、すべての技能で満点を取らなくても合格は十分可能です。
得意なパートでしっかり得点できれば、多少のミスや苦手分野があっても合格ラインに届きます。たとえば、ライティングやリスニングは形式的で得点しやすいので80~85%ほどの高得点が取れれば、リーディングでミスがあってもカバーできます。
面接も、難しい言葉を知っていなくても、「自分の考えを英語で伝えようとする姿勢」が高く評価される試験です。つまり小学生でもチャンスは十分にあるということです。
一次試験さえ突破できれば、合格しやすいというのが英検準2級プラスの特徴です。
参考記事:英検CSEスコアとは
レベルはどれくらい?高校初級~高校中級のステップアップ級
英検準2級プラスは、その名のとおり「準2級」と「2級」の間に位置する新しいレベルの試験で、高校1年生から2年生レベルの準2級と、高校卒業レベルの英検2級のちょうど中間にあたります。この試験は、英語力を段階的に伸ばしていきたい学習者にとって非常に有効なステップアップの場となっており、特に「準2級は簡単すぎるけど、いきなり2級は不安…」と感じる受験者に適した内容です。
語彙
準2級プラスのレベルは、単に語彙数や文法事項が多くなるだけでなく、英語の総合的な運用力をより高いレベルでバランスよく求められます。語彙面では、必要とされる単語数がおよそ4,000語前後となり、これは準2級(2,600〜3,000語)に比べて約1,000語多いボリュームです。2級(5,000語以上)に近づく量となっており、抽象的な表現や学術的な単語も含まれるため、語彙力の底上げが必須となります。
文法
また、文法面でも、ただ中学校や高校初級レベルの文法を押さえているだけでは対応が難しくなってきます。たとえば、過去完了形(had+過去分詞)や関係代名詞(that, which, whose など)、分詞構文、仮定法など、より複雑な構文を正確に理解し、読み取る力が求められます。加えて、こうした文法を「使える形で」ライティングやスピーキングに活かす応用力も重要です。読解だけでなく、文章構造を把握した上で自分の意見や要約を英語で表現できるようにする必要があるのです。
ライティング
ライティングの試験では、準2級プラス独自の要約問題(25〜35語)が出題されます。これは指定された英文の内容を簡潔にまとめる形式であり、情報の要点を見極めて短い英語で表現する力が問われます。また、従来の準2級と同様に意見文(50〜60語)の出題もあるため、「情報を読む力」「自分の意見を英語で書く力」双方が求められる構成です。
長文読解
長文読解のパートでは、Eメール形式の読解に加え、エッセイ型の説明文の理解が含まれます。このエッセイ文では、筆者の主張とその理由を読み取り、全体の構成を把握する読解力が必要です。段落ごとに異なる論点や根拠が示されることもあるため、単に単語が読めるだけではなく、英文の論理展開や文の意図をしっかり読み取る練習が必要です。
リスニング
リスニングでは、準2級と比較して音声のスピードや内容がワンランク上がります。会話やアナウンスを聞いて、細かな情報を聞き取るだけでなく、話の流れや登場人物の意図、心情を推測する力が求められます。音声は一度しか流れないため、集中力と同時に、場面や登場人物の関係性を短時間で理解するスキルも試されます。
このように、英検準2級プラスは「読む・書く・聞く・話す」すべての技能をバランスよく鍛える必要がある試験です。単語や文法だけではなく、「使える英語」を身につけるという視点が必要になります。受験に向けては、英単語の暗記にとどまらず、英文を正しく読み取る力や、自分の考えを英文で的確に伝える力、そして英語での聞き取り・応答力を高めることが重要です。
準2級に合格した小学生に取って、準2級プラスは非常に有意義な橋渡しの級といえるでしょう。
準2級プラスってどれくらいすごいの?
結論から言えば、小学生や中学生で英検準2級プラスに合格するのは“すごいこと”です。
なぜなら、
- 要約や意見文など、アウトプット型の英語力が必要
- 高度な語彙と文法の理解
- リスニング・面接など、即時の対応力とスピーキング力も求められる
さらに、準2級プラスに合格しておくと…
- 英検2級へのステップアップがスムーズになる
- 高校・大学入試の英語に自信がつく
- 英語で「自分の考えを表現する力」が身につく
つまり、準2級プラスは英語の基礎から応用への橋渡しとなる非常に価値ある級です。
実力の証明になるのはもちろん、将来的な英語力向上にも大きくつながります。
ママでもできる!英検準2級プラス合格までの道のり
「英語が苦手だから不安。」というお母さんでも大丈夫!英検準2級プラスの合格は、正しいステップと少しの工夫でしっかり目指せます。ここでは、お母さんが英語に自信がなくてもできる、お子さんの学習サポート法をご紹介します。
ステップ1 今の実力をチェックする
まず大切なのは、「何から始めればいいか」を知ること。そのためには、お子さんの現在の英語力をざっくりと把握しておきましょう。
以下のようなチェックをしてみてください
- 中学英語(be動詞、一般動詞、現在進行形など)が理解できているか?
- 簡単な英文(100〜150語程度)が読めるか?
- 英語の音声を聞いて、だいたいの意味が分かるか?
この段階で完璧を求める必要はありません。弱点や得意な部分が見えてきたら、それが学習のスタートラインです。
ステップ2 単語は「毎日20語」でコツコツと
準2級プラスでは約4,000語程度の単語力が求められます。一気に覚えるのは大変なので、小分けにして毎日少しずつ覚える習慣をつけましょう。
おすすめの覚え方
- 朝:5語をチェック
- 放課後:10語を暗記
- 就寝前:朝・昼に学んだ15語を復習
さらに効果的なのは、「例文ごと丸ごと覚える」方法です。文中での使い方を一緒に覚えることで、記憶に残りやすくなります。
ステップ3 文法は「使って覚える」が鉄則!
準2級プラスでは、直接的に文法を問う問題は出ません。しかし、文法が分からないと文章理解に影響が出てしまいます。文法の知識は「自分で使えるレベル」にすることが重要です。
特に重点的に押さえたい文法
- 現在完了
- 受動態
- 関係代名詞
- 分詞構文
- 仮定法
学習法のコツ
- 1日1つの文法を選び、3〜5文の例文を自作してみる
- 声に出して読む(記憶定着に効果的)
- 家で一緒に「今日の英文法チャレンジ」として親子で取り組むのもおすすめ
ステップ4 リスニングは「生活の中に英語を」
リスニング力は、日々の積み重ねで育ちます。最初は聞き流しでも構いません。15分×毎日を目安に、英語の音を生活に取り入れていきましょう。
リスニング習慣の作り方
- 朝ごはんの時間に英語アニメを流す
- 学校の行き帰りに英語のオーディオブック
- 寝る前に英検リスニングの過去問音声を聞く
段階を追って、「聞き流し→内容理解→書き取り」とステップアップしていけると理想的です。
ステップ5 過去問演習で「試験慣れ」
基本的な力がついてきたら、過去問に取り組みましょう。最初は時間を気にせず解いてOK。間違えた問題は、「なぜ間違えたか」を一緒に考えることが大切です。
ライティングの対策ポイント
- 意見文は「型」を覚えることで書きやすくなる
- 要約問題は「短くまとめる力」を養う必要あり
- 模範解答を音読するのも効果的!
おすすめ教材:「英検準2級プラス対策 予想模擬テスト」(旺文社)
ステップ6 面接(スピーキング)はパターンで攻略
面接では以下の流れで試験が行われます
- 音読
- パッセージ内容への質問
- イラストの描写
- 意見を述べる自由回答
対策のコツ
- よく出る質問に対して、短くてもいいので答える練習
- イラストを見て、「He was~ing.」などの過去進行形で描写
- ナレーションは1つのイラストに対して2文作る
- 返答に迷ったら笑顔で “Sorry?” と聞き返してもOK
まとめ:「準2級プラス」は確実にステップアップしたい子のための最適ルート
準2級と2級の間にある「準2級プラス」は、決して“中途半端な級”ではありません。
むしろ、2級に向けて必要な力を無理なく身につける絶好のステージです。
「今の実力では2級はまだ厳しい…」
「でも、準2級では物足りない!」
そんなお子さんにとって、準2級プラスは自信をつける大きな一歩になります。
お母さんが英語に詳しくなくても大丈夫!
毎日少しずつ語彙・読解・リスニング・ライティングを積み重ねれば、必ず合格に近づきます。
「できるかも!」と思える環境を作ってあげることが、最大のサポートです。
焦らず、楽しみながら、一緒に英検準2級プラス合格を目指していきましょう!